表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/101

78

ガチャリ…



ミミによって、扉に差し込まれた鍵が、重厚な響きとともに横に回される。


少女は、ガンダルガの肩で目覚めて以降、ほとんど表情を変える事なく、一行に付き従っている。


相手が老人達ならいざ知らず、親子の愛憎などに縁がないまま育ってきたブランには、今のミミに一体どのような言葉をかければよいのか、思いつかなかった。


「さあ、すまんがそのまま中に入っとくれ」


そんなミミの様子にはお構いなしに、アリッサが彼女を促す。



ギィィィ………



ミミが、金属製の扉を少しずつ開いたその時!!


「うわぁぁぁ!!!」


扉の隙間から、ものすごい勢いで白い煙の様なものが吹き出してきたため、ブランが悲鳴をあげる。


「おのれ、罠かぁ!!」


いきり立って剣を抜こうとするガンダルガへ、アリッサの声が飛ぶ。


「あわてんじゃないよクソジジイ。こいつはただの湯気さ」


「湯気??」


言われてみれば、もうもうとこちら側に流れ込んでくるものの正体は、確かにあたたかな湯気のようであった。


「また温泉……??」


ミミ達に続き、メガネを拭きながら扉の中に入ったブランの目に飛び込んできたのは「これぞ温泉」と言うべきベタな光景であった。


広い室内には、まるで露天風呂のような岩風呂がいくも点在しており、特に中央にあるものは、ちょっとしたプールほどの大きさであった。


どの温泉も、緑色の湯で満たされており、湯気にまじりほのかなよい香りが鼻に飛び込んでくる。


「おっ、あれは何じゃ??」


ガンダルガが、何か見つけた様子で中央の湯船の方へと駆け出した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ