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ニーゲルン長老のニコライは、先ほどと同じソファーで、腰から上を起き上がらせ、肘掛けで体を支えていた。
皆で押しかけるのもどうかという事になり、ブランとアリッサとポッテヌが、長老からの頼み事を聞く事となった。
「孫の命を救っていただいたこと、まことにまことに感謝しております」
ニコライ老は、深々と頭を下げたが、その行動自体が体に負担だったようで、軽く咳込んでしまった。
「よもや……よもや、あの雪妖が復活する事があろうとは……しかも、身内である愚かな男のために!!」
ミミから事情を聞いた様子のニコライは、苦々しい顔で義理の息子……つまりはガロン村長を罵った。
「かさねがさね厚かましいとは思いますが、皆さまにどうしてもお願いしたい事があり、こちらに来ていただきました」
「それは一体何ですかな??」
朗らかな口調でポッテヌが問いかける。
「皆さまにはどうか、ミミのする事を手伝っていただきたいのです」
長老は、ブラン達三人をゆっくりと見回し、切々とした声で訴えた。
「まずはこれを…」
ニコライは、懐から茶色い小袋を取り出すと、そこから束ねられた3つの鍵を手の上にすべり落とした。
「これは…」
それは、かなり古ぼけてはいたが、それぞれ赤・青・緑色をした、金属製の鍵であった。
ニコライは、それを傍らのミミの手に握らせた。
「これは、われらの祖先が、ロジ・マジ様によって託されたものなのです」
「ええっ!?」
ブランが思わず大声を上げたために、先ほどのガンダルガのごとくロビー中から視線を集めてしまった。
あわてて言葉を飲み込んだが、隣からはアリッサの舌打ちが聞こえた。
「その話、続きを聞かせてもらえますかな??」
「はい、実はー」
彼の話によれば、三百年前、ヴィシュメイガを封印したロジ・マジは、ニコライの祖先である、当時の二ーゲルン長老頭に二つの品を預けた。
ヴィシュメイガが復活した時に使うようにと渡されたそれは、三色の鍵と「木の箱」だったという。
「それってもしかして…」
ブランがミミの方に目を向ける。
「はい。孫娘が首から下げているこの木箱です」




