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四方から一点に集まっていくミサイル。
目指すゴールへと到着するかに思われたそれらが。
パッと花ひらくかのように分かれ、弾かれ、ふたたび四方へと散っていく。
天を支える柱の如く、オイストリッヒ御殿の東西、南北。
四方から垂直に昇る爆炎。
その四点の正確に中心。
御殿の屋根に、宙空から長剣を携えた全身鎧、甲冑の騎士。
地上の爆炎に照らされ、朱に染まりて降りい立つ。
「げぇ!?」
止まらない男。
ノンストップが驚きの声を上げる。
「おい、ヨロイの旦那だぜ!!え、なにヨロイの旦那って社長だったの!?」
旧知の者の意外すぎる登場に。
知ってた?ねえ知ってた?と、彼はしきりに眼鏡に尋ねる。
「驚くところはソコですか?もっと鎧着たまま10mくらいジャンプしたところとか。剣でミサイル叩き落としたところとか。その辺にツッコんであげましょうよ。」
眼鏡。
ラジオコントロールが眼鏡をクイッとやる。




