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三十五話 笑顔

「私…本当に先輩のお陰で今があると思っているんですよ」

「早苗…」

「すっごく感謝してるんですから…」

「…そんな…私の方こそ早苗がいたからここまでこれたんだと思うわ…」

「えっ…先輩…私…別になにも…してませんよ…」

「ううん…早苗いつも明るいじゃない…どんな時でも笑顔で私の側にいてくれたじゃない…私、早苗に元気をもらってたんだなぁって…貴方に会えなくなってつくづく思い知らされたわ…私が携帯電話買い替えしなかったのはそのせいかもね…」

早苗は大きな瞳をまばたきさせながら、私を見た。

「やめてよ…そんな顔てし…見なくたっていいじゃない…」

「あっ、えっ、先輩がそんな風に私の事見てたなんて…」

「なによ…」

「ちょっと…いや…だいぶ…嬉しいかも」

「まったく…これだから…早苗は…」

「えへっ」

そう言って早苗は微笑んで見せた…

「ちょっと、今の業とでしょ?」

「さぁ…どうでしょう?」

「ふふ、でも…まぁ、いいか…」

「あっ、先輩!今、私の事…」

「別に馬鹿にしてないわよ…あっ……」

「馬鹿にしたんだ…」

「してません…」

「いいんだもん♪どうせ私は…お調子者なんだもん♪」


そんな会話を交わしながら私と早苗は、二人して笑顔になっていた。

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