4 ラジオと小さなおじさん
はい、夜勤明けの人さんより、リクエスト曲の「足跡」でしたー!
ありがとうございましたー。続きまして、えー、先週告知していた企画で「あなたの周りの不思議な出来事」です。
沢山のお便り、ありがとうねー。
そんでもって、今日、最初の一発目はー! ペンネーム、"夜しか眠れない"さんのお便りですね。どんな不思議な事かな? 楽しみですね! ワクワクしますね!
「こんばんは。いつも、楽しく拝聴しております」
はい、こんばんはーいつも聴いてくれてありがとうねー!
「私の周りの不思議な出来事なんですが、実は少し前から小さな人が見えるようになりました」
えっ小さな人? なんかテレビとかで見たことあるけど、小人の事なのかな? それとも妖精みたいな感じ? へーすごく気になる!
「最初は、その小さな人というのが、悪戯するわけでも、何かをするわけでもなく、ただそこにいるような存在でした」
うわー不思議ですね。それ。でも、どうして見えるようになったんですかね。その点も僕、気になりますね。最初はってことは後でなにかあったのかな? 皆はどう思う?
「なんで見えるようになったのか私にも分からないですけど、急に小さな人…頭皮が、少し薄い30代か40代ぐらいの男の人が見えるようになりました」
あー成程。小さなおじさんだ!それ!僕も小さなおじさんになって、いろんなところ覗いてみたい!リスナーの皆、小さくなったからって悪い事に使っちゃダメだよ?
「初めて見たのは、洗い物をしている時でした。お皿を洗っていたら視界の隅に、いたんです。最初は人形があるって思ったんです」
はいはい。成程ねー視界の隅ってさ、見間違うことあるよねー。僕なんてこの間、50,000円を500,000円と見間違えたし。
「あれ、人形? って思ってみてみたんです。そしたら、キッチンの窓のところに立っているスーツ姿のおじさんがいました」
スーツなんだ! へえー! どこかに仕事に行く途中だったのかな? それとも、帰宅途中だったのかな? 小人の世界にもサラリーマンがいるのかもしれないね! つまり小人界の企業戦士だ!
「そのおじさん、私のことをじっと見てくるんです。しかも無表情で。でも私の顔じゃなくて、私の頭あたりを見ているような気がしてました」
無表情! 怖いなー無表情で見られるとさ、なんか緊張しない? それって僕だけかな? あと、頭の上? なんだろうね? なんで見てきたんだろう。ここから後は、ちょっと長くまとめて読むね、皆、聴いてておくれよ! 僕を独りにしないで!
「なんだろうな?って思っていたんですけど、分からなかったんです。私が動くたび、移動するたびに視線も動いてましたし、私の頭あたりを見ているってことは分かったんですけど…それだけでした。いったい、なんで見てるのかなって思っていましたけど何日かしていたら、それにも慣れてしまい、気にならなくなりました。でも、小さな人が見えることが凄く不思議でしたし、友達にも家族にも、どう言えば良いのか分からなかったので相談も出来ませんでした。こんなことを、経験した人も知らないですし、どう解決したら良いのか分からない日々を過ごしていたら、小さな人は、1人から一気に5人に増えてました」
5人!? 分身だ! 一気に増えたねー。え、顔は皆、同じなのかな? それとも違うのかな? どうなんだろうね? 皆はどう思う? 続けて読むね。
「皆、おんなじ顔と体形の小さな人でした。急に増えて、どうしたんだろう?って思ってました。それで、今まで無表情に私を見つめていた小さな人達が、少し笑うようになりました。声を出さずに、にこっと笑うような感じで。その笑顔がとても、不気味な感じで。なにかこう、準備が整った、とかやっと出来る、みたいな感じの笑顔なような気がしました。なんだろうと不気味に思いながら、その日は寝たんです。それは、夜の2時ごろでした。物音で目が覚めまして、何だろう?って思って音のする方を見たんです」
え、なんだろう? 怖いというか…少し不気味な感じがするね。誰かー助けてー!
「そこには一列に並んで、何かを肩に担いで、歩いているおじさん達がいました。私はよく部屋の電気は全て消して寝るんですが。真っ暗闇のなか、その小さな人達だけは、はっきりとなぜかよく見えました。何を、持っているんだろう?って思って目を凝らしてみたんです。なんか長くて黒い糸のようなものを持ってました。それを持って私の目の前を歩いていたんですけど、先頭を歩いていた小さな人が、私が見ていることに気が付いて、私を見てきたんです。それで、ニコっと笑ったんです。その先頭のおじさんに釣られるかのように後ろを歩いていた小さな人も、ニコって私に笑顔を向けました。その笑顔が、とっても不気味で。なんて書いたら良いのか、分からないんですけど、すごく背筋が凍るような、鳥肌が立つような笑顔でした」
おおー…何ていったら良いのかな。"夜しか眠れない"さんの話、すごく不気味だね。しかも相手が自分を認識しているってのもなんか嫌だなー僕としては。なんか読んでたら、僕も少し鳥肌が立ってきたんだけど。えー何をおじさん達は、持っていたのかな?これ。
「次の日の朝なんですけど、なんだったんだろうなーって思って会社に行く支度したりしていたんです。それでまた、小さな人が出てきたんですけど。
目線が少し下がっているような気がしたんです。今度は、耳当たりを見ているような気がしたんです。なんで視線が、下がったのかな?。どこを見ているんだろう? しかも笑顔だし。気持ち悪いなーって思っていたんです。ふとその時思ったことがありまして。"視線が変わったということは、何か変化があるはず"って思って。なんかおじさんに、変わったところがあるんじゃないかって思ったんです。それで細かく、小さな人を観察してみたんです。それで気が付いたのが、なんかそれぞれの髪の毛の艶というか、なんていうんですかね。小さな人の頭皮が少し薄い感じだったのが、増えていたんです。その頭皮の毛髪量が。ほんの少しでしたが」
え、もしかしてさ。まだ読み上げてないんだけどさ。もしかしてだよ?
…聞いている皆も、察したところあるよね? 僕は気づいちゃった。ちょっと、先が気になるから続きを読むね。
「そこで、もしかしてって思ったんです。その頭皮につけられたものは、もしかして。私の髪の毛じゃないのかって。でも、その時は信じられませんでした。気のせいで、きっと疲れてるんだと思ったんです。次の日、両耳の上のところが少し痛いなって思って目が覚めたんです。目が覚めた時間は、朝でした。何だろう? 何かこう、ひりひりするというか、傷がついたようなそんな感じでした。洗面台にいって鏡で自分の顔を見たら、耳の上のところが何か少し赤くなってました。少し抉られたような、そんな傷でした。大きさ的に言ったら1㎝あるかないかぐらいでした。細くなんか抉られている感じで。最初は、え? いつ怪我したのかなって。原因を思い出そうとしても、分かりませんでした。でも、小さな人に関係していることなのかなって思ったんです。その時は直観でした。根拠はありませんでした。それで、小さな人を探して、見てみたら。何か、前日見たよりも体が大きくなっており、かつ若くなってました。肌艶が良いという次元ではなく。明らかに若くなってました。皺も取れて今まで40代ぐらいの人だったのが20代ぐらいに。それで、またよくその小さな人達を見ていると、今度はじっと私の手を見ているようでした。私は、ここで気が付きました。あ、次に取るところを見ているって。最初は頭の方を見ていたの髪の毛、次は耳の肉、そして次は私の手の肉を狙っているんだって」
痛い。痛いよー! え、本当怖いんだけど。僕が知っている小さなおじさんじゃないんだけど。あれ? あと少しで手紙が終わりそう。最後まで読んでみるね。
「次の日も、次の日も。どんどん。自分の体の一部を狙われて。もう絆創膏がはれないんです。もう友達とか家族とかにもなりふり構わず相談しました。だけども、だれも信じてくれません。誰も信じてくれなくて、もうダメです。助けてください。今日、小さな人は私の目を見てきました。助けて助けて助けてお願い」
という話…なんだ、けど…え、この後、どうなったの。ちょっと大丈夫? えー…怖い。どうしたら良いの? これ。ちょっと黙ること出来ないし、話し続けることしか出来ないんだけど。えっと、ペンネームは…"夜しか眠れない"、さんね。"夜しか眠れない"さん、良かったら安否確認とりたいから、連絡頂戴ね。絶対だよ!
一発目から凄いのきたねー皆。えっと次は。
……ちょっと待って。
ねえ、スタッフの皆。
――俺の前にも小さなおじさんがいるんだけど。




