ちょっと怖いだけのよくある話
「わしが昔、まだ子供だった頃の話じゃ」
おじいちゃんがまた話し始めた、今日だけでもう三回になる
実家の両親から連絡があり、ボケたおじいちゃんの世話を1ヶ月だけ頼まれた
その間に施設へ移動できるように準備するそうだ
会社に相談すると驚くほどに理解があり、有給として1ヶ月休む許可がもらえた
「横にいたのは、嫁じゃなかった…猫じゃったんじゃ」
おじいちゃんの話は嫌いじゃない、ボケているせいでたまに別の話になることもあるけど
取り敢えず話したいのは「昔、嫁だと思ったら泥棒で誤魔化すために一晩いい思いができた」って話だ
正直、どうやったらそんな展開になるんだと思ったが…
「おじいちゃん、お昼ご飯食べますかー?」
「わしゃまだボケとらんぞ」
「お昼ご飯食べるー?」
「おお、もう朝か」
とりあえず座らせてスプーンを持たせる、あとは様子を見て食べてもらう
そろそろ約束の1ヶ月になるが、両親からは連絡がまだ来ない
できれば会社に行く数日前に帰って色々と休みたいんだけど…
「わしが昔、まだ子供だった頃の話じゃ」
また昔話が始まった、今日は最後まで聴けるかな?
これは、ボケているだけのはずであるおじいちゃんと生活している孫娘の話である
主人公
最初は三人姉妹の次女だったが今は一人娘(最初は25歳で今は18歳)
実家に帰って3人で介護をしていたが、昔話の度に変化していった
私は三人姉妹の次女で一人っ子の孫娘!
昔話
ボケたおじいちゃんがよく話す
聞くたびに内容が変わっているが、全て真実である
間違っているなら、それは世界が間違っているので…修正される
おじいちゃん、ママが帰ってこないの
若い時の駆け落ちは、誰も許してくれんかった
ねぇ、なんだかおかしいの…私って大人じゃないよね?
猫は可愛いの〜
にゃ〜?
わしが昔…働いとった時の話じゃ
※老衰するまでの間に、数百万人規模で改変が発生しました




