幕間話 7話 悪魔の所業
※ この話は非常に残酷な描写があります
又原子力関連の話があり不愉快な印象を受けることもあるかと思います
幕間話なので飛ばして読んでも問題はありませんのでその辺の御理解お願いします
その日は天気もよく朝から強い日差しがその都市を照らしていた。
典型的なデルタ地帯に作られたその都市は数十万の人口を誇り都市の中を走る大河の畔には豊かな緑がアクセントを見せており、川沿いには緑色のドームを持つ壮麗な石造りの建物が建ち人々はその前を忙しげに行き来していた。
いつもと同じ朝を迎えるはずだったその日は人類史上忘れる事のできない日となった。
突如市中に警報が鳴り響く。
「空襲警報・空襲警報・大型未確認機の侵入を確認しました、市民の皆さんは至急退避してください」
ラジオから流れる警報に市民は避難を開始する、所定の防空壕に向かい遠出していた者は家路へと急ぐ、市内を走る市電は車庫へ避難しようと走り出した。
上空では迎撃部隊が展開していたが爆撃機は高度1万メートルから侵入、高度差があり迎撃が間に合わなかった。
そして爆弾が一発投下されそれが地上に落着する前にそれは起こった。
目も眩む光はまるで地上に現れた太陽のようであった。
閃光とその後に起こったのは恐るべき衝撃と熱線である、衝撃波は地上のあらゆる物を巻き込み吹き飛ばしていった。熱線はあらゆるものを焼きつくしていく。
その有様はまさに地獄、地上に顕現した地獄絵図であった。
爆心地にいた者は一瞬で焼かれ地面に影をのこして焼き尽くされた。
離れた所にいた者も衝撃波で吹き飛ばされ熱線で致命のやけどを負わされた。
爆心地傍を走っていた市電は燃え上がり松明のようになりながら惰性でそのまま走っていった。運転手はハンドルを握ったまま燃え尽きた。
やけどを負った者たちは水を求めて川に入りそのまま力尽き流されていく。
死者はこの一瞬で10万を超え美しかった都市は死の都と化したのだった。
「ううっこれは……」
「あ・あまりにも酷い」
「おおっ神よ!」
スクリーンを見た者たちはある者は衝撃の大きさに絶句し、ある者は吐き気がこらえられずに洗面所に走り、ある者は神の名を唱えて涙を流した。
「Mrヒラガ……核兵器はこのような悲劇を生むということですか? この惨劇は世界の終末の始まりということですか?」
白髪に白髭の男性が譲に問いかける。
「アインシュタイン博士、その通りです、これは核開発を進め兵器に転用した未来を示した物、我々が進んではいけない未来です」
「このままいけばこの世界はそうなるということか……」
アインシュタインたち原子物理学者は核を兵器転用するのは極めて危険であると認識をもったのであった。
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譲視点
原爆の特撮映画はイスラエルにいた原子物理学者たちに強いインパクトを与えたようだ、日本の仁科、湯川らも衝撃を隠せ無い様だな。
しかし流石は『特撮の神様』だけの事はある、未来知識のハリウッドの特殊メイクを完全に物にして被爆した人たちを再現するとは、『知って』いる俺でもリアル過ぎて背筋が寒くなる位の出来だよ。
これで原爆などの開発にブレーキが掛かればいいんだが、ここに居ない連中はどうしようもないな、どちらにせよあれを許すわけにはいかんので何らかの対策が必要だな。
あと原子炉の炉心融解の危険性を示した続編の制作も順調である。
前世での悲劇はこちらの世界では繰り返させたくはないからね。
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