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黒咲リツ


ザーッ


雨の音が響く。

教室は妙に静かで、雨の音がやけに大きく聞こえた。


「はぁー」


2‐Bの窓際でため息をついた。


「(今日は雨かぁー…)」


「佐藤ー」


「はい」


「鈴木ー」


「はい」


じめっとした空気の中で、先生が出席確認を始めた。

2‐Bの担任は、中村雅俊。

中村先生は体育の担当で、

この学校の先生の中では若い方だ。

サッカー部顧問で、女子からは結構人気がある。


「松野ー」


「……」


「松野あやめー?」


「…あっ…はい…」


「大丈夫か?」


「大丈夫です」


「そうか。」


中村先生は出席確認を再開した。

今日の1時限目は国語だ。

国語の先生は、吉田美弥先生。

この先生は結構年配の先生だ。

吉田先生は早口で、ハッキリとした性格。

部活は茶華道部の顧問で、

生徒には「おもしろい」と評判だ。


ガラガラ


「起立。礼。」


「それでは授業を始めます。教科書の―…」


授業が始まった。


ザーッ


まだ雨は降り続いている。

さっきよりも強く。

ますます雨の音が大きく教室に響く。


キーンコーンカーンコーン


国語の授業は終わった。


「あやめー!」


「ん?」


「はぁ…はぁ…」


「リツ!走ってきたの?」


「おう!」


綺麗な黒髪で、整った顔をしている彼は

黒咲リツ。

リツと私は幼馴染で、恋人同士である。

リツはバスケ部に所属している。

バスケ部のリーダーで、この学校の女子には人気だ。

下駄箱に毎回可愛らしい封筒が入っている。

リツはとても優しい。

昔から私を守ってくれていた。

私の両親は私が幼い頃に亡くなっている。

両親がいない私を引き取てくれたのが両親と仲のよかったリツの両親だった。

みんな、私を家族のようにしてくれる。

私はそれが嬉しかった。


「あのさ…今日俺遅れちまうから先帰ってて!」


「あ…うん…分かった…」


「ごめんな」


「ううん」


「じゃっ!授業始まるから俺行くな!」


「うん」


リツは走っていった。

私も教室へ戻り2時限目の用意をして席に着いた。


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