桜の舞い散るそのさきに
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ありがとうございます!
とても嬉しいです。
4月…桜の満開のこの道をあの子達は、
風が吹き桜の舞い散る中目の前に現れた…
真っ黒で小さな二つの固まりは…
健気に泣いていた…
『にゃぉん…』と、
その小さな固まりは…
まるでその運命を知っていたかのように…
『ごめんな…家ではかえないんだ。もう五匹もいる…素敵な人にもらって…』
『ダメだ!!!そんなの可哀相じゃん!!!やだ!!!』
『わかった、必ず迎えに来る…少しだけ待ってくれ…少しだけ』
『わかった。約束!おじさんそこのおじさん!
立会人。必ず迎えに来る…その時まで、おじさんこの子たちを…頼むね』と言って…
◇
それから…5年が過ぎた…
そして、約束通り…
僕の目の前に現れた…
『さぁ、行こう…約束通り迎えにきたよ…』と、言うと話していることが、わかるように
ついてきた。
桜の舞い散る中、目の前に現れた、真っ黒な固まりは…
手のひらにのるほどの小さな小さな猫だった。
5年前に、置いて帰ったあの二匹の猫は、あの日のまま、ずっと待っていた。
おじさんは、『やっとお迎えがきたね…ちびちゃん…お兄ちゃんのお迎えだ…』と、言いながら微笑んでいる。
僕は、5年待った。あの日から、5年。
何度も会いに行った。
でも、あの子たちは、僕が大きくなるのにずっと変わらなかった。
大きさも、鳴き声も、何もかもがそのままなんだ。
僕は大きくなるのに、何故かおじさんも、街並みも変わらない。
公園の遊具で遊びながら、あの子たちをいつも見守っていた。
そして不思議なことは、みんなあの子たちのことを気が付かないことだった。
何時連れて帰ったら良いのか、そのタイミングは…僕は、幼いながらにも、どうしようかと、思っていた。
おじさんは、まだ、その時ではないと言うけれど、僕は雨の日も雪の日もあの子たちのところへ通っていた…
誰にも知られないように。
そして、時がきた…
4月…桜の満開のこの道をあの子達は、
風が吹き桜の舞い散る中、目の前に現れた…
真っ黒で小さな二つの固まりは…
健気に泣いていた…
『にゃぉん…』と、
その小さな固まりは…
まるでその運命を知っていたかのように…
そして、約束通り…
僕の目の前に現れた…
『さぁ、行こう…約束通り迎えにきたよ…』と、言うと話していることが、わかるように
ついてきた。
桜の舞い散る中、目の前に現れた、真っ黒な固まりは…
手のひらにのるほどの小さな小さな猫だった。
5年前に、置いて帰ったあの二匹の猫は、あの日のまま、ずっと待っていた。
『よし、帰るぞ!!!おじさん!ありがとう!
やっと迎えに来れた!必ず幸せにするから!!!』
おじさんは優しく手を振り、遠ざかっていく後ろ姿を見つめていた。
桜が舞い散る…4月
遠ざかっていく後ろ姿を幸せへの道へ誘うように…。
◇
家に着いた僕は真っ黒な固まりに名前をつけた。
『おかえりなさい。僕のクロ。そしてお前はブラックだ!』
『にゃぉん…』と、言いながら膝にのってくる。
『お前はクロ…だから、クーだ。そしてお前はブラックだから、ブーにしよう。少しだけ太ってる(笑)』
それにしても不思議だ。
『お前たち、何故あの日のままなんだ?僕は10歳。なのにお前たちは大きくなってない。そんな品種?違うよな…』と、言っていると
『猫ちゃんの名前決まった?』と、母さんが下から呼んでいる。
『うん、クーと、ブー。母さん、コイツら風呂入れるから、風呂入れる?』
『えー、だいじょぶよ。用意できてるから、さっさと入りなさい(笑)。よかったわね…父さんが良いって言ってくれて...』
そのはずだ…父さんは、必ず迎えに来ると言ってあの日のまま一度もその話はしなかった。
嘘つきだ…僕は、いや、俺は、もう父さんを信じることはない。
雨の日、雪の日もあの子たちは、俺を待ってたんだ。父さんの待ってろよ…を信じて。
だから、もう父さんを信じることはない。
『よし、風呂はいるか!クーと、ブー。今から気持ちいいぞ~』
階段を駆け下り、風呂に一緒に入る。
『いて!まて!こら!逃げるな!おい!爪!爪立てるな!!!わかったよ!!!もう終わる!もう終わるから(笑)ほら、綺麗になった。』
風呂上がり、ミルクを飲ませる
『猫のミルクってあるんだな…さぁ、飲め!上手いぞ(笑)兄ちゃんも牛乳飲むから、お揃いだ(笑)』
皿の上に乗るグーとブー。
『お前たち風呂入ったのに、身体ミルクまみれだな…』と、言うと
母さんが『あら、おしゃれね…ミルク風呂なんてと笑っている。
僕はいや俺は
『お前たち、美人になるぞ(笑)』と言って
話しかけると、クーと、ブーは、
『にゃぉん…』と、言いながら膝にのってきた。
『えっ...この子たち女の子なの?』
母さんはタオルを持って近ついてくる。
『いや(笑)、わかんねー(笑)』とりあえず、美人だろう(笑)ブーは、少しだけ太ってるけどな(笑)』
と言うと、母さんが、
『失礼ね(笑)、女の子に向かって』と、笑ってクーと、ブーの身体をふきはじめる。
真っ黒な固まりは、ミルクを身体で飲み干すと?(笑)身体を拭いてもらいながら、すやすやと寝息をたて始めた。
それを眺めながら、やっと一緒に暮らせるようになった真っ黒な固まりクーと、ブーを撫でながら窓の方をながめると、空には、大きな吸い込まれるような満月が浮かんでいた。
月の光がまるで部屋から差し込むように
真っ黒な固まりは月明かりに照らされやっと帰れた運命の場所ですやすやと眠りについていた。
(第1話終わり)




