2−2 魔女がやって来た………だが
種籾が育ち春が訪れ雪が完全に溶け、餅を焼いたりしたかまくらが溶け崩れ、原型が無くなった春麗らかの日にジャガイモの作付けが始まる。 小麦だった場所にジャガイモを植え、ジャガイモの場所は大麦が芽を吹かして、大麦の場所だった場所には小麦が芽を吹かし、春の光景が広がり始める。 トマトは去年の一部実を熟成させ種にしたのを撒き、他も花が咲いた種を取りその種を発芽させた、トマトは此処と南の大豆近くに栽培、トマトケチャップ等の加工品を作る事にしたが、ウスターソース等の調味料も実はトマトが必要なのだから、作らなければ成らない。
そして絞り機で搾り発酵に必要な実と皮を入れた、ワインは発酵が始まり順調に熟成されてるが、大抵は料理に使う飲めるワインを目指す。 一部葡萄と山葡萄を出して浸けてから酵母発酵させ、パン作り用の酵母を作るがまあ米粉を合わせた、モチモチなパンが食べたい。
そしてとある日何故か居ない、ゴブ助だがゴブ蔵とゴブ太郎によると、仲間を呼びに行ったから暫くは居ないといわれたが、昨日の夕方には見えなかった気がしなくもない。 2日後に十体のゴブリンを連れ帰って来た、悪さをしたら死は変わらないルールだったが、それは信頼無いゴブリンにも引き継がれる。
「…………本当に、やらかしたら死ルールか………」
「冗談だと思ったよ、まさかブラックジョークでは無いみたいだな………人間怖い」
ざわつくゴブリン達、微妙な紫髪のパイナップルヘアーがゴブ六で、九体のゴブリンの纏め役だがゴブ太て黄色肌のゴブリンは、ゴブ蔵と同じく回復が早いオチ担当だ………クロの落雷や、クリスさんのサンドバッグに成る担当だな。
「…………今俺っち、寒気がしたんだけど?」
ゴブリンズは何かを察し明後日の方を見る、不安に駆られるゴブ太だが誰も助けはしないのだったが、この時ゴブ蔵が少しホッとしてたのを私は見逃さなかったが。
十三体のゴブリン達に成ったが、最初のゴブ蔵達は今のままゴブリンズだが、残りは適当にゴブリン達で区切る………面倒だし。 ゴブリン達はゴブ助が仕事を教える、教育担当だが見せしめはやはりゴブ蔵が選ばれた。
「勘弁して下さいよボス」
「クロ、落雷」
「お任せあれ、御主人様」
天から落雷がゴブ蔵に直撃、だが十秒で回復するゴブ蔵だった。
「痛いっすよ!」
「「普通は痛いでは済まない!」」
クロと私がハモりながら言うと、十体のゴブリン達は青ざめてた、こうして悪さの代償を目の前で見たゴブリン達は真面目に働いた、……………死に物狂いで。 だがゴブリン達は知らない、最大の天敵の姿をまだ彼等は知らないのだった。
そして田んぼの代掻きが終わり、ジャガイモが芽を吹き成長を始め、田植えが始まる頃には暑い南でゴブリン達はトマトの収穫に勤しむ、収穫した午前休憩に涙を流し、毎回洗わずにトマトを二つ頬張るゴブリン達、酸味が強い品種だろうと嬉しそうに食ってるが、午前休憩の大量に収穫出来た時だけだ。
昼はフラウレムさんのおにぎりだが、たまに爆弾を仕掛けてるが構わず食べるゴブリン達、まあゴブ太が必ず引き当てクーちゃん手製、ドラゴン料理(辛)の丸い何かが入ってるらしい。
夜はまだ去年のきゅうりが残ってるので、河童の様に食べるゴブリン達とゴブリンズ、河童に種族変えなよ………水掻きは無いけど。 そして南畑に行く空間移動を付与し、御影石の鳥居の様な形にしたゲート固定により、此方で作った物は私がアイテムボックスに入れて、向こうに運ばなくても良くなり、こうしてフラウレムさんは必要な食糧を向こうの、食糧備蓄倉庫に取りに行ける様に成り、此方の倉庫は酒専用倉庫に成り厳重な鍵と空間障害で、酒を持ち出して飲もうとするドラゴンと女神の撃退に成功、正座させ説教はとある二人に任せ半日は説教して貰った、その代わりに酒泉の酒樽を二つ賄賂に渡したが。
「エルちゃんだけズルい!」
「ズルくありませんクリス様…………
でわフラウ説教を再開しましょう」
「ですね、お母様…………」
「私が悪かった、だから妻と娘よ私だけでも」
私を見てからミーナさんは言う。
「報酬分は働かないと………ねぇ………」
私にそう言った後に向き直り、そして再び刑を再開し絶望がやって来るのだった、主にガルさんとクリスさんだけ。
フラウレムの母エルミーナの説教は、女神クリス達には効果抜群にそのダメージを蓄積したのだった、この後に女神クリスが大人しく成ったのは言うまでもない、だがそのエルミーナの天敵は雅士だったりする、女神クリスの武器で低能だが同族を倒したと娘から聞いて、もし敵に回ったら厄介な存在にランク上げされたとは、この時の雅士は知る術はないし後にエルミーナは、雅士の寿命に驚愕するのだった………まあ寿命では死なない身体だし。
田植えを終え次は蔵を作る、あらかじめ木材加工し蜘蛛達を総動員し、味噌蔵に醤油蔵に酒蔵を建設しフラウレムさんには、土壁や漆喰の塗り作業を任せゴブリンズには土練りや漆喰練りを、ゴブリン達は補助を中心に動かす。 二週間で棟上げを終えて次はまだ居るらしいゴブリンに、村を開かせる為に土木工事を仕込む、大抵の土木は農作業が終わった後から始まる、家より西の木材豊富なもりと川近くにゲートを設置、ゴブリン村(仮)を建設を開始する。 長方形の石を基準に組み立てる、此れも実はヨーロッパ諸国の建築の一つでポルトガルだったかの、石レンガ造りの家の建築だが異世界ぽくも見える、まあ住むのはブタ鼻のギャグ系ゴブリンが住むのだが、屋根はうろこ屋根を採用しあとは組み立て方を教え、一部ゴブリンには鍬で畑を耕すまで仕込んだ。
後は仲間を呼び連れて、ゴブリン村(仮)は人手を増やしながら村を形成する、基本何かやらかしたら死は変わらないので、悪さをしない事を承諾したゴブリンだけ集められた。 治安はゴブ助により保たれ、ゴブリン村は一ヶ月で何か普通の村の様な光景に成ってた、道は石畳が採用されてたが整地が甘いのは仕方ない、饅頭スライムが大量繁殖してたがやはり蜘蛛が躾をしてた、そして村長はやはりゴブ六が担当だが後ろにはゴブ助が見張ってる。
「何か仕出かしたら、ボスが手を下す前に俺が処分するからなゴブ六」
「…………怖いですよ、背後からドスを利かせて言わないで下さいよ、ゴブ助さん………」
何か言ってるが全てゴブ助に任せた、何かやらかしたらゴブ助も同罪だしな、まあ大丈夫だろう………約一年問題なかったし。 そしてゴブリン村の完成に、クーちゃん経由でクリスさんを呼びこの日ゴブリン達は、最大の天敵と出会ったのであった…………
解禁されたワインをガバガバ飲むバカ女神。
「バカじゃあ無いわよ、久々なのが悪いのよ!」
「「美味しいはずなのに、酒の味がしない…………」」
「そうか? 美味いけど?」
呑気なゴブ太と慣れたゴブリンズは、ワインに酔しれながらゴブ太は少し後に、ズッコケた拍子にクリスさんにワインをぶちまけ、ワインでびしょびしょにされたクリスさんは、ワナワナと震えながら怒りのクリスさんの洗礼の、ハートブレイクショットをゴブ太は食らうのだった、女神が放つ攻撃ではないなアレはプロボクサーだよ。
ゴブリン村によって働き手が増え、虫駆除は蜘蛛一家が担当し水やりや収穫はゴブリン担当、機械を使う仕事や酒や味噌に時間が増えて、またクリスさんを呼んで倍速付与を頼んだ、高い犠牲を払って…………麦焼酎二樽………安くない。
蔵を閉めてから蔵の時を加速させる、倍速は手入れが必要なタイムと日にちでこまめに調整、やはり発酵には時間が必要だが後に必要無くなる、貿易により手に入る様に成った為とゆっくりの方が楽だし、ストックが出来た為であるのと職人の移住等である。
そして稲が定着し成長を始めた六月、あの魔女の賢者の石を使えないか、試行錯誤してたら空に黒い物体が飛来するが良く見たら女の子だった…………たぶん。
「それ、私の賢者石です、返して下さい!」
箒に乗ってゆっくりと大地に降り立ち、10代後半の容姿の美少女らしき少女、黒い服装で赤い目に白い髪の魔女? は言う、だがタダでは返さない。
「此れは海で拾った物だし、魔女の賢者の石とは有るが誰のとは書かれて無いが」
「………う"っ…………でも、それ私がうっかり落とした物で、百年探し続けた物なので返して下さい…………う"ぅ~」
やはり普通の女の子では無かった、見た目十代後半にしか見えないが何となく直感で思った、まあフラウレムさんも見た目十代美少女だが、中身ドラゴンで結構な年だからな………何歳かは教えてくれなかったが。
「後何で何千年も人間が住んでない大陸に、何で居るんですか?」
仕方ないので面倒は全てクリスさんに任せた、呼んでやって来たクリスさんに尻餅を着く魔女は、一応私が居る経緯をフラウレムさんと聞いてた、アレ? フラウレムさんて話聞いて無かったけ?
ナンヤカンヤ説明を受けこの魔女アリスも、定住する事に成りあの作った家が、やっと役立つ日が来たが増築を泣き付かれ頼まれ、引っ越しをしながらアリスは平屋の茅葺きの家に住むのだった。
「イィーヒヒヒヒィー………さあ、美味しいシチューの完成よ!」
「普通にシチューを混ぜろよ!」
「怖いよぉ~ マサシお兄ちゃん(号泣)」
号泣するクーちゃんを見て、フラウレムさんの背後からドラゴンの影の闘気が、魔女アリスに向き恐怖にアリスはチビったのだった、可愛そうに…………クーちゃん………アリスが漏らしても、某ゴブリンは現れなかったが………まあ特殊な人には聖水かもな………
「ごめんなさぁ~い!」
一応魔女の賢者石は虹色の液体金属らしきのは、返したよ……他は聞かれなかったし。 アリスは後始末はちゃんとしたが、魔女がチビるのを見る日が来るとは思わんかった、ちなみに見た目幼児でもクーちゃんはおねしょはしない。
引っ越しが済み増改築も終わり、アリスの歓迎会を身内だけでするが、何故アリスだけ『さん』が付かないかは付けると何故か、嫌がられたからだ………あとちゃんとおばあちゃんと言うと、キレるのでご注意下さい。
「今誰か、私をお婆ちゃんて言った?」
アリスはゴブ蔵を睨むが、ゴブ蔵は言う。
「俺じゃ………ギャー!!」
ゴブ蔵が問答無用の犠牲に成った、たまに口滑らせてるからな、アイツ…………
今日はスパイシーチキンとブランデーに、ワインと一年加速発酵経過した味噌を使った豆腐の味噌汁に、去年の新米の味の良いのをアイテムボックスから出したのと、トマトソーススパゲッティーにシンプルピザが並ぶ。
「今日はピザとリンゴのブランデーの、十五年熟成時間経過を解禁だ!」
ゴクリ
フラウレムさん………分かりやすいな、アリスは何か動揺してるが何に動揺してるんだ?
「私も飲んで良いの?」
恐る恐る聞くアリスに、皆黙る………自分の取り分を増やす為に。
「じゃあカンパーイ!」
「「カンパーイ!!」」
「誰も答えてくれないよぉ~」
結局飲んでブランデー二杯目で潰れたアリスだった、仕方ないので主賓は寝ても全員潰れるまで続いた、眠くなったクーちゃんは先に私の部屋で寝て、酔い潰れたフラウレムさんを久々に運び寝かせ、おんぶして運んだアリスは軽くて小さいがなかなかのかんしょ………さて、寝かせてから戻り片付けを終わらせてから寝る、抱き付き甘えるクーちゃんの頭を撫でながら癒され眠る。
翌朝はやはりまた二日酔いのフラウレムさん、ホットケーキを焼いてクーちゃんと朝食を食べ、一応アリスを見に行ったらだらしない格好で寝てた、見た目うら若くても中身はオッサンかオバハンやな、何か容姿が可愛いのに何か残念だが、アリスは普通に一緒に居て何か安らぐ………人生初めて感じる感情だな、だらしないのが無ければ美少女なのに………お腹を手で掻くなよ。
アリスの仕事は基本薬草を使い回復薬、まあファンタジー世界の傷とか回復するポーションを作る、薬学とモンスター退治も一応出来る魔女らしい、一応大陸の東の端の山の中に住んでたらしい、洞窟を住みかに改造して…………魔法で作れよ家。 アリスは野良魔女らしい、野良メイドは聞いたことが昔あったが野良魔女は、初めて聞くな………野良メイドはゲームでだが。
東に味噌や醤油を扱ってる国が有るが、アリスは交流が無いらしいので向こうから来るのを待つ、それにまだ東に港等の整備や開発はしてないから、まだ貿易する事は出来ない出来ても制限在るから、誰かに代表で交渉して貰うしかないかな。 アリスから良い情報を得たので、その国から麹職人や味噌や醤油の職人が欲しいな、一人では限界在るし………
アリスには暇な時は果樹園の手伝いを、基本して貰ったが桃の誘惑に後に負け一緒に働く事になる、本業を投げ捨てて………甘味の誘惑に負ける魔女アリス。
そして夏前のあるやや暑い日、灯台のレーダーに掛かり緊急通報により、私はゲートで西の港に行き灯台近くで、キングタイガーMkI(勝手に命名)を出し砲塔をレーダーが捕捉した方に向けながら、見える場所まで前進し一応威嚇射撃はせずに、信号弾を帆船に見える様に砲塔側面の信号弾ロケット砲から放つ、信号弾は煙を上げ帆船から見える位置で炸裂し光る。
帆船はスピードを落としながら、白旗を振りながら前進する灯台を光らせても仕方ないので、暫く監視をしながら帆船が港に向かうのを確認しながら、戦車を走らせ警戒しながら帆船の砲は少ないが、警戒は怠らない………油断は死を招くからだ、それに日本ではないし命のやり取りがシビアな世界だからだ………たぶん。
帆船から船が何艘か着水しやって来る、白旗を振り少女と豪奢な服装をした老人と、付き人らしき数人とメイドやらを連れ………うん、どうしてメイドまで居るのか分からんな、異世界は私の知らないファンタジーに溢れてるな………
次回に続きますよ。
アリス「二人目のヒロイン登場よ!」
フラウレム「じゃあ私が一人目のヒロインよね?」
クリス「私でしょ?」
何故か同意が誰からも得られない、クリスであった。




