第1話
●薄暗い部屋
荒れ果てた部屋で、泣いている男がサイコロを投げる。
出目は1。
それを見た男、絶望する。
男「い、嫌だ……」
男、泣きながら床に描かれたすごろく状のマスを一歩進む。
その瞬間、背後に少女の幽霊が出現する。
男、振り返って幽霊を見て恐怖する。
男「ひっ」
不可視の力が男の首を切り飛ばす。
男の胴体、血を噴き出しながら崩れ落ちる。
部屋に設置された古いスピーカーから音声が流れる。
スピーカー「ゲーム終了です。生存者はゼロ。お疲れ様でした」
部屋には、男の死体の他にもいくつもの惨殺死体が散乱している。
●公園
ベンチでバイト雑誌を読み漁る男・凛空。
ふぬけた顔でページをめくっている。
凛空「はぁ、どっかに楽に稼げるバイトねえかな~~」
海未「あるよ」
背後から姉の海未が顔を出す。
凛空、特に驚くことなく反応する。
凛空「あっ、姉ちゃん」
海未「特別なバイト紹介してあげる」
凛空「どうせ闇バイトだろ? そういうの嫌なんだけど」
海未「ざんね~ん、闇バイトより危険で~~す!」
凛空「論外じゃん」
凛空、うんざりした様子で応じる。
海未、ニマニマと笑って囁く。
海未「でも報酬が高額なの。一晩で億を稼げるかも」
凛空「ますます怪しいけど……というか、弟に変な仕事勧めんなよ」
海未「万年フリーターのダメダメな弟にはちょうどいい罰じゃない?」
凛空「罰って言ってるじゃん」
その時、公園の外に車が急停車する。
車内から屈強な男達が下りてくると、二人のもとに近付いてくる。
海未、楽しそうに囁く。
海未「ちなみに、凛空のことバイトに話を通してるから。死なないように頑張ってね」
凛空「え?」
戸惑う凛空。
次の瞬間、男達に掴まれて車に押し込まれる。
間もなく車は発進する。
●薄暗い部屋
凛空、薄暗い部屋で目覚める。
凛空「ん……?」
凛空、頭を押さえて直前の状況を思い出す。
凛空(確か車で拉致されて……ヤバいバイトに連れて行かれることになったんだっけ……)
凛空の周囲には五人の男女がいる。
それぞれ目覚めて困惑している。
部屋に設置された古いスピーカーが起動し、そこから音声が流れる。
スピーカー「皆さん、おはようございます。今から実施するゲームは悪霊すごろくです」
凛空たちの前に、サイコロが転がってくる。
同時に浮遊する少女の霊が近付いてくる。




