43.奇跡的グッドナイト
世界は守られた。
朝に日が昇り、夕に日が沈む。
鳥は当たり前のようにさえずり、花々もそれぞれのタイミングで開き散りを繰り返していた。
8年前の脅威を、忘れてなどいない。
何も変わってなどいない。
だが何か、寂しかった。
「ダイチ兄!!」
少々まろやかになった啓太の声が聞こえる。
「どうした?啓太。」
「ここのフィルインどうやっても変な感じになっちゃうんだ、1回聞いて欲しいんだけど…」
「おっ、良いぞ。」
まあ確かに少しだけ違和感があった。
「最後の16分の粒がこう…不均一なんじゃないか?」
「なるほどね…ありがとうやってみる!」
随分と大人になったものだ。
「久々に光太郎君も来るから、このままじゃ…」
「そっか啓太は全然光太郎に会ってないもんな…っ」
光太郎は今、中学生だ。
将来は学校の教員になりたいらしい。
「何、ダイチ兄は会ってるの?」
「まあな。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
献血受付バイトの終わった大地は自転車を使って直接クラックの本部へ向かった。
「おかえりなさい、大地さん!」
光太郎だ。
「お疲れ様。今日は?」
「今日も特に怪物の出現情報はありませんでしたが」
車を停めた央駆が本部に入ってきた。
「関西にあった隕石の破片だ、解析頼む。」
くるみはジッパー付袋に入った小さな隕石の破片を受け取り、解析機に読み込ませた。
「そうだ、光太郎。」
央駆はケースを開け、中からあるものを取り出した。
「これから練習していこう。」
クラックシューターだ。
「大地のオガネソンスティックを元に全ての元素の能力を使える銃。昔は元素シューターを使っていたが、スティックが無くなった今我々はクラックシューターを共通で使っている。」
「いいんですか?こんな学生に。」
「君の熱意がそうさせたんだ。」
光太郎は深く礼をした。
「ありがとうございます!」
「これは…」
隕石を解析したくるみが注意を引く。
「…生き、モノ…?」
「何だと!?」
央駆は確かに見た。
「無視とかではない…微生物と言うには大きすぎる。」
「え!見たいです!」
光太郎も解析機を覗く。
そこには生物の姿はなかった。
「あれ?何も居ないですよ。」
再び覗くくるみ。
「…本当だ、気のせいだったかな?」
「飛蚊症ってやつじゃないか?なんかこう…眼の中にボヤって影みたいな、虫みたいなのが見えるあれ。」
「あれそんな名前なんだ。」
「それにしてももう2年くらい物騒な話聞かないな。」
「隕石を防いで少しの間はバケモノの残党の目撃情報があったが、流石に全滅したか…?海外に流れた情報も来てない、そろそろ全滅と判定しても」
爆発。
「何ッ!?」
バケモノの残党だ。
「前言撤回だ。こんな近くに居たとは…!」
『ニッケル!エレメント・ショット!』
弾丸がバケモノに染み付きじわじわと熱を帯びる。
熱そうに、バケモノは悶える。
「この程度…っ」
『元素プレイヤー!』
大地は元素プレイヤーを構えた。
オガネソンのスティックでティンパニを叩く。
『モメント・アクチノイド!』
アクチニウムの能力を発動して戦うモメント。
「はっ!」
『加速』
全速力でバケモノに近づき、モメントシューターの銃口を当てる。
『モメント・ショット!』
バケモノは吹き飛んだと思うと、まだ立ち上がる。
「生き残っただけある、案外しぶといじゃないか。」
必殺技を発動しようとスティックを持った瞬間。
バケモノにスティックを奪取された。
「あっ!!」
バケモノは自らスティックを叩き、元素の力を得た。
オガネソンのバケモノが誕生してしまったのだ。
「樹林は…入院中かっ、」
「我々で対抗するしかない。」
迫り来るバケモノを誰かが蹴った。
テノールだ。
「すまない、遅くなった。」
タンバリンの元素プレイヤーを手渡した。
「アルトにもうバケモノはいないと伝えてしまった…」
大地は元素プレイヤーを受け取る。
「じゃあ、早いうちに事実にしないとな。」
『ラメント!』
大地がラメントとなって立ち向かう。
『ラメント・ショット!』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ドラム教室の扉が開く。
「あなたは…?」
「あれ。大人の人は居ないのかい。」
「…はい。」
「少年は?」
「僕ですか?僕はここのレッスン生で…」
「そうか。じゃあこれ、先生が来たらよろしくお願いしますって伝えて置いてくれないか。」
啓太は1枚のポスターを渡された。
「これ…」
「私の鉛筆工場はもう終わりにするんだ。」
「え?」
「実は1ヶ月くらい前からもう作ってなくてね。生産した残りの鉛筆の販売をやめて、お世話になった葉朝の人たちに配ろうと思っているんだ。」
「そう、ですか…。先生とは知り合いで…?」
「何だろう。余り覚えていないんだけど、此処が何故か大切な人が居たような気がして。」
宇宙の記憶は、宇宙の手によって消されていた。
「ダイチ兄…?」
「はっきりとは覚えていない。とりあえず、もし君が居る間に先生が帰ってきたらこのポスターを渡しておいてくれないか?」
「…はい!」
「ありがとう!じゃあ、外少しだけ寒くなってきたから気をつけて帰るんだぞ。」
「ありがとうございます。」
啓太は、ドラムの練習を再開した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『ネオジム!エレメント・ショット!』
近くの金属と連結させた。
バケモノは同じネオジムの能力を発動して反発させ、連結を解いた。
「やはりオガネソンのバケモノにはラメントだけでは…!」
「せめて樹林が居てくれれば…!」
くるみも絶望した。
現状最後の残党を前に大ピンチのクラック。
「皆さん!!」
光太郎が、4人の前に立つ。
右手にはクラックが国からの資金を元に新たに調整していた、ドラム型の元素プレイヤーがあった。
「まさか…!」
光太郎は左手にもつスティックを胸に当てる。
「身体が熱いんです…。急にこのプレイヤーが俺に引っ付いて、きっとそれは戦えって事で…!」
隕石に付着した"生命"は知らぬ間に光太郎の内側へと入り込んでいた。
「おい、死ぬかもしれないぞ!やめろ!」
「身体が辞めさせてくれないんだッ!」
『ネオ・ネオン!』
ドラムソロによってビートが刻まれる。
光太郎はスティックをはじき、プレイヤーに備わったシンバルを叩く。
『象徴化!』
黒いスーツを身にまとった光太郎は、プレイヤーから出る管に液体が流れ込むのを感じた。
全身がぼんやりと怪しく、それでいて力強く光る。
その姿はクラックの全員の脳を刺激した。
「そ…その姿は、、」
「メメント…。」
口から勝手に出た言葉に皆が動揺した。
メメントとは何か、誰も分かっていなかった。
覚えていなかった。そんな記憶は無かった。
バケモノがメメントに向かって走り出す。
指をさすメメント。
「この一撃で、お前は死ぬ。」
メメントはそう言い放ち、プレイヤーに備わったスネアドラムを一度叩いた後ネオ・ネオンのスティックをはじいた。
『ネオ・ネオン!メメント・インパクト!!』
メメントは人差し指をバケモノに向ける。
バケモノはネオンの光に身を染められる。
メメントは人差し指を上に上げる。
バケモノはその瞬間に砕け散った。
メメントは光太郎の姿に戻ると、負荷に耐え切れずその場に倒れ込んだ。
「あっ、大丈夫か!光太郎!」
飛んで帰ってきたオガネソンのスティックをキャッチする大地は、そんな光太郎の姿を見た。
「どうした?大地。」
「見た事ある…、」
更にここに来て、自分の心臓提供者であるメイプルの記憶が移る。メイプルがメメントになれなかった記憶が。そしてそれに呼応するように、メイプルに触れた過去の自分の記憶で欠けていたパーツが過ぎる。誰かを忘れているのだ。
連鎖するように、記憶が自分を試しているように。
神経のひとつひとつを駆け足で伝って辿り着く。
「忘れちゃ、ダメだろ…!」
大地は急いでプレイヤーをテノールに返す。
「後は頼む、俺今からドラム教室に行ってきます!すぐ、すぐ戻るので!」
「待て。」
央駆は車を出した。
「ちょうど俺も何か引っかかっていたんだ。」
急いで車を走らせた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「あっ、おかえり ─」
扉を開けたのはまた違う大人の人。
「あっ、クラックの。」
「久しぶりだね啓太くん、身長もかなり伸びて。」
「はい、何をしに?」
「何か大事なことを忘れてる気がして、大地がここにと。」
「ダイチ兄!おかえり。」
「ただいま。」
いきなり机の棚を引いては戻しを繰り返す大地。
「どこだ、どこだ…ッ!」
「どうしたの?」
「…あった、、。」
大地が探していたのは、やや大きめの楽譜だった。
「その楽譜…ちょっと前に僕見つけたんだ。叩いたこと無いけど、そうそう!誰かに数小節書いてって言われて…」
…誰に?
「ちょっと待って。誰に書いてって言われたんだ?」
啓太ははっ、と大地に聞く。
「光太郎君、光太郎君って明日来るんだよね!?」
「今のところは。もしかしたら難しいかもしれなくなったが…もしそうなったらすまない啓太。」
「…そっか。ううんそれは良いんだけど光太郎君と一緒に書いたパートが確かあったから。光太郎君なら誰に言われたか覚えてるかなって。」
くるみが車を覗く。
人影が動いている。
「あ…光太郎君、起きてる?」
疲労が和らいだのか、疲労過ぎて眠れなかったのか。車内で横になって寝ていたはずの光太郎だ。
「ちょっと見てくる。」
テノールは車を開けに行った。
「…内容は。」
ウィンドチャイムから始まる煌びやかな1小節目。
そう思えば、ジャングルのようなボンゴとコンガの演奏とシロフォンのカランコロンとした不思議な音が掛け合わさった独特な空間が想像された。
サスペンデッドシンバルのクレシェンドが壮大な世界の始まりを彷彿とさせる。
スネアドラムのソロだ。
誰かと巡り会うようにヴィブラフォンが追加される。
そしてまた誰かと出逢い、団結するようなティンパニのどっしりとした音。
ドラムセットのシンバルが叩かれる。
基本的なエイトビートで刻まれるのは安心感があった。
タンバリンが3拍目に叩かれる事で、よりノリ易いというかテンポがとても良く心地が良い。
ここでマリンバのソロが入る。
ふんだんに鍵盤打楽器を使っていて堪らない。
4本マレットでかなり難易度は高いが聴く分には迫力のある、気持ちの高ぶるソロだった。
タムタムの6連符がかなり難しそうだ。
これは大変だがやるとか絶対に楽しいだろう。
ギロの音が入り、トライアングルで一旦静まったと思えばすぐさまドラムソロ。
感情が乱れるような変拍子。
少々絶望感を感じるような、それでいて熱い闘志に燃えるような、少しだけ恐怖を感じる程までに緊迫したソロであった。
まるでかつて大会で演奏した『Walhalla』と似た空気感であったため、大地は懐かしさすら感じていた。
突然、8小節の休みが入った。
聴いている側は拍手をしていいのか分からないのでは?そう思ったが、なんだかこの無音に葛藤を見出した。一体誰の葛藤かはっきりとは思い出せないがとても悩んでるような、考えているような、考えたくない嫌気に襲われているような奇妙な心地がした。
「あっ!ここ書いたところ!」
ぎこちない丸と線。スペルの違うイタリア語。
言われなくても子供が書いたのは理解できる。
先程までの葛藤を受け流すような陽気なリズムと、陽気なタムタムの演奏であったが一変。突然バスドラムの介入により暗い雰囲気に見舞われた。
嵐のような、雷のような不安を感じる。
鍵盤楽器も不協和音に乱れ、チューブラーベルの神々しさが逆に心を壊してくるようだった。
不安の音崩れの先にあったティンパニのソロ。
そこからヴィブラフォンが追加される。
徐々に聞こえてくるドラムセットのエイトビート。
ラストのワンエイトはシンバルの力強い1音から。
それまでの喜びと苦悩、葛藤や虚無を乗り越えた先にある全てを祝福するようにチューブラーベルが高らかに鳴り響く。
ティンパニのロール。ヴィブラフォンのテヌートによる盛大な盛り上がりの先にある、最後のシンバルでこの音楽は締めを飾った。
「…凄い、何だこの曲はッ!!」
余りの豊かな楽譜に圧倒された大地は思わず楽曲のタイトルを聞いた。
『エレメント・メメント』
「メメント…」
作者は…!
書かれていなかった。
扉が開く。
負荷の残って苦しそうな光太郎が、テノールの肩を借りて現れた。光太郎は思い出したのだ。
「何で忘れてたんですか…」
光太郎は大地の肩に縋り移る。
「俺たちのヒーローだったじゃないですか…ッ!!」
反動の限界を超えて涙が出てしまう。
「え…?」
「神の驚異から俺たちを救ってくれたじゃないですか!」
大地の胸を叩く。
「全然、帰って来ないじゃないですか…。」
…そうだ。
「あいつは帰って来ないんだ…。」
ラボアジェ神殿で今も遡ってるんだ。今は形があるのかさえも分からないんだ。
「…え?」
「でも死んでなんかないっ!俺たちが覚えてる。」
啓太は目の前で何が起こっているのか分からなかった。
「ああ、思い出した…」
央駆もくるみもテノールも、あの記憶を呼び覚まされた。
「私たちは心をひとつにして一緒に立ち向かったんだ。」
「あの男が居なければ、俺も居なかったかもしれない。」
光太郎は潤んだ目で啓太を見つめる。
「…そうか。」
「僕たち、ソラ兄ちゃんに頼まれたんだ。」
楽譜『エレメント・メメント』を抱きしめる。
きっと宇宙はこの事を見越して楽譜を作っていたんだ。
たとえ姿が見えなくても、音楽を通して彼が体感した生と死を"感じ取る"。
そうすれば自ずと存在を感じられる。
「ありがとう…。」
このありがとうは
世界を救った事に対してか。
出逢ってくれた事に対してか。
こんな気持ちにさせてくれた事に対してか。
こんな大切な仲間を愛せたこの大地に対してか。
自分でもよく分からなかったが、
よく分からないままで居たい気がする。
着信。
「もしもし、下方 大地です ─」
─ 産まれた…?
「…おめでとう。」
生きるという事は、死ぬという事。
そんな事は誰だって分かっている。
分かっていてもやっぱりかなり怖いみたいだ。
生きているうちに喜びと哀しみの数をそれぞれ数えたところで、きっと哀しみの方が多いだろうなんて予想が出来てしまう時点で、人生とは酷く醜たらしいものだと思う。
それでも何故誕生は「おめでとう」が多いのか。
それでも何故誕生は「ありがとう」が多いのか。
きっとその酷く醜たらしい人生を、
怖るべき死を伴う怖るべき生を、
人はいつの間にか愛しているからだろう。
「招待されてるんだろう?」
テノールは大地に、央駆とくるみを含む3人で樹林の出産見舞いに行く事を提案した。
「うん、4日くらい経ったら行こうか。」
くるみが適切なタイミングを調べる。
「では明日は軽い手土産でも買いに行こうか。」
央駆は啓太に包まれた楽譜を見る。
「樹林さん、良かった…。」
「あの楽譜の事も教えてあげないとですね。」
光太郎は安堵する。
「よし!じゃあ…帰るか!」
ドラム教室の扉を開け、鍵を閉める。
「啓太くんは今日歩きかい?」
「はい…!」
「よし送ってやるから、乗ってけ!」
央駆、くるみ、大地、光太郎、啓太、
そして宇宙の気持ちはクラック用の車に乗り込んだ。
「シートベルトはした?」
光太郎と啓太は、既に夢の中だった。
シートベルトはしっかりと締めていた。
「まっ、色々あったもんな。」
大地は後部座席で2人に毛布を掛けてやった。
「…おやすみ。」
今日もどこかで生命が誕生した。
今日もどこかで生命が眠りについた。
それでも心だけは眠ることなく、
たとえ安らかでも記憶だけは、生きているはずだ。
来世でも、笑顔で。
オリジナルヒーロー小説「エレメント・メメント」
ここまで読んで下さり本当にありがとうございました。
私自身特撮ヒーローが大好きで、小学生の帰り道にオリジナルヒーローの物語をひとり作って楽しんでいたり、ヒーローのコンセプトを考えることにハマっていたりしていました。
そんな遊びが月日が経ち、こういったサイトの力で表現に昇華させられると気付いた時の何とも言えない感情は堪りませんでした。
さて、皆様初めからお気づきかと思いますが「エレメント・メメント」は「メメント・モリ」という成句から来ております。
『決して死ぬことを忘れるな』という意味ですけれども、死生に関する考え方は非常にデリケートな話題です。しかしデリケートなもの殆どは当たり前のものであると思っております私は、私の死生に対する考えを何とか伝えられないかと考えたのがはじまりです。
嘘です語感が良いタイトルをつけたかっただけです。
それでもやはりこのタイトルを付けたのなら死生観を語るのは避けて通れない道でした。
私は基本的に「あらゆるものは無意味である」と考えています、ニヒリズムという考え方ですね。
なぜそんな思考に行き着くのかというのは単純で(単純だと思っていて)、そもそも命なんて生まれたって得が無いわけです。というのも生きている明確な目的が世界共通で設定されていない上、生まれるか否かを選択できない時点で基本的地獄であると考えていますし、じゃあ地獄って何だと考えるとそもそも地獄なんてものは人間が勝手に描いたものですし、じゃあ考え"なければいい"となるんですが、その"なければいい"さえも結局は人間の善悪損得の尺度でしか言いきれないわけで、その"言いきる"限度も人間の尺度なわけで、その"限度"もまた人間の尺度なわけで…
…と結論「宇宙とは?」みたいになるアレです。よくあるじゃないですか、突き詰めると規模デカくなって何も分からなくなるやつの究極系。今宇宙を「ソラ」と読んだ人がいたら私の勝ちです。対戦ありがとうございました。
それを考えることを哲学として人は楽しんでいる訳ですが、安心出来る唯一の回答を一応ホールドしておきたいのでその答えとして相応しいのが「全て無意味」だと思うのです。
で、私はそれを伝えたいのではなくて。
私はその無意味を無価値と思いません。
人間の尺度由来ではありますが、そもそも人間の尺度である事を悪とも思っていないので(虚無主義)、生涯で得られる喜びや哀しみ、怒り楽しみその他入り交じる無限の感情を得たり失ったりして何だかんだでなかなか心臓が止まらない憐れな生命活動に価値を見出すのが人間だと思っています。
また同時に、人生の無意味さによる虚しさを埋める為に感情の動揺を価値とし、勝手に追い求める行為を"生きる"と呼ぶのだと私は思います。
…はい。こんな持論を長々語っても「後書きの方が本編より長い」というあってはならない事になりかねませんので、ここまでにします。ちょっと待って、「なりかねる」ってマジで分かりづらい日本語ですよね。
そんな日本語もまた、無意味から見出した価値なのですね。
43話、プロローグ含め全44話
「エレメント・メメント」
これにて完結となります。
沢山の応援、誠にありがとうございました。




