イライラする時って無性に誰かと話したくなるよね!
面倒くさくなったら飛ばしてどうぞ。
「ブラックだ、ブラック企業だ!」
「いや、お前いつもダラダラしてるだろ」
「私達は汗癖コロニーを攻撃したり大変なのだからお前も仕事しろ」
「そんなの敗者の嫉妬でしかない。
僕は思う、必要以上に働いたら負けなのだと」
「ならば、今回は必要な仕事ですよ」
僕は、背中をビクンと震わせる。えっ、ちょっと転移の予兆なんて全く把握出来てなかったのである。ここにいるズィルバア、オールも分からなかったらしい。
之が神ですよ。僕等が出来ない事を軽々とやる。
「それよりも今度は何処の馬鹿がやらかしたんですか?」
「魔王じゃなくて人類何だけどね。
現在の勇者以上の存在が十数人で集まってるみたい何ですよ。
ただ、神が関わってないのは救いかなぁ」
「ほぉ、出ていった神達が関わっていない根拠とは?
そんなに強い存在が私を通さず産まれることなんて無いはずなのですがね」
何故、怒りのオーラを出しながら笑ってるんですか?怒るポイントないですよね!
いや、気付いてるからですか。そうですよね、自身が創った物のせいでこうなったというのだから。
「サマエルさんも分かってますよね。
そもそも、完璧な物なんて本当にないんですね。神でさえ創れないとは驚きですよ」
「貴方達は少々神を絶対視しすぎです」
「どういう事だ?」
「単純に今回はサマエルさんが創ったシステム、魔力に関するシステムに不具合が起きた結果なんだよ。
魔力が多すぎると世界で大きな異常が起きるのは分かるよね」
ズィルバアとオールが頷く。
「そこで、ダンジョンで一定量使おうというシステム、之をサマエルさんが創った。
ついでに言うと、ゼウスさんが魔物達の対処や魔王の討伐のためステータス等のシステムを創ったんだよ」
「そうなのか」
「そうなんだよ、それで今回はサマエルさんのシステムによって起きたちょっとしたバグ何だよね。
このシステム、ダンジョンやダンジョンの周囲ならほぼ完璧に調整出来るんだけど、余りにも離れすぎていると偶にだけど魔力が溜まっちゃう事があるんだよね。
それでも、普通ならば強力な魔物が現れるかサマエルさんが魔王を任命してダンジョンを創るで終わり何だけど、僕が魔王達を倒してしまった為に普通よりも遥かに魔力が溜まったのとその溜まった場所があって、更にそこには運良く人が生活していたのだろうね。
まさか、コロニー外に村があるなんて誰も思わないだろうし」
オールとズィルバアが少し驚いた様に目をパチリとする。現在、コロニー外にはダンジョンから輩出される魔物に自然に創られた魔物がうようよといる。そんな危険地帯の中で村がある。
普通ならばありえないだろうが、実際に同じ様な場所が複数箇所世界にあるんだよね。彼等は、外界から遮断された為に中世の村の様な生活を送りながら強かに生きている。
それは、サマエルさんやゼウスさんも知っている。知っているが害が無いので放置している。
そして、それを無視したが為にこの事件は起きたのだ。
「はっきり言って、今回はチェンバレンみたいにそこまで緊急性もなく、危険性もないんだよね。別に元から勇者だとかじゃないからダンジョンへ攻略に来ても来なくても今の所世界に問題は無いし。
まぁ、よくて監視かな?外に出た神達がちょっかいを懸けない為にも」
「まぁ、そうですね。
それじゃあ、貴方の透明人間でも使って監視を・・・」
「ちょっと待った!」
僕とサマエルさんは同時に声の出処を見る。えっ、何かな?やっと、話し合いが終わりかけたのに何でわざわざ続けるのかを教えて欲しいんだけどオールさん。
僕は、少々絶望した様な目でオールを見る。サマエルさんは、また何か楽しそうな事がという期待の眼差しである。
「私はそいつ等会ってみたい!」
「はい?寝言は寝てから言ってくれない?」
「はっはっ、何で僕がこんな目に。何故こいつ等の保護者役をやるんだ」
「何だと、私を子供扱いするな!」
「なんでって面白そうだからに決まってるだろ!」
雑多な街の喧騒、光り輝くカラフルなネオン、周りには多くの人が歩き回る。
此方、アメリカにあるコロニーのカジノの街である。現在僕達、僕、オール、ズィルバアがここに居るのは例の人達がここの街を拠点にしているからだ。
僕は、この危険人物に対するストッパー役である。尚、僕は何時ものお出かけ用の服ではなく外で活動している者達がお土産としてくれるファッション雑誌から適当に選んで作ったものである。
オールやズィルバアは、何処かのモデルか?という感想を思わせる程素晴らしい姿だと言っておこう。因みに、二人ともサングラスとカツラをして変装中である。二人は顔が外で割れているからね。
「はっ!私は少しあっちに・・・」
「何処に行こうとする気かな?」
「俺も、あそこのお姉さんが待っているから・・・」
「こんな所でナンパするな」
オールがカジノへ、ズィルバアがプラチナロングの女性へと向かいそうになったので僕はそれを引き止める。マジでこいつ等子供だ。目を離したらすぐに何処かに行ってしまいそうだ。
『次のニュースです、科学者達を中心とした魔術師ギルドとゼウス機関との争いに遂に決着がつくそうです。
明日の朝には魔術師ギルドという科学者の不可領域性が確立するかしないかが決まります』
若者達が聞いているラジオからはその様なニュースが出ていた。おぉ、まだ三日しか経っていないのに、吸血鬼達にも手伝わせて正解だった。きっと、裏であんな事やこんな事をしていたのだろう。
さて、僕達の目的は例の彼等との接触である。理由は、オールの面白そうが理由である。魔王が私的に動く理由、特に僕やズィルバア、オールは大きく分ければ面白そうだから仕方ないのかもしれないが。まぁ、好奇心旺盛なのはいい事だが。
「絶対に逸れるなよ!」
僕は明るい表から暗い暗いジメジメとした路地へと入る。そこには、THEヤンキーといった若者達や怪しそうな売人達が跋扈する。
彼等の情報発信既にゼウス機関が集めている。その情報は現機関長のブースが教えてくれる。
彼等も、中々派手な事をやっているものだ。勇者殺害、非公式魔王討伐、アメリカ支部の爆破。何なの君達?暴れてる俺達カッコイイ!的な人なのかな。
「出来るだけ急ぐよ。勇者達も来てるらしいからね」
「殺せばいいだろ」
「そうだ!そうだ!」
「お前らはいいだろうが僕は顔バレされて無いんだよ!」
そうこうしていると一つのオンボロビルがあった。なお、ここ迄の道中で絡まれなかったのは事前に認識を阻害する魔法をかけておいたからだ。
それにしても幽霊が出そうなビルだな。あちらこちら落書きが描かれているがアーティストが描く芸術ではなく社会に不満な人間が描いた馬鹿な子供の絵だが。
「という訳で、お邪魔しま〜す」
僕は先頭に立ち鉄製の扉を叩く。一応、壊れない様に優しく叩く。絶対にこの二人には叩かせたらビルが壊れる。そして、仲良く全滅だね。
『〜黒き炎は全てを零にす〜【攻撃魔法・闇炎球】』
「【防御魔法・水霊聖盾】
危ない、危ない。一張羅が炭になっちゃうじゃん。
【反転】【攻撃魔法・水霊縛鎖】」
ノックに対する答えなのか扉から黒い炎の球が飛び出す。闇魔法と火魔法を合わせた攻撃魔法、僕はそれを対照の属性である光魔法と水魔法の盾で守りそれを反転し盾を鎖の形にして縛る。
いやはや、最近の若者は礼儀がなっとらん。まさか、魔法をぶっぱなすなんてね。下手したら勇者も今の魔法だけで殺せるよ?
そして、この僕が使った反転。之はゼウスさんが使ったのを見てやってみようとして三年の歳月を使って模倣した魔法である。
一件、防御魔法をそのまま攻撃魔法に変換する簡単な魔法だと思えるが実際は違う。
そもそも、攻撃魔法と防御魔法自体魔力の性質が違うのだ。大まかな魔力の性質は基本的な六つの魔法を更に三つにする。物質の三態変化を思えばよい。固体の様な魔力が防御魔法と錬金魔法、液体の様な魔力が攻撃魔法と呪魔法、気体の様な魔力を補助魔法と召喚魔法である。これらを順に固体魔法、液体魔法、気体魔法と僕が名付け、更にこれらの事を三態と名付けた。
そこからそれぞれ二つに分かれる。防御魔法の魔力は鉄や銅といった融点の高い金属、錬金魔法は氷や臭素等の融点が低い固体だと思えばいいし。
攻撃魔法の魔力は水やエタノール等の沸点が低い常温の液体、呪魔法は水銀等の沸点の高い常温の液体。
補助魔法は、水蒸気やエタノールといった沸点の低いすぐに液体に戻りそうな気体、召喚魔法は酸素や二酸化炭素等の沸点の高い常温の気体である。
まぁ、今回【反転】で必要な基礎知識はそれ位だろう。
その反転と言うのは詰まり、物質を熱して固体を液体に液体を固体に、物質を冷やして気体を液体に液体を固体にする事だ。そして、物質と同じく融点や沸点という変化する温度がある様に全ての魔法にもそれがある。ただ、温度ではなく魔力の比率なだけである。
さて、おさらいだ。防御魔法は融点が高く、攻撃魔法は沸点が低い。そう、矛盾してしまうのだ。
「本当にそれが分かった時は頭が破裂しかけたよ」
「何を言っているのか知らないが私達は暴れるぞ」
そういい、僕の了承を得ずに二人はビルの中に入っていった。中の人達合掌。
さて、話を【反転】に戻そう。魔力の比率が可笑しくなる。ならばこの【反転】不可能な魔法なのか?いや、違う。どんなモノにも抜け道はある。例えるならば、テレビゲームの様に。
ずばり、防御魔法と攻撃魔法を混ぜてしまえばいいじゃないかという考えだ。中学生の復習だ、溶媒・溶質・溶液の考えである。溶液とは二つ以上の物質からなる混合物の液体で、溶質が液体に溶けている固体、溶媒は溶質、溶かしている液体だ。
今回の場合、溶質が防御魔法、溶媒が攻撃魔法、それらを【反転】させる事で液体でも固体でもない物が溶液だ。普通の溶液は液体の混合物なのに何で魔法だと液体でも固体でも気体でもない魔力が出来るのか、今我々怠惰の魔王軍の調査中である。
そんでもって、ただ液体に固体を入れるだけじゃ固体でも液体でも・・・面倒臭い、反魔法と名付けよう、反魔法が出来る訳では無い。この時、相当な高温度、つまり莫大な魔力を【反転】に使うのだ。まぁ、僕達からしたらはした金だが。更に、この反転に使う魔力だがその攻撃魔法の魔力と防御魔法に1.618をかけた数を足した数である。
そんな色々な事があって【反転】の魔法が出来るのである。慣れれば使い勝手の良い間法だと思う。何故ならば二つの魔法を同時に使うのと【反転】を使うのでは後者が魔力の消費が少ない。二つの魔法を使う場合、それらを足して三倍にした魔力が必要であるのだ。
僕は之を未だに使いこなせないので普段から使う様にしてるのだ。
「という事何だよね少女ちゃん」
「知るわけないでしょ!
それよりもさっさと離しなさないよこの水の鎖を!」
「おぉ、若いっていいねぇ。いやさ、知っている事を無性に話したくなる時ってない?」
僕は、縛られている少女を見下ろしながらビルから聞こえる惨状を耳の右から左へと流していた。いやさ、殺さないといってもねカエルが潰れるような声とかSAN値がゼロになった人間の様な声がするのはどうかと思うんだよね。
東からは綺麗な邪悪そうな氷の結晶が出来てるし、西からはコンクリートが溶けるほどの熱量の黒い炎が吹き荒れて現在大火事を起こしてるんですが。
「之処理するの僕なんですけどね。【補助魔法・清水雨雲】」
あぁ、面倒臭い。
文系で科学とかが苦手で、何か変な所があったらご報告お願いします。




