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マシュさんの、解体講座。

サースコッコをさばきます。柔らかくしてありますが少々グロ描写ありです。







 マシュさんに大きなサースコッコの解体をしてもらうのに、私だけ見ているわけにもいかないから、役には立たないかもしれないけれどお手伝いしてみることにした。



 サースコッコの尻尾を先に切り落としておいて、次に首を落とす。うん、ぐろい。



「血抜きをしないといけないのだが……ん、顔色が悪いが大丈夫か?」



 大丈夫じゃないです。血は平気なんだけれど、この、身体を解体していくのがきつい。



「だ、大丈夫です。私も、皆に美味しいもの食べてもらいたいから頑張ります」



 真っ青な顔で答えると、マシュさんは柔らかく笑って「そうか」と一言だけ返してくれた。



 胴体の血抜きをしている間に、尻尾の部分を解体していく。口もあるし、絖やかな身体はどうみても蛇です。



「サースコッコの尻尾は血抜きは必要ないが、内臓を取らないと不味くなる」



 そう言って、尻尾の口を裂いてから全体の皮を剥ぎ、手際よく内臓を取り出した。



「凄い、薄桃色の綺麗なお肉になった……!」



「サースコッコは捕獲するのが難しい。だからこいつの肉は高級品なんだ、うまいぞ」



 尻尾からも攻撃されちゃうもんね。うちはルビーとエンリルが居たから普通にやっつけてたけど。



 ふむふむなるほど、とマシュさんの解体講座を聴いていると、もちもちとスミちゃんが寄ってきた。



「どうしたの? 今からサースコッコの本体の解体をするから汚れちゃうよ」



 スミちゃんはつぶらな瞳でニコッと笑って、サースコッコの首の切断面にぴょんと張り付いた。血抜きをしている最中だったから、ボタボタと血が流れていたんだけれど、お構いなしなの?



 緑色のスミちゃんの身体がみるみるうちに真っ赤に染まっていく。







【スキル︙吸血 を 使用 します】







 前にスミちゃんがナイフを造ってくれた時の、あの女の人の声が響いた。



 張り付いたままのスミちゃんが、むくむく大きくなっていく。

 背中に芽が生えた所で、ボテッとスミちゃんは落ちた。本当にボテッと……。



「スミちゃん……?」



 血で濡れていたはずの身体もきれいに乾いて、いつもの緑色のスミちゃんに戻っている。



 約2倍にふくれたスミちゃんを抱え上げると、どうやら満腹なご様子。



「エンリル、スミちゃんをお願い」



『はーい!』



 ばさばさと飛んでくるエンリルの背中にスミちゃんを預ける。スミちゃん大丈夫なの? とエンリルに思念通話で尋ねる。



『……大丈夫だよ! お腹いっぱいっていってる!』



 うん、それは何となく知ってた。



『んっとね、スミちゃんは食べることでもレベルが上がるんだって』



 食事でレベリング出来るの!? もしかして今サースコッコの血を吸ったのも……。



『うん! そうだよ! お陰様で少しレベルが上がりましたっていってる!』



 生きていくだけで大変なグリーンキングキャタピーならではだね。私も食べるだけでレベリング出来たらいいのになあ。



『(……)』



 なによルビーさん、その目は。フスッと鼻を鳴らして、そっぽ向いたけれど笑っているのは解っているんですからね!



「イオリさん。その、グリーンキングキャタピーが血を吸ってくれたお陰で、綺麗に血抜きが出来たようだ。礼を言っておいてくれ」



 空気と化していたマシュさんはそう言うと、サースコッコの巨体を腰に携えた大剣で真っ二つに切って、こちらも上手に内臓を取り始めた。








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