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ノーツ化スキルで異世界無双  作者: フィグタマ
魔法使いの残党編
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第八十四鈴 武魔の罠

聴力を失った響とのなかは、国のはぐれものナンジと共に魔法使いの残党討伐の依頼を受けるのであった。

武術の国でモサ子とはぐれてしまった響とのなかはこの世界での空間スキルの魔法使いの討伐を依頼された。その旅立ちの日、武術の国の力。流気術によって響は聴力を失ってしまう。


『のなかナンジさんに目的地はまだつかないか聞いてもらえる?』


響は耳が聞こえない為喋ることも出来なくなりスマホでのなかにメッセージを送り会話をしていた。


「おい、ナンジ目的はまだなのか?」


武術の国のはぐれ者、ナンジは響達を魔法使いの残党が報告された場所に連れていくのが目的であった。


「んー、前見た時はこの森を抜けた先だったんだけどな…」


「なんだその適当なガイドは?」


「俺だってそんな詳しくねぇつーの!」


「そうは言っても、お前の親父が言ってただろ?案内しろって」


「奴らが暴れていた場所だけだっつーの。知ってるのは!」


「それでも充分な情報だ。今は響もこんな感じだからな。お前が頼りなんだ。ナンジ」


「異世界人が馴れ馴れしい!」


「本当に可愛げだけはねぇなお前」


のなかと響とナンジは山を下り平坦な土地に降り立った。


「おい、なんだここは」


のなかは村があったと思われる場所に驚きを隠せなかった。


「ここはいったい何があったんだ」


「異世界人が暴れた後だっつーの」


「暴れた?」


「そう。奴らは自身の力を見せつけるべく無差別にこの世界の村を破壊していった。この村はその一つ」


「確かに奴らは俺の世界を破壊した。奴らならやりかねない」


『のなか警戒してね。何かあるよここ』


響はのなかにメッセージを送った。


「そうだな響。お前がその状態ってのもあるが充分に気をつけていくぜ」


のなかは音声書き下ろし機能でそう響に送った。


「おい、ナンジ。奴らの手がかりは何かないのか?」


「手がかり?これって言うのはねぇっつーの」


ナンジはそう言って周りを見渡す。


「だけど…あんな感じにしっかりとした建築の建物の中は怪しいと思わねぇか?」


「建物の中…あれか」


廃村の中で一軒だけポツンと立っている建物があった。


「どうする?のなか、中見てみるか?」


「ああ、ここまで来たんだ。見るしかねぇだろ」


のなかはゆっくりと建物の中を覗く。


「おい!誰かいるか?」


のなかが声をかけるが返事はない。


「誰も住んでいないにしては綺麗だな…いや、中に誰かいるのか?」


のなかは恐る恐る建物の中を歩いていく。


「おい、のなか、大丈夫か?気をつけろよ」


ナンジは建物の外から声をかける。


『のなか、怪しいものあったらすぐに出てきてね』


響ものなかにメッセージを送り建物の外でナンジと共に待つのであった。


「怪しい…ここだけ不自然に残っている家…もしかして俺たちをここに誘い込んでいるのか?」


のなかはこの建物の場所を改めて認識する。


「そうだ。ここは廃村のど真ん中…周囲を囲まれている可能性があるのか!おい!ナンジ!響!ここから逃げろ!これは罠だ!!」


のなかはそう言って建物の外に出ようとしたが、


ガゴン!


「な、何だ!?のなか!?」


のなかが入った建物の周りは落とし穴になっていてのなかは建物と共に穴に落ちていく。


ガラガラガラドゴーン!!


「のなか!」


ナンジと響は目の前で起きた一瞬の出来事に戸惑う。


「ぬあーー!!!」


響はのなかを助けようと建物の落ちた穴に入ろうとする。


「ねぇちゃん危ねぇっつーの!」


ナンジは響をギリギリで引き止めた。


「確かにこれは罠だけど、俺たちも入ったらのなかを助けられない!」


「あーー!あー!」


響はナンジと会話ができない。

しかしナンジが必死に響を止めていることがわかった。


ーーーチリン


響の鈴が鳴る。


「なんだ?ねぇちゃんのスキルが発動したの化?」


響は音が聞こえないが、髪で鈴が不自然に揺れることに気づく。


ブワッ!


響の目の前にノーツが出現する。


「な、何だこいつら…!!?」


響の前にいたのは黄色い毛のオオカミ男であった。


「ねぇちゃん危ない!!」


響はノーツを弾こうとした。


スッ


自然とノーツに向けて手が出るが、響は音が聞こえなかった。


(どのタイミング?どんな曲…どんな加減なの?)


響はその場で立ち止まってしまう。


(わからない…)


「ねぇちゃん!!!」


ナンジは響を抱き抱え飛び込み、運良くオオカミ男の攻撃を避けた。


グルマイ!!!


オオカミ男は咆哮を上げる


「はぁ、はぁ、はぁ」


響の呼吸が荒くなる。


(ノーツも叩けない…)


響は自身のノーツ化スキルの音が聞こえないことに絶望する。 


「おい!ねぇちゃん!奴ら武魔(ブーマ)だ!!襲ってくるぞ!!」


ナンジは響を引っ張り攻撃を交わす。


(どうしよう…ノーツが見えているのにリズムがわからなくて全く戦えない…)


響は周りを見渡すとノーツの間から武魔達が周囲を囲んでいるのに気づいた。


(これって、こいつらの罠だったんだ)


響はのなかが叫んでいたことがわかった。


ブンッ!


武魔は響に襲いかかる。


グルマイ!!


(攻撃…音無で弾けるかな…)


響はゆっくりと立ち上がり、武魔の攻撃を弾いてみる。


タンッ!!


ノーツが弾けて武魔の攻撃を吹き飛ばす。


(いけた!?音無で!?そうか…これってもしかしてイヤホンを忘れた時のリズムゲームだと思えばいけるかも…!?)


響は電車でイヤホンを忘れて音無でリズムゲームに打ち込んでいた思い出を思い出していた。


「あ!あー!」


(いける!?…いけるよ!!)


響は自分を鼓舞するかのように一歩踏み出す。


「ねぇちゃん!!本当に大丈夫なのかよ!?」


ナンジは響を引き止めようとしたが、響は静かに頷いてナンジの前に立つ。


ボングルマイ!


再び武魔の攻撃がくる。


(きた!右…斜め上!弾く!)


ダンッ!!


再び響は攻撃を弾いた。


グルマイ!


武魔の左回し蹴りが来る。


(まって!あのノーツもしかしてさっきよりも鋭い速さで…!?)


響は間に合わなかった。


ゴッ!!


攻撃を弾くタイミングを外すと攻撃はそのまま響にダイレクトにあたる。


「あ!」


響は両腕で頭を防いで直撃を防いだがその勢い、振動によって響の脳みそが揺れるほどの勢いだった。


(痛い!!私っていつもこんな攻撃を弾いていたの!?)


響はスキルを使い通常の攻撃を弾いていたが、今回の攻撃はスキルを使わない状態であった為、威力がそのまま響に伝わる。


(痛い!痛い!無理だ!これ!こんな攻撃!私弾けない!)


響は吹き飛ばされた先でうずくまってしまう。


「ねぇちゃん!!」


ナンジは助けようと向かうが間に合わない。


武魔は響にさらに攻撃を加えようと向かってくる。


(ダメだ。私強いなんて嘘だったんだ!こんなにも弱い!)


響は心の中でそう叫んだ。


ダンダンダダダダダダダダダダ!!


グルマイ!グルマイ!!


武魔達にミサイル攻撃が当たる。


(な、なに?のなか?)


「おい!てめぇら!響に手出だしするんじゃねぇ!」


崩れた家の下からのなかがスラスターを使い武魔に攻撃を仕掛けたのであった。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

耳が聞こえない響の初回バトル回です。響のノーツ化スキルはタイミングよく弾くことによって効果がありますが、弾けない状態だとシンプルに攻撃をくらってしまいます。

逆に響はそんな厳しい戦闘をノーツ化スキルを使って無双していたと言うことです。

響は今後戦えるのでしょうか?次回のなかの助太刀が入ります。どうぞお楽しみください!

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