第六十六鈴 スキル保有者との合流
謎の爆発から生き延びたルミリとタモは異世界からきた響達と出会うのであった。
惑星909を調査中のルミリとタモは異世界を旅する響達一行と出会った。
「周りの植物達も逃げ帰っている。いったいなんなのあなた達!?」
ルミリはそう言って響達に近寄る。
「えっと…初めまして、私は能塚響っていいます。私達は異世界を侵略しようとしている空間スキル魔法使いを止める為に旅をしているんです」
「異世界…旅?」
「俺はの名前は“のなか”だ!よろしくな、えっと…」
「あ、改めまして、私は宇宙船パラダイス2の生物研究員ルミリです。さっきは助けてもらってありがとうございます」
ルミリはしっかりとお礼をした。
ギロ!
しかしその表情は一瞬で変わる。
「そして、なんなの!なんなの!なんなの!あなた!!いったいどういう能力なの!?」
ルミリはモサ子を両手で掴みふみふみとほっぺを触る。
「ふぇ〜うまく話せないよ〜」
「ご、ごめんなさい!言葉は通じるんですね」
「えへへへ!そうだよ!」
はっ!と響とのなかはモサ子が自己紹介をしようとしているのに気づく。
しかしモサ子はすでに一歩前に出ていた。
「こ、この流れは…まさか…しまった響!」
「のなか!また誰か食べられちゃう!!」
過去にモサ子は自身の自己紹介時にモササウルスの姿に戻りついでに周りの生物、人達を丸呑みしていた。
響とのなかはモサ子を止めようとかけ走る。
「私、モサ子!」
ーーーチリン!
しかしモサ子のスキルは既に発動していた。
モクモクモク〜
モサ子は煙状になりそこから目の前に大きなモササウルスが現れる。
ビュン!!
ぐぁわ!!!
丁度そのタイミングで食虫植物の大きな口がルミリを飲み込もうと口を開けて飛んできた。
ガバッッ!
ルミリは一瞬周りが薄暗くなるのに気づくが既に遅かった。
「え!?」
パクッ!
しかし、モサ子はルミリを食べようとしていた食虫植物を丸呑みにして満面の笑みを浮かべる。
「ふーっ!」
安心するのなかと響。
しゅるるるる〜とモサ子は人型に変身する。
「食べるのがだーいすき!ルミリ!よろしくね!」
「わわわわ!いったいなにが起きたか分からないけど!あなたは私が求めている理想の生物そのものでしかないわ!素晴らしい!ぜひ研究させて!」
「研究って美味しいの?いいよ!」
「嬉しいわ!たくさん食べさせてあげるから!」
ルミリはモサ子をヨシヨシとたくさん撫で回す。
「ところでルミリさん、もう一人の捕まっていた彼は?」
響は植物にツタで捕まっていたタモを指さす。
「あーー!!忘れてたわ!実はあの植物には猛毒があって、ツタであっても一度掴まれるとそこから体内に毒が回ってしまうの!!」
「え!そうなの!?」
「なので響さん達は…あれ?」
響がツタで掴まれていたところには一切の毒の跡が無かった。
「え?気のせい?それとも人間じゃないとか」
ルミリは響の超人の次元に度肝を抜いた。
「いやいや、私はちゃんと人間です」
とほほと困った顔で響は言う。
「昔、毒のスキル保有者と戦ったことがあって、どんな毒に対してもフルコンを決めればへっちゃらなんです」
「ちょっと言っている意味がわからないわ…」
「とりあえず、彼を助けますね。モサちゃんあの人の体の毒を抜き取っちゃって!」
「わかった!」
ーーーチリン
モサ子は煙状になりタモの口に入りそして出てくる。
「ん〜〜パッ!毒取り除いたよ!」
モサ子はガッツポーズを決める。
「ありがとう!モサちゃん!」
「え、いったいなにをしたの?」
「モサちゃんは毒のスキルを持っているんです。体内の害となる細菌やウイルスを自身で操ることができるんです」
「凄すぎるわ。なんて都合がいいの」
ルミリはモサ子を息するように撫で、モサ子は喜んでいた。
「まぁスキル保有者なんて大抵はそんなもんだろ」
のなかは当たり前のように言うがその発言もルミリにとって信じがたいものであった。
「ガハッ!う…う…」
とたん、タモがうめき声をあげながら目を覚ます。
「う…せっかく惑星についたのに…あ…あれ?…体が怠くない…」
タモは目をぱちぱちさせて体の不調がないことを確認する。
「あ、ルミリさん!ぼ、僕たち、た、助かったんでしょうか!」
「ああタモさん!良かった!せっかく見つけた生存者を見殺しにしてしまうところでした」
「ルミリさん…あ、あの周りの人達はいったいなんなんですか?」
「正直私も詳しくは分からないけど、今、私達を助けて下さった異能力者の皆さん。響さん、のなかさん、モサ子さんです」
「は、初めましてパラダイス2のエンジニア担当タモと言います」
「よろしくお願いします」
響達はタモに挨拶をした。
「あなた方は異世界から来たって言ってたけど
どうやってこの世界を見つけたの?」
「行き先に関してはな…」
のなかと響は困った顔でモサ子を見つめる。
「私が見つけたの!行き先はうまくコントロールができないんだ!」
「自信満々に言うな!モサ子!」
「つまりたまたまこの世界にたどり着いたと言うこと?」
「はい。そうなります」
響は申し訳なく話した。
「タモさん…私この方々と出会えたこと偶然だとは思えない…きっと私達の助けになるわ」
「そうですね。今のこの危機的状況…手を借りるのが賢明な判断ですね」
タモとルミリは二人で話し合い響達に話をする。
「私達と一緒にこの惑星での生存者の捜索を手伝っていただけないでしょうか?」
「「「生存者??」」」
タモとルミリはこの世界の出来事を分かる限り話した。人類の新たなる生息地のとして来たこと。移住計画パラダイス計画について。
「なるほどそれで二人はその爆発に生き延びた唯一の人達ということなんだな」
「そうなんです」
「ルミリさんが入っていた救助カプセルは一つだけだったんですか?」
「ええ、私の知る限り一つだけだったわ。爆発前にたまたまそのカプセルに入れたおかげで助かった」
「だったら他の生物はどうだ?」
のなかが提案する。
「人間だったら爆発に飲み込まれるけどよ。研究していた生物達も同じようにカプセルみたいなのに入れられて生きてる可能性はあるんじゃないか?」
「…そうね。先ほどの植物もその研究対象だったし」
「だったら、尚更カプセルのまま生き残ってる生物も見つけられる可能性はありそうだな」
「そうだね!のなか」
「へ!当然だろ?」
「しかし場所がわからねぇな…」
「そうね。私も周りの景色が爆発で消え去ってしまったのでどこへ進めばいいかも分からず」
「僕のミドルロケットのエンジンがかかればいいんだけど」
「このロケットか?」
のなかはロケットをカチャカチャといじる。
ガチャン!
「いい感じに、コードが挿入できた。あとはバッテリーを繋げられればいいんだがな」
「バッテリーですか。約一年。補助バッテリーだけで宇宙にいたのでもう無いのも等しいですね」
「発電を使うのはどうだ?」
のなかは提案する。
「発電?こんな森の中で?」
「ああ、何か電気を起こせるほど強い動きがあればできるんじゃないか?」
「のなか本気で言ってる?」
「ああ、本気だぜ」
「のなかさん。僕はずっと宇宙で旅をしていたので、エネルギーに変わる発電というのは今までやったこともないです。正直無謀じゃないですか?」
「だがな、ここに落ちているガラクタを使えば無理じゃないはずだぜ」
「磁石と銅線とか、パラダイスの建物の破片ですか」
「ねえーのなかの話よくわからないや。どう思うルミリ」
話についていけないモサ子がルミリに問う。
「…あの生物ならできるかもしれない」
ルミリは呟く。
「皆さん私に一つ提案があります。ここの森である生物を見つけてくれない?」
「ルミリさん?」
「一体どんな生物だ」
「マスクローチという生物です」
「マスクローチ?」
「え、ルミリさんそれって」
「旧世紀、ゴキブリと言われていた生物です」
「「「ゴ、ゴキブリ!?」」」
響とのなか、タモはその言葉を聞いて震え出すのであった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
自己紹介回になりました。モサ子の自己紹介では必ず犠牲者を出すよう努力しますのでどうぞよろしくお願いします。
次回、発電(?)回どうぞお楽しみください。




