挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
異世界のんびり農家 作者:内藤騎之介
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

326/366

五村の産業発展計画 第二弾


 会議は続く。

「北側面に夜の店を集めたことで、治安がある程度回復しました。
 住人からの評判も上々です」

 夜の店とは、風俗店のことだ。

 ヨウコの指示で、北側斜面にまとめたらしい。

 良い考えだと思う。

「ただ、客引き禁止に店から不満の声が出ています」

 むう。

 客引き禁止は、俺の提案だ。

 声をかけるだけなら構わないのだが、半分ぐらいは強引にお店に連れ込むのが実体だったからな。

 さすがにそれは駄目と提案したのだが……

 そうか、不満か。

「客引きをしないと、どういったお店かわからないのが困ると」

 ……

 納得。

 そういや、そうか。

 夜のお店だから、こういった外見とかのルールがあるわけじゃない。

 店の見た目から、女の子と遊べる店かどうかを判断するのは難しい。

 文字は、読める人が少ない。

 だから客引きがいるのか。

 うーむ。

 必要だったのか。

 それは申し訳ないことを提案してしまった。

 ……

 待て待て。

 看板は文字だけじゃないだろう?

 絵を入れた看板や、彫刻した看板があるだろ?

 あと、金属を加工した立体的な看板とか。

「絵師、彫刻師、鍛冶屋は多忙で、看板の完成が追いついていません」

 はい、すみませんでした。


 当面、五村ごのむらで用意した店種表示看板を配ることで、話がまとまった。

 看板を作るのにが追いついていないのに、誰がその店種表示看板を作るんだ?

 俺ね。

 了解。

 ・酒場
 ・風俗
 ・酒場兼風俗
 ・カジノ

 デザインも凝らないし、今の俺の技量と【万能農具】であるなら、一枚を彫るのに五分もかからないだろう。

 必要なのは各種二十枚ぐらいあれば大丈夫かな?

 ……

 予備を考えて、各種百枚は欲しいと。

 風俗にいたっては、二百枚あっても問題ないと。

 五村の住人の職業、偏ってないかな?

 いや、まあ、そういった人が移動しやすかったのだろうけど。

 ともかく、俺が看板を直接作るのは中止。

 ガットに頼んで、焼きごてを作ってもらおう。

 俺がやるのは、その焼きごてを入れる板の用意。

 それなら、俺の作業は一時間もかからない。

 注意すべきは、これは営業許可証ではなく、正式な看板が来るまでの代用品ということ。

 これは徹底させて欲しい。


 北側面といえばロガーボがいたな。

 ヨウコの紹介では、五村の夜のお店を取り仕切らせている男とのことだったが、普通の商店のオヤジにしかみえなかった。

 まあ、俺も一般人に間違われてスカウトされたし、お互い様か。

 あの時は大変だった。

 五村に納入に来た際に、ふと猫の鳴き声に引き寄せられて北側面に行ってしまった。

 猫を愛でる為ではなく、五村の子猫たちのパートナーにどうかと思ったのだ。

 残念ながら、雌猫だった。

 そのあと、俺の護衛として一緒に来ていたハイエルフたちから丁寧な口調と笑顔で注意された。

 怖かった。

 そう言えば、あの日からなぜか大樹の村で猫耳を装備するのが流行ったんだよな。

 獣人族が複雑な顔をしていた。




「南側面には、商店を中心とした通りができ、賑わっています」

 問題点は、物価が高騰気味なこと。

 これは需要に対して供給が追いついていないからだ。

 ゴロウン商会を中心に対策を行っているので、夏ぐらいには落ち着くだろうとのこと。

「それと、ファイブ君が人気です。
 商店から関連グッズが勝手に売り出されています」

 ファイブ君。

 俺が提案した、五村のマスコットキャラだ。

 カッコイイ系は個人によって好みが激しいから、万人に愛されるゆるキャラ系で。

 ザブトンに説明して作ってもらうのが大変だった。

 熊の毛皮をそのまま着る感じの試作一号から、現在の形になるまで長い道のりだった。

 着ぐるみの機能は問題なかったが、デザインで揉めた。

 ハイエルフ、獣人族、鬼人族も参戦し、一大決戦。

 本当に大変だった。

 ネーミングでも一揉めし、最終的にファイブ君に。

 俺としては、ファイブ君でもファイブさんでも同じだと思うんだけどな。


 五村デビュー当初は、新手の魔物かと警戒されたけど時間と共に受け入れられた。

 ファイブ君の認知活動に、ヒーローショーをやったのがよかったのかもしれない。

 子供たちだけでなく、大人たちの人気も獲得している。

 五村祭の公演では、ウルザやグラル、アルフレートが大興奮していた。

 大成功と満足していたが……まさか勝手にグッズ展開をされるとは。

 版権とかの概念がないから当然といえば当然か。

「取り締まりますか?」

 いや、放置で。

 これも人気の証だ。

 ただ、明らかに出来の悪いグッズや、ぼったくり価格の商品を取り扱うお店は口頭で注意するように。

「承知しました。
 それと、各商会からファイブ君の数を増やすことはできないかと要請が来ています」

 現在、ファイブ君の着ぐるみは三体あるが、活動は一体だけ。

 俺が決めたルールというか、ファイブ君は一人だ。

 数を増やすことは却下だ。

「ファイブ君の中の人なら、商店側で用意するとも言ってきていますが?」

 中の人などいない!

 あと、ファイブ君の偽物は許さない。

 出たら取り締まるように。

「村長。
 シャシャートの街にファイブ君を呼ぶことは?」

 マイケルさんの質問。

 将来的には行くかもしれないが、しばらくは五村だけだな。

 シャシャートの街なら、ファイブ君に頼らずに自分たちで何かキャラを作ればいいんじゃないか?

「代官がいらっしゃいますので、シャシャートの街のマスコットを勝手に作るわけには」

 街に拘らなくていいだろう。

 ゴロウン商会のマスコットで、ゴロ君とかゴロちゃんを作れば。

 俺の意見に、顔を見合わせるマイケルさんと、その横のマーロン。

 気付かなかったのかな?

 ただ、マスコットは受け入れられるまでは大変だぞ。

 今は人気のファイブ君も、子供たちから乱暴に扱われる時代があったのだ。

「最善を尽くします。
 それで、着ぐるみでしたか。
 それの製作をお願いしたいのですが……デザインも込みで」

 ……

 製作は引き受けるけど、デザインはゴロウン商会で出してもらうことに。

 一大決戦は、しばらく遠慮したい。



 会議はまだ続く。

遅くなりました。
すみません。

そして、会議が終わらない。
樹王、弓王の出番は次回かな?
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ