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異世界のんびり農家 作者:内藤騎之介
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転移門の設置


 俺の前に中年執事、女魔法使い、幼女メイドが並んでいた。


 中年執事がアサ=フォーグマ。

 頭髪が白髪混じりで、苦労していそうだが手は抜かない感じ。

 伊達でかけている度の入っていない丸メガネがトレードマーク。


 女魔法使いが、フタ=フォーグマ。

 正確には魔法使いではなく、占い師らしい。

 でも、魔法は使えるから気にしなくていいそうだ。

 外見年齢は三十代超で、村では珍しい。

 胸は控えめ。

 フタという名前は好きじゃないので、フーちゃんと呼んでほしいそうだ。


 幼女メイドが、ミヨ=フォーグマ。

 外見年齢は……七~八歳?

 ウルザと同じぐらいかな。

 何歳ぐらいを幼女というのか知らないが、本人が自己紹介で幼女メイドですと言ったのだから受け入れるしかない。

 だが、ウルザがメイド服を着ても俺は幼女メイドとは言わないと思う。



 三人は、四村のベル、ゴウと同じ種族であるマーキュリー種。

 稼動は少し前から出来るようになっていたのだが、今の常識を教え込むのに時間が掛かってしまったそうだ。

 その苦労は……ベルの疲れた顔から察しよう。

 四村に残っているゴウも大変だったのだろうな。

 本当に留守番か?

 疲労で倒れたわけじゃないよな?

 よーしよし、泣くな。

 頑張ったな。

 紅茶でも飲むか?

 あ、自分でれる?

 それがストレス解消になるなら構わないぞ。


 三人はベルとゴウの教育の成果か、それほど変な行動は取っていない。

 比較的まともな感じだ。

 外見通り、執事、魔法使い……じゃなくて占い師、メイドとして扱えば良いのだろうか?

「なんでもできます」

 なんでもは言い過ぎじゃないか?

 ……

 内政、外交、家事、戦闘となんでもできるそうだ。

 本当だとすると凄いな。

 そんな人材を転移門の管理人にするの?

 もったいなくない?

 現在、転移門のダンジョン側の管理は、ラミア族や巨人族、それにアラクネのアラコが頑張ってくれることになっている。

 三人には転移門の転移先の管理を任せることになっているのだが……

 転移門の管理人なら、それぐらいでないと不安だそうだ。

 そうかもしれない。

 適切に運用する能力と、万が一に備えての戦闘力は欲しい。

 欲しいが……

 ちょっと戦闘力をみせてもらおう。

 えーっと、クロ達に……あ、それは駄目?

 じゃあ、グランマリア……それも駄目?

 だとすれば……



 戦闘力、ガルフに負けてるけど?

 もう一回?

 構わないけど……ガルフ、頼む。

 あ、別の人がいいのね?

 ガルフ、誰か推薦してくれ。

 ベル。

 お前の淹れた紅茶、美味いな。

 もう一杯。



「なんでも出来るは言い過ぎでした。
 申し訳ありません」

 いや、謝罪させたいわけじゃないんだ。

 実力がどの程度かと思っただけで……

 しかし、この実力で大丈夫なのか?

 ガルフと相談。

「俺が言うのもなんですが、悪くないと思います。
 三人とも、自身の体格を熟知した動きでしたし」

 武器、格闘、魔法とそれなりに扱えていると。

 ……

 最終的に三人と良い勝負だった獣人族の女の子たちって、実は凄いのか?

「どうでしょう。
 ハウリン村では誰もがあんな感じでしたから」

 そうか。

 そうなると、三人の実力はハウリン村の一般クラスということか。

 転移門の管理として力不足と思ったら、村の雑務を手伝ってもらおう。

 あ、その場合は四村に戻っちゃうかな。

 うーむ。





 三人が来たのは顔見せ目的だけではない。

 転移門の設置のためだ。

 第一弾は、実験的に大樹の村のダンジョンと、温泉地を繋いでみることになっている。

「ダンジョン側は準備できていますから、転移先の温泉地にこちらの石を持っていくだけです」

 座標の指定用の石だ。

 手順としては、転移先にしたい場所に座標の指定用の石を設置し、本体であるダンジョン側に戻って来て起動する。

 ……

 行ったり来たりしないといけないのが面倒だな。

 始祖さんかビーゼルがいれば楽だが、いないのだから仕方がない。

 移動方法を相談しているとハクレンが送ってくれることになった。

 ありがとう。




 俺、ベル、アサ、フタ、ミヨ、それにガルフとルー、リアがハクレンの背に乗って温泉地に到着。

 うん、暑い。

 だが、そこで頑張っている死霊騎士たちがいるのだ。

 ダラけた姿はみせない。

 久しぶりだな。

 問題ないか?

 今日は前々から伝えていた転移門の設置に来たんだ。

 ああ、祭りとか武闘会に来やすくなるぞ。

 死霊騎士たちが喜びのダンスを見せてくれるが……

 うん、情熱的なんだけど、呪っているようにしかみえない。

 一曲で十分だぞ、ニ曲目を始めない。

 ライオンたちは?

 いやいや、呼ばなくていい。

 元気なら問題ないんだ。


 俺は以前から考えていた場所に向かう。

 宿泊施設などを作った場所の南側。

 ここに転移門を設置したい。

 今は野外になるが、転移門を設置した後で建物で囲う予定だ。

 そうしないと雨や雪の時に困るし、魔物や魔獣が飛び込んで来たら危ない。

 こちら側で管理する者も、野外よりは室内の方が良いだろう。

「環境的には今後、整えていくつもりだが……
 誰が担当する?」

「ここは私が」

 中年執事のアサが手をあげたので、任せる。

「無理はしないように」

「はい。
 期待を裏切らないように頑張ります」

 ここを担当するアサに、座標用の石の設置を頼む。

 誰がやっても同じだけど、気持ちの問題だ。

 だからルー、そんな顔で俺をみない。





 設置が終わった後、せっかく来たのだから全員で温泉に入る。

 もちろん、男女別で。

 男湯には俺、ガルフ、アサ、死霊騎士。

 あー。

 悪くないなぁ。

 おっと、呼ばなくて良いって言ったのにライオンたちを呼んだのか?

 ザブザブ入ってくる。

 構わないけどな。

 雌ライオンは……まあ、いいか。

 まったりしよう。



 あー……

 心地良くダラけてしまった。

 冷たい風が出る装置、一台はここに設置したいな。

 ガルフ、生きてるか?

 ハクレンは平気そうだな。

 ルー、リアも大丈夫と。

 三人とも、風呂上りで色っぽいな。

 ベル、アサ、フタ、ミヨは……うん、無理するな。

 移動は完全に汗が引いてからな。




 大樹の村に戻り、ダンジョン四層に。

 アラクネのアラコに案内されながら、転移門が設置された五層に移動する。

 ここの起動も、アサに頼む。

 まあ、そう難しくない。

 起動用の石を作動させればいいだけだ。


 特に音がでるわけでもなく、起動用の石がフワフワと宙に浮く。

 そして、光の扉というか光の板が現れる。

 膨大な魔力を使っているようにみえるが、意外に消費魔力量は少ない。

 そして必要な魔力は床に設置された石が大地から集めている。

 なので一度、起動すれば停止させない限りは永遠に使える。

「それでは、私が確認してきます」

 アサがまず、光の板に手を伸ばす。

 光の板に手が入った。

 アサはそのまま進み、体を光の板の中に。

 ……

 すぐに戻って来た。

 そして、続いて姿を現す死霊騎士。

 問題なく繋がったようだ。

「転移門、問題なく起動しました」

 アサが報告してくれた。

 死霊騎士、喜びのダンスは一曲だけだぞ。

 おっと、ライオンたちも来たのか?

 仕方がないな。



 村では少しの間、夜に温泉地に行くのが流行った。


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