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異世界のんびり農家 作者:内藤騎之介
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春の終わりの色々



 ティゼルが低空をパタパタと飛ぶ。

 自分の娘ながら、可愛い。

 ただ、注意するところはキッチリ注意しておく。

 自分の身長より高く飛ぶのは禁止。

 落ちたら危ないからな。


 他の子供達が空を飛べるティゼルを羨ましそうに見ているが、こればかりはどうしようもない。

 個性だと思って、諦めて欲しい。

 逆に、ティゼルが羨ましがる何かを持てるように努力してくれ。

 ……

 言うまでもなく、みんなそんな感じで受け入れてるな。

 なぜだ?

「村の住人を見ていますから」

 アンの言葉に、少し考えて納得。

 確かに色々な種族がいるな。

 知らず知らず、子供達に良い影響を与える環境になっていたのかな?

 慢心せず、子供達を見守っていこう。





 麦茶を飲みたいと思っても、俺は麦茶の作り方を知らない。

 麦茶という名前なのだから麦を使うのだろうけど、小麦でいいのかな?

 正解は大麦。

 大麦の種子を杵で搗いた後、焙煎したものを煮出せばいいそうだ。

 ハイエルフ達が知っていた。

 麦茶を作って飲む。

 うん、悪くない。

 もう数回、練習すれば味も良くなるだろう。

 今回は少し濃かった。

 この出来では、お裾分けはできない。

 仕方がない。

 全部、責任を持って飲む……には量が多いな。

 犠牲者を募ろう。

「かなり濃い麦茶があるけど、飲む人いるか?」

 嘘は言わない。

「苦い……」

 ウルザが一口でギブアップ。

 ははは。

 砂糖を入れてみるか?

 俺は麦茶に砂糖は入れないが、ハイエルフ達がそうやって飲んでいた。

 昔からそうやって飲んでいたのではなく、砂糖に困らないこの村に来てからの習慣だそうだ。


 次にルーが来た。

「むう……」

 一口飲んだ後、ウルザの真似をして砂糖を投入している。


 フラウはそのまま飲めた。

「麦の香りが心地良いです」


 犠牲者はこれぐらいか?

 まだかなり残っている。

 仕方がない。

 お湯を足して薄めよう。

 あと、ルー。

 魔法で氷を頼む。

 キンキンに冷やせば、運動の後で飲むには良いだろう。

 村の片隅では、ガルフとダガを中心に何人かが訓練している。

 ラミア族も参加しているみたいだな。

 ウルザ、悪いが持っていってくれ。

 おっ、良い返事だ。

 頼んだぞ。




 ハイエルフ達は、狩りと建設ばかりやっているイメージだけど、植物関連も彼女達の担当だ。

 布団に詰める草や、トイレットペーパーにする草などは、ハイエルフ達が集めてくれている。

 実は布団に詰めている草は季節によって変えているそうだ。

 俺は数年、気付かなかった。

 申し訳ない。

 そのハイエルフ達が集めてくれる草だが、今年は少し集まりが悪いらしい。

 と言っても珍しい草ではなく、この森では普通に繁殖しているので少し行動範囲を広げれば問題はないそうだ。

「負担が大きくなるんじゃないか?」

「大丈夫です。
 それに、少しなまっている気もしますので、丁度良いです」

 そう言って、ハイエルフ達は完全武装で出かけていった。

 草を集めに行くんだよな?

 なぜ、完全武装?

「草も抵抗しますから」

 ……

 知らなかった。

 ハイエルフ達のこれまでの活躍に感謝。




 西のダンジョンを探しに向かった調査隊が戻って来た。

 結果、発見できなかった。

 それなりの範囲を動いたけど見つけられず、持たせていた食料が尽きたので帰って来たそうだ。

 残念。

 ああ、落ち込まなくていい。

 ご苦労様。

 ゆっくり休んでくれ。

 あ、先に食事がいいか?

 わかった、準備しよう。



 うーむ。

 西にダンジョンがないのか、それとも見つけられなかっただけか。

 南と北、東にあるから西にもと単純に思っただけだからな。

 まあ、何事も一回で上手くいくわけではない。

 今回は駄目だっただけだ。

 また別の機会に、調査隊を送ろう。

 急がず、のんびりと。

 実際、ダンジョンを見つけてどうこうする気はないしな。

 ラミア族や巨人族、ゴロック族のようなコミュニケーションがとれる種族がいれば会っておきたいと思っただけだ。

 西のダンジョンを探すより、東のダンジョンのゴロック族に会いに行く方が先か。

 ちょっと反省。




 今年のお祭り実行委員会が結成された。

 今年の実行委員会に、俺は入っていない。

 転移門の為の新しい村作りや、ビッグルーフ・シャシャート関連でやる事があるからだ。

 去年の武闘会と同じように、文官娘衆が仕切る事になった。

「武闘会の失敗は繰り返しません」

「気負わなくていいからな。
 気楽に、失敗しても構わないぐらいの気持ちで」

 丸投げするだけに、気負われ過ぎても少し困る。

 武闘会と違って、フラウが復帰しているので暴走する事はないだろうけど……

 ……

 ええい、信用したのだ。

 心配は失礼。

 任せたぞ。




ちょっと短い。すみません。
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