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夏でも頑張る村長とハイエルフ


 祭りが終わり、夏が本格的にやってきた。


 村人はなんだかんだとプールで水遊びをしている。


「ずいぶんと綺麗に使っていたんだな」


 リザードマンたちは年中利用するので管理を任せていたのだが、驚くほど綺麗だ。


「一ヶ月に一度は水を抜いて洗いましたから」


「感心だが……ほどほどにな」


 あまり無理することはないぞ。



 俺もさっそくプールにと思うが、やらなければならないことが多い。


 各村の希望に応えたり、温泉地の設備を増やしたりだ。


 ああ、シャシャートの街のお店の相談も、マイケルさんとしなければいけない。


 小型ワイバーン通信だから、時間の掛かる文通だ。


 おもむきがあっていいが、同じ内容の文章を残しておかないと何を書いたか忘れてしまう。


 結果、二通書かなければいけないという労力。


 字を書く練習になって良いと思うか、面倒と思うかは個人の差だろう。


 俺は面倒と思う。


 コピー機が欲しい。


 文官娘衆たちは、慣れているのか苦もなく、当たり前のように二通書いている。


 一部、サボって下書きを残すだけの者もいるが……


「下書きが清書レベルでちゃんと書けているんだよな」


 羨ましい。




 俺はハイエルフたちと共に各村を回り、希望に応える。


 一村にキノコ畑。


 うん、わかってる。


 トリュフね。


 トリュフは木の傍じゃないと駄目かと思ったけど、普通に地面で大丈夫だった。


 なので、がっつりこの辺り一面に……


 そういえば、黒トリュフ以外に、白トリュフもあったな。


 それもこっちで評価されるのかな?


 余計なことを考えながらやったから、黒トリュフと白トリュフが混じるかも。


 まあ、同じトリュフだ。


 キノコ系は、一回収穫できた場所からまた何度か収穫できる。


 頑張って収穫してほしい。


 あと、個人的な好みで申し訳ないが、木材を組みシイタケを。


 キノコ類の世話……一番しなければいけないのが虫や鳥、獣などの外敵退治なんだが、それらは一村にいるザブトンの子供たちが任せろとジェスチャーしてくれているので、お願いする。




 二村には農具を追加で提供。


 クワ、オノ、カマ。


 あと、希望されたのでフォーク。


 飼葉などを集めたり運んだりする三つ又の槍だ。


 二村のミノタウロスたちが扱う農具となると、ビッグサイズ。


 しかし、フォークをそのままビッグサイズにしても役に立たない。


 作物が通常サイズだからな。


 フォークの隙間から全部落ちてしまう。


 ははは。


 反省。


 新しく作る。


 今度はフォークの串を増やした。


 あ、農具製作はガットが頑張ったから、お礼は俺よりもガットに。


 失敗したフォークは……飾る?


 構わないけど、ちょっと恥ずかしい。




 三村に新しい家と、村の外周を取り囲むようなコース。


 新しい家は、ハイエルフたちと共に数日で。


 村の外周を取り囲むコースは、俺が【万能農具】で道を作る要領で。


 村を作った時に比べると、道を作るのも速くなった。


 コースの硬さはこれぐらいで良いかな?


 ちょっと柔らかいかなと思うんだが……踏み固めるから大丈夫と。


 了解。


 さっそく完成したコースをケンタウロス族が走っている。


 ケンタウロス族は速度を出せるなら戦闘力はなかなか。


 三村の防衛を考えても、これは正解だな。


 で、えーっと……


 あの壮絶なレースが始まったけど、あれは?


 あ、求婚の儀式的なヤツ?


 コースができるのを待っていたと。


 遅くなって申し訳ない。


 お幸せに。




 太陽城こと四村は……


 調味料関連を育てさせてもらう。


 希望は特になかったが……料理を作ってやろう。


 なにが良い?


 鍋?


 あー、まあ、ここは季節を気にしないからな。


 では、鍋で。


 足りない食料は、気球で運ぶ。


 気球の数は増えたけど、一回で運べる量は少ないからな。


 なんとか改善したいが、今は手がない。


 要研究。


 料理の後、太陽城の缶詰工場を見学。


 本格的な工場ではなく、お土産を保存するための設備らしい。


 ただ、性能は凄い。


 缶の原材料を送り込むだけで、缶を作っている。


 缶はとても薄い。


 それでもって錆にくい加工がされている。


 俺の知っている缶詰の缶と大差ない。


 ただ、残念ながら缶以外は作れないみたいだな。


 缶の中に物を詰める作業も自動だけど、詰める物はこっちで用意しないといけない。


 初めて試作してもらった缶詰には、いていないミカンが入っていた。


 しかもシロップもないから、振ったら缶の中でミカンが当たって傷む。


 凄いシュールな缶詰だ。


 フルーツ缶を作る場合、フルーツをカットしてシロップに漬けた状態で渡さないと駄目みたいだ。


 まあ、日産量が少ないから商売には利用し難いだろう。


 ベルの話では、この装置に詳しい者が起きれば、もう少しなんとかなるらしい。


 缶詰が利用できれば、調味料などの保存が利いて良いなと思ったりする。


 期待したい。





 温泉地に向かい、施設を増やそうと思う。


 夏場でも、なんだかんだで温泉は気持ちが良い。


 問題は出た後だな。


 暑い。


 ライオンが魔法で氷の塊を出してくれた。


 そうか。


 魔法が使えるのか。


 凄いな。


 さて、来たからにはしっかり働こう。


 まずは始祖さん用に施設の充実。


 と言っても、小屋を新しく……


 思ったより傷んでいないな。


 温泉地だから、それなりに傷むと思っていたのに。


 木材が丈夫なのだろうか。


 じゃあ、新しい小屋を作ろう。


 ここの警備をしている死霊騎士たちの専用の小屋も同時に。


 木材を俺が用意した後はハイエルフたちに任せ、俺はライオンの希望を叶える。


 ライオンの希望は、雨を避ける場所だ。


 ただ、今の季節だと太陽も厳しいだろう。


 なので、温泉地に程良く近く保温石の出ない辺りの岩壁をえぐり、雨と日光から逃れる場所を確保。


 そこを小山のようにしておけば、雨が降っても濡れることはないだろう。


 動物園の一角のようだが……


 ライオンたちはこれで良いかな?


 まずはお父さんライオンがチェック。


 次にお母さんライオンがチェックして、子供たちが続いた。


 問題はなさそうだ。


 ああ、まだ、この辺りが硬いか。


 少し柔らかくしておこう。



 温泉地に増えたのは、宿泊用の小屋が二棟。


 一棟は死霊騎士達用だ。


 木製の板を壁にして、入浴中の日除け。


 近くの川から新たに引いた水道。


 あと、ライオンたち用に大きめの屋根と床だけの場所を作っておいた。


 なんだかんだでライオンたち、死霊騎士の傍にいるからな。



 ライオンたちの食料は、死霊騎士たちによって退治される魔物、魔獣で十分というか余っている状態。


 腐らせた物を捨てる場所を用意しておこう。


 俺が来た時に処理すれば良いだろう。


 こんなものか。


 感謝の踊りは別にしなくて良い……新しいバージョンだな。


 練習していたのか?


 子ライオン達も参加か。


 くっ。


 付き合うしかないのか。





 大樹の村に戻ると、もうすぐ収穫時期。


 頑張らないとな。


 しかし、今は……


 ちょっと遊ぶ。


 俺の手には太陽城でもらってきた空き缶。


「缶蹴りやるぞ」


 俺は子供たちを集め、缶蹴りを楽しんだ。


 ……


 子供たちの体力を侮っていた。


 凄いな。


 そして、このままでは俺がずっと鬼。


 数人捕まえた後に、缶を蹴られるダメージが果てしない。


 仕方が無い。


 鬼を増やすか。


 見れば、参加したそうにしている者たちがいるしな。


 ルールは明確に。


 暴力、魔法は禁止。


 村の外に出るのも駄目だぞー。


 ニュニュダフネ、木になるのはやめてくれ。


 ハクレン、全力で蹴るのは無しだ。



 日が暮れるまで缶蹴りを楽しんだ。





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― 新着の感想 ―
両津 「缶の中に芯を…全力で蹴ったら骨折した」 「缶の中に汚水を…蹴ったら頭から汚水が…」 「特攻隊が頭からジャンバー被って…誰かわからない」 「一人でなく一度に何人も攻めて来て…缶を守りきれない」
ハクレンの蹴りに耐える缶、…投擲武器に使えるな。 まぁ、ハクレンが何を投投擲しても、中ったら終わりだけど…(-_-;)
[一言] 太陽城への資材運搬。2連気球でのエレベーターか井戸の水汲み滑車と、陸上輸送隊。
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