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プラティズ レコード  作者: 荒屋敷ハコ
第一章 ~ルーチェ~
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「ごめんな、ルーチェ」

 ルーチェがリーオを送り届ける道すがら、リーオが謝った。

「何が?」

 ルーチェが首を傾げた。

「オレ、プラティ族になりたくてルーチェを利用したんだ」

「そうだったの?」

 そう言われても、ルーチェはいまいちピンとくるものがなかった。

「ああ。親父もおふくろも嫌いで、今日ルーチェが来る頃を見計らって親父の酒瓶を隠しておいたんだ」

 リーオはヘヘッと笑った。

「だからあんなに怒ってたんだ」

「ああ、まぁ、親父がキレるのはいつものことだけどな」

「僕は、利用されたからって怒ってないよ。友達ができたから、嬉しかった」

 ルーチェはにっこりと笑った。

「でも、明日出発しちゃうんだろ?」

 リーオはすねたように言った。

「残念だけど。また会えるかな?」

「どうだろうね。そうだ、これやるよ」

 リーオはポケットの中からキラキラと光る石を出した。

「すっごく、きれい」

 あまりの美しさにルーチェはため息を付いた。

「お金の原料になる石だよ。近くに採石場があるんだ。あの入り江からも、たまにみつかるよ」

「へぇ。そうなんだ。お金にならなかった石なんだ。本当にもらっちゃっていいの?」

 ルーチェは顔を上げてリーオを見た。

「あと2、3こ持ってるから」

 リーオはポケットに手を突っ込みながら言った。

「僕はなにもあげられるものはないよ」

 ルーチェは申し訳なさそうに言った。

「そんなの、別にいいって。傷の手当もしてもらったし、オレも友達が欲しかったから。また会おうな」

「またラーデンに来たら、入り江に寄るよ」

 入り江方面への分かれ道で、ルーチェとリーオは約束した。



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