Sランク
その日ユークは何の気無しにステータスを確認してみた。
建国の忙しさや依頼を受けて無かったから全く気にしていなかったので一度も確認していなかったのだ。
火竜をそこそこ倒してるし変化してるかもと気まぐれで確認したのだった。
「うぉ!」
後ろを向いてユークの寝巻きを片付けていたミーシャが振り返る。
「どうかしましたか?」
「腕輪が赤に成ってた」
「腕輪ですか?」
「うん、最近全く確認してなかったから見てみたんだ」
「そう言えば見てませんでしたね」
ミーシャも見て無かった事に気づき確認してみた。
「私も赤ですね」
もしかしてとリオを部屋に呼び確認させた。
「あっ赤です!」
やはりそうだった。火竜の討伐に一緒に行っていたから覚醒のタイミングになってたのだ。
これで、ユークはSランク、ミーシャとリオはAランクに成るのである。
早速冒険者ギルドに向かい覚醒を行うのだが王と王妃からはお金も取れないと無料だった。
そんな事はさておき、覚醒の結果だがリオは残念ながら青だった。
それでもSランクまでは行けるのだが。
ユークとミーシャは共に白でまだまだ成長出来ると証明された。
特にユークのSS以上が確定した話題は全国に知らされることになるのだ。
史上初のSSランク誕生だろうと世界中の冒険者や王侯貴族が関心を寄せた。
ミーシャ達も世界で10人と成ったAランクで凄い事なのだがユークのSランク昇格&SS以上確定の知らせの方がインパクトが有り過ぎて影に隠れてしまった。
ミーシャもリオもユークさえ称えられれば問題も無いので気にしてはいなかった。
ユークの体力魔力は共に3500と飛び抜けていた。
一度城に戻り皆で祝いをした。
その後は部屋で寛ぐのだがミーシャ達がお祝いだと全裸でユークに寄り添って来たので有り難く頂きました。
その後はクララも来たので。勿論頂きました。
翌日はセドリックに各国から依頼が来てると知らされる。
セドリックはとても優秀で、ユークは国王としての仕事を全くやっていない。
その分カーラが頑張ってやってくれているのだが、カーラは『慣れてますから』と、文句すら言わないでやってくれていた。
「セドリック、どこからの依頼?」
「来ているのはフルールから水神竜の討伐依頼とマホガリアからの地竜の討伐依頼ですね」
「どっちもSランクか」
「後セルト王から、たまには遊びに来る様にとも依頼が来てます」
「遊びに行くのが依頼なの?」
「そうですね、ユーク様は用事が無いと遊びにも行きませんから寂しいのでしょう」
「あははは、セルトは近い内に顔を出すからいいとして急ぎはどっち?」
「どちらも急ぎみたいですよ」
「回れるなら1日で回るけどマホガリアから行ってみるよ」
セドリックにそう告げてミーシャ達を呼びに行く。
「ミーシャ依頼が入った。皆に知らせて。」
「解りました」
ミーシャはエマを呼びリオに来る様に言伝を頼んで、レミーとカーラに伝えに行く。
ユークはドームに向かう。
「クララ、ピエールを連れていくから」
「ユーク様、お散歩ですか?」
「いや、ピエールに実戦を見せるんだ」
「では庭に出しておきますね」
「宜しく頼むよ」
クララに頼んでユークは装備を取りに行こうとする。
「あっユーク様!何か忘れてませんか?」
「ん?何かあった?」
そう言ってクララはユークに近づき目を閉じた。
そこまでされてユークもやっと気づいた。
「ごめん忘れてた。」
<ちゅっ>
「もう、ユーク様が気づいてくれないとダメですよ!」
「本当にごめんね」
<ちゅっ>
もう一度キスをして屋敷に戻った。
私室にはミーシャ達が既に集まっていた。
ミーシャに装備を付けて貰いリオから黒耀剣を受け取った。
残るレミーとカーラにキスをして行ってくると伝えるとエマも口を尖らせて目をつぶって待っていた。
レミーがしてやってと言うのでエマにもキスをして行ってくると伝えた。
庭に出るとピエールも既に待機していた。ピエールは既に体長5mを超えていてユークだけなら乗せて飛ぶ事も出来る様になっている。
クララは良く散歩だといってピエールと空の散歩に出かけている。
今日はマホガリアとフルールに続けて行く。ワープでマホガリアの王宮の庭に出る。ピエールを見て皆が驚くがミーシャ達を残しているので問題はない。
ユークは直ぐにブライアン聖王を尋ねる。
アポ無しだが全く気にしないしマホガリアも文句は言わないのだ。
「ブライアン様、依頼だと伺いましたが?」
「おぉユーク王よ良く来てくれた」
「ブライアン様、王はやめて欲しいとお願いしました」
「そうでしたな、」
世間話も程々に依頼の話を聞いた。
依頼はマホガリアから東に行った所にある修練の山に地竜が出るらしく早急に倒して欲しいと言う事だ。
内容を聞き早速向かう。
ユークはミーシャ達を残しピエールに乗って修練の山に行きワープでミーシャ達を迎えに来るのだ。
ピエールに乗って空から見ると地竜の位置も直ぐに確認できた。
少し離れた所で地面に降り立ち直ぐにワープでミーシャ達を迎えに行って修練の山に戻る。
「ピエール今から戦いを見せるから良く見ておくんだよ」
「ぴぇ~~」
頷いた様なので黒耀剣を構えて地竜に向かっていく。
地竜の硬さに弾かれるかもと思った黒耀剣だが全く弾かれる事もなくさっくりと地竜を屠った。
(相変わらず凄い剣だな)
「ミーシャ!」
「はい」
「ミーシャは黒耀剣って使える?」
「持てますが使えるかは解りません。それはご主人様のお母様から頂いた特別な剣ですから、私達では扱えないかも知れません」
試しにとユークは近くの岩に黒耀剣を突き刺した。
豆腐の様に軽く刺さったのだがミーシャは抜く事が出来なかった。
今度はミーシャに刺してと頼んだが全く岩に刺さらなかった。
「私では扱えませんね、申し訳有りません」
「謝らなくていいよ、この剣ならミーシャ達でも地竜を切れるかもって思っただけだから」
戦うだけならオリハルコンの剣でも十分戦えるとミーシャは言っていた。
ミーシャやリオはユージンとも何度も手合わせをしていて、負けることも無いのだ。
「ピエール解ったか戦うって事は負けたら終わりなんだ。ピエールも負けるとさっきの地竜の様に消えるんだ。だから強くなれ!」
ピエールは空に向かって大きく吠えた。
高熱のブレスが空に向かって飛んでいった。
ユーク達は驚いたがピエールを褒めた。
「ピエール凄いじゃないか。ブレスを出せる様になったんだ。」
ピエールは褒められて喜んでいる。
「よし、ピエール良いか!今のがブレスだ。今度はあの岩にぶつけてみろ」
ユークはそう言って10m向こうの岩を指差した。
ピエールはユークに指示された岩に向かってブレスを吐いた。
見事に岩が溶解したのだ。
皆でさらにピエールをほめた。
「偉いぞピエール、でも良いか敵以外には絶対に使ってはダメだ。約束出来るか?」
「ぴえ~~」
「よし、いい子だ、次の水神竜に一度試してみよう。ピエールは僕が守ってやるから心配しないで思いっきりやるんだぞ」
「ぴえ~~」
ユーク達はマホガリアに戻り報告して直ぐにフルールにワープした。
フルールで依頼を聞いたがバリウ湖だったのでそのまま倒したら帰るから後で確認して下さいと言い残し向かったのだった。
目的の水神竜はバリウ湖の淵に巣を作っていた。
卵は無かったが番の様だった。
ミーシャ達には離れていて貰いピエールに乗って空から攻撃をした。
「ピエールあの水神龍にブレスだ!」
ユークの指示に従いブレスを吐くが倒すまでは行かない。
水神竜もブレスで応戦してくるがユークがウォーターで相殺してユーク達までは届かないのだ。
「ピエール何度でも守ってやるか落ち着いてブレス攻撃だ」
「ぴえ~~」
一鳴きして急降下しながらピエールはブレスを吐き続けた。4発目が命中した所で1匹が倒れた。
「良く頑張ったな偉いぞ」
ピエールの首をなでてピエールの役目は終わりだと教える。ユークは残りの水神龍にフリーズを掛けてからピエールを着陸させて黒耀剣を握り駆け寄って切断した。
ピエールが十分戦闘に役立つと解ったのだった。
ミーシャ達にも褒められてピエールはご機嫌だった。
城に戻りピエールが十分戦闘に役立つとセドリックにも説明した。
「本当ですか。ピエールが水神竜を倒したとなれば我が国の軍事力は4大国随一ですよ、」
「戦争をする訳では無いから関係無いけどね」
「勿論ですが魔物の襲撃や被害の多い地域にも素早く派遣できるのも大きいですよ。困ってる村も多いですから」
「単独はまだ無理だろうけど僕やミーシャ達が一緒なら出来るだろうから頑張って貰おう」
「そうですね上手く行けば鉱山のの監視も任せられますよ」
セドリックはピエールに全く近づけ無いのだが、遊びたくてドームを覗いてたりもするのだ。
クララやレミー達にも報告すると皆がピエールを褒める為にドームに集まった。
ピエールはとても嬉しかったのか順番に背中に乗せて飛び回っていた。
ピエールの活用方をセドリックは真剣に考える様になる。
火竜だけだがインプリンティングも実証されたので、次は水神竜か地竜を飼いたいとユークは本気で考えていたのだ。
その夜
ガールズトークinベッド
㋕「旦那様は休まれましたね」
㋯「ええ、今日は依頼も有りましたし。お情けもいただけました。お疲れなのでしょう」
㋹「疲れては無いと思うけどね。」
㋷「そうですね、ご主人様ならこれ位ではお疲れになりませんよ」
㋯「そうみたいね・・・」
㋷㋹㋕「・・・・・・・・・」
㋹「ミーシャ、もしかして、また触ってる?」
㋯「何の事かしら・・・」
㋹「リオ確かめて!」
㋷「あ~ミーシャさん触ってるじゃないですか!」
㋯「し~、声が大きいわよ、ご主人様が起きてしまうわ」
㋹「そう言ってごまかすのはミーシャの卑怯なところよね」
㋕「本当ですよ、そうでなくても四六時中一緒にいるのだからこういう時は私達に譲って下さいよ」
㋯「カーラも触りたいの?」
㋕「ち。違いますよ」
㋯「そう、違うの?それなら問題ないじゃない」
㋕「触りたいですけど、そういう事ではなくてですね、せめて寝る時は私とレミーさんが旦那様の隣で眠るとかして下さいよ」
㋯「あら、片側は空けてるじゃない。それが嫌ならベッドを替えて貰っても良いのよ?」
㋹「それってユーク様と別に寝るって事?」
㋯「ええ、私以外はね」
㋕「それだともっとミーシャさんが独占する事になるじゃないですか!」
㋯「だって、場所取りで不満があるのなら、別に寝るしか無いじゃない。私は不満なんて無いものこのままでいいの」
㋷「カーラ無駄よ、ミーシャさんに言うだけ無駄だわ、私は今のままで納得するしか無いと思うわよ」
㋕「う~~~」
㋹「ミーシャにユーク様から離れるって選択肢は無いの?」
㋯「何故離れる必要が有るの?意味が解らないわ」
㋹「一緒に居すぎてユーク様が困ってるとか考えないわけ?」
㋯「ご主人様なら困ってる時は言って下さるもの、何も言わないのは私と一緒に居たいからだと思ってるわよ。ご主人様も私の側から離れるなんて考えていないと思うわよ」
㋹「確かにユーク様はミーシャの側にずっといるけど私達よりミーシャを愛してるって事?」
㋷「それは違うと思いますよ、ミーシャさんは確かにご主人様の特別な女性ですが愛情は皆さんと同じ様に与えて下さってますよ」
㋕「それは感じるのですが、どうしてミーシャさんだけ特別扱いなんでしょうね」
㋷「それはきっとミーシャさんがご主人様の初めての女性だからでは無いでしょうか」
㋹「なるほど、最初の相手は一生記憶に残るって言うからね」
㋕「私達も初めては旦那様ですよ」
㋹「意味が違うわよ私達は初めてでもユーク様の初めてはミーシャだけって事よ」
㋷「そうですね、それだけでは無い気もしますが、1番特別な存在なのは間違いないですね」
㋯「特別だとは思ってないわよ、でも私はご主人様の1番だけは譲るつもりは無いから離れるなんて論外よ」
㋕「もういいです諦めます」
㋹「そうねユーク様関係の決め事はミーシャは絶対に譲らないから私達3人で譲り合うしかないわよ」
㋕「そうですね。リオさん代わってくれます?」
㋷「ダメです。カーラさん昨日横で寝たじゃないですか。今日は私の番です。」
㋹「仕方ないわねもう寝ましょ」
㋯「おやすみなさい」
㋷㋹㋕「おやすみなさい」




