表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様の棄児  作者: ryo-KK
2章 仲間
13/88

散財

貴重なご意見ありがとうございます。

句読点の等の指摘についてですが、本人に、文才が無いのが一番の問題ですね。

申し訳ありません。

指摘されるたびに、訂正するようにしていきますが、本当に文才が皆無ですので、多少は暖かく、見守ってくださいませ。 

「えっ!」


多少の灯は有るのだが、薄暗い倉庫の中に出たユークとミーシャ


ユークは,何度も見た倉庫なのだが、ミーシャにとっては、初めて見る薄暗い倉庫の中で、ここが何処なのかさえ解らない。


戸惑うミーシャから手を離し、ここがパーンの冒険者ギルドの倉庫で、ワープが使える事を、他の冒険者達に知られない様に、ここを使わせてもらっている。

そんな理由をミーシャに説明する。


「ここは、パーン商都なのですね。」


やっと、理由が飲み込めてきたみたいだ。


「ですが、ワープが使えるなんて、ご主人様はすごいお方です」


羨望の眼差でユークを見つめる。


(て 照れる・・・・)


美女に見つめられ、顔から火が出る思いのユークだが、今日からは、一緒に暮らすんだから、これくらいは慣れないと

必死に気持ちを落ち着かせ自答する。


「そうだ! パーティー登録もしていこうか」


冒険者ギルドにいるのだからと、登録をすまそうとミーシャを連れて、倉庫を出た。


いつもの様に、カウンターで業務をしていたレミーだが、奥から姿を見せたユークに気づき手を振ろうとして、

停止している。

ユークの後ろで、キョロキョロと周囲を落ち着かなく見回しているミーシャが視界に入ったからだ。


「ユ、ユ、ユ、ユ ユーくん そ、そ、その人は だ、だれ?」


密かにユークを狙っていたレミーは、ユークが女性を連れて居るのに、激しく動揺し、仕事も放り出して、ユークに詰め寄った。


ユークに、一通りの説明を受けたのだが、いきなりの展開に、到底理解が間に合わない。


「レミーさん!パーティーの登録お願いしたいのですが」


ユークに言われても、まだ思考が追いつかない。 追いつかないと言うより


(奴隷? 一緒に住む? 将来は・・・ ううんっ ユーくんは私が・・・)


考えが飛躍しすぎて、業務の事すら抜け落ちてしまっているだけなのだ。

    

他の職員から注意されて、どうにか意識がもどる。


「ええっと、パーティーね、ちょっと待ってね」


先程、奴隷商でも使った、ミニチュアの石像を取り出した。


「二人で、これに腕輪のある手で、触れて」


言われるまま、左手で触れる。 ミーシャも左手で、触れた。


「はい 完了です。」


以前も、何度かパーティーを組んだ事が有るので、手馴れたものだ。


ステータスをさっと確認する。 パーティー名のところに、ミーシャの名前があった。

ミーシャの方には、ユークの名前が当然あった。


「ユーくん」


「はい なんでしょう?」


「奴隷を持つと、税金の免除がなくなるのは、知ってる?」


「はい、知ってますよ。 商人ギルドへ払うんですよね」


当然理解している。今年のミーシャの分は、奴隷商が支払っているので、自分の分だけ払えばいい。


後で、買い物に行くついでに、支払いに行くつもりだった。


レミーに笑顔で答えて、手を振り出ていこうとした。


「ユ、ユーくん!」


呼び止められたので、振り返ったが、レミーは何か云いたげだったのだが


「ご ごめん なんでもない」


苦笑いで、手を振り送り出してくれたので、あははと笑い、ミーシャを連れて、ギルドを後にした。


目と鼻の先にある、リーンの宿屋だが、その僅かな移動距離の間も、ミーシャは注目されていた。


宿屋に着いて、リーンに、一人追加する旨を知らせる。


料金は、同じ部屋だが追加で、3日分900Gを銀貨1枚で支払い 半銀貨1枚をお釣りに貰った。


部屋に入り、リュックを降ろし、中からマジックポーチを取り出した。


ミーシャは、部屋の入口で立ったままだ。


「こっちにきて、座って」


言われて、ミーシャは、ユークの前の床に正座した。


「床じゃなくて、そっちの椅子に座って」


部屋に備え付けのテーブルには、椅子が4脚あるので、促す。


「私は奴隷です! ご主人様と同じように、椅子に座る訳には参りません!床で十分ですので」


断ろうとするミーシャだが、ユークの方が落ち着かない。


「床になんて座られたら、僕が気になるから、椅子に座ってください」


丁寧に頼んだ。


「私などに、丁寧な言葉遣いも必要ありません」


必死に、奴隷の立場を強調するものだから、多少は考えを改めるかとユークは考えて


「言葉遣いは、何とかするけど、ミーシャが座るのは椅子ね。これは、僕からのお願い」


解りましたと、椅子に座るミーシャを見てほっとした。


マジックポーチから、ミーシャのカバンを取り出し、テーブルの上に置く


「服って言ってたけど、これ1着じゃ足りないので、後で買いに行くから」


「私の服なら、今来ている物で十分です。」


ミーシャが来ているのは、服と呼ぶにもおこがましい服で、ワンピースなのだが、麻製らしく、着心地も良くなさそうな服だった。


「奴隷の衣・食・住も、僕の義務なんだから気にしないように」


「有難うございます。ご主人様」


「その、ご主人様もやめない、敬語も?同い年なんだし」


「いえ、それは、無理で御座います。 私はご主人様の奴隷です! ご主人様に尽くすのが使命です!」


「それに、ご主人様にお逢いした時から、私の主になる方は、ご主人様しかいないと思っておりました。 どうかこのままでおねがいします。」


一息に告げられて、社交辞令的なものなんだろうと思えるも嬉しかった。


ガンとして、譲る気配も無いので、ユークもそれ以上言えなかった。


「解った! それで、この後買い物に行くけど、まず要る物を確認しようか」


「はい」


「ミーシャにも、ダンジョンとか依頼を一緒に、やってもらう訳だけど、それは大丈夫なんだよね?」


「Cランクのご主人様には、足で纏いに成ると思われますが、命に替えてもお守りします。」


「そうじゃなくてね。僕のことは、ま~大丈夫だからいいんだけど、ミーシャの得意な得物ってある?」


「ご主人様は、私にとって大事なお方です。 何が有っても守りますから」


ここも引く気がないらしい 


「得物ですが、ご主人様のお古でいいので、出来れば片手剣が欲しいです。」


「片手剣ね、了解! 装備は後で見るからいいとして、後は生活道具か」


共通で使えるものは良いのだが、女性が必要とする物の想像ができない。


「コップとかの日用品は解るけど、他に何か要る物ってある?」


「そうですね、出来れば、肌着と毛布を頂ければ幸いです。」


「肌着は解るけど、毛布はどうして?」


「ご主人様は、私に、毛布も無しに寝ろとおっしゃるのですか?」


「いやいや  布団があるし」


ベッドを指差す


「あっあの  もちろん、お情けを頂く時はそれで良いのですが・・・ 何も無い時に必要ですから・・・」


顔を真っ赤にして、うつむきながら話す。


その態度に、心臓が早鐘を打ち鳴らしていた。


「ミーシャが嫌じゃ無かったら、ずっと一緒に寝れば良い、嫌なら、もう一つベッドを頼むから言って」


「嫌だなんて事、あるはず御座いません。ですが本当によろしいのですか?」


「うん」


そんなやり取りを、お互い照れながら繰り返していたのだが、時間の事も考えて、買い物に行くことにした。


良く見ると、ミーシャは靴も履いていなかった。


(どれだけテンバってたんだ僕は・・・・)


マジックポーチから、以前使っていた革の靴を取り出しミーシャに渡す。


「こんないい物、私には勿体無さ過ぎです。」


遠慮するミーシャに、装備は大事だからと納得させて、履いてもらった。


鍵をリーンに預けて、商店に向かう、リュックはミーシャが背負っている。


商店で、日用品は多少揃えられたのだが、装備品にめぼしい物が無かったので、もう一度王都にいくことにした。


宿屋に戻り、裏庭からワープを使い王都の商人ギルドにでる。



まずはミーシャの服を、買いに行くからと、ギルドを出て、道を挟んだ向かいにある服屋に入る事にした。


「ご主人様、ここには新品の物しか置いてません。 私の衣服なら中古の物で十分です」


ミーシャの性格なら言うと思った。


「ミーシャは、顔も綺麗なんだし、服もそれなりの物を着てて欲しいから、気にしないで」


「私が綺麗なんて、世辞でも嬉しいです。有難うございます。」


「お世辞じゃないよ!ミーシャは綺麗だよ!」


ナンパ師のハーデスの血が、こんな場面で発揮されていたのだが、ユーク自身、ハーデスの存在も、ましてや子供という事すら知らない


自分のセリフに少々戸惑うも、事実しか言ってないと一人で納得した。


顔を真っ赤にしてるミーシャとの、バカップルなやり取りを、街行く人達が見てくるので、ユークはミーシャの手を取り店のなかへ入っていった。


ミーシャの言った通り、店は色艶やかな服がずらりと並んでいた。


「いらっしゃいませ」


横から掛けられた、店員の挨拶に振り返る。


「本日は、どの様な服をお探しでしょう」


「この娘の服を買いに来ました。 少し見せて貰いますね」


店員に、店内を見てまわるからと告げ、ミーシャに値段は気にしないで好きなの選んでと言った。


ミーシャは嬉しそうに服を手に取り、自分に押し当てながら選んでいた。


ユークは店員のところへ行き、服以外の商品について聞いてみる。


「服の他には、肌着や帽子等を取り扱っております。」


「肌着もあるんですね」


再度確認して、ミーシャを見るとまだ選んでいた。


「お綺麗な人ですから、何をお召になってもお似合いでしょう。 もし必要でしたら、オーダーメイドも受け溜まっておりますのでおっしゃって下さい」


言い残し、他の客の所にいってしまった。


「ミーシャ、気に入ったのあった?」  


ミーシャの傍に行き声をかけると、ミーシャは、手に2着の服を持って、どちらが良いか聞いてきた。


両方ワンピースで、1着は淡い紫、もう1着は、綺麗な水色の物だった。


「どっちも似合っているから、両方買おう」


「そんな、両方なんて必要ありません、今の服もまだ着れますし」


「今の服は商館の服でしょ、 そんな服を、何時までもミーシャに着ていて欲しくないから」


「有難うございます。 ご主人様」


バカップルの再登場であった。


ミーシャから服を受け取り、店員に渡すついでに肌着も見せて貰う、男のユークは少し抵抗があったのだが、見た目は男物のパンツと大差なかった。


ミーシャに3枚程、選ぶように言うと少し照れながら、白のパンツをユークに差し出し、これをお願いしますと言ってきた。


「これでいいの?」


 他にも、色とりどりの肌着は有るのだが、ミーシャには白が似合うと想像して、下半身に熱が入るのを必死で堪える。


3枚とも同じ物でいいというので、ユークが食い下がるのも変に取られると思い、したがったのだが、ふと、光沢の有る肌着が目に留まる。


「これは?」


女性物にはあまり詳しくもないので、店員に聞いてみた。


「こちらは、貴族の方が寝巻きにされている物で、絹で出来ております。」


確かに寝巻きも必要だと思い、ミーシャに勧めるのだが、パンツだけで十分と言い張る。

想像して、パンツだけだと胸は? ミーシャの胸は確かに見てみたいが、まだ恥ずかしさの方が優っている。


「寝巻は必要だから、買っておこう」


ミーシャの言葉も待たずに、薄いピンクのスリップ成る物を2着購入する事にした。


服が2着で2000G、パンツが3枚で300G、スリップが2着で3000G、合計5300G銀貨5枚、半銀貨3枚を支払った。

ミーシャは、直ぐに更衣室に入り水色のワンピースに着替えた。 すごくお似合いだ。


店を出て、武器屋に向かう。 武器屋は奴隷商の近くで、西門と城を結ぶ大通りに有る。


店自体はパーン武器屋の大きさと変わらないのだが、品揃えはかなり豊富で、鍛冶師の腕も一流だと、以前、パーンの鍛冶師で武器商人のバーナードに紹介して貰った。


「いらっしゃいませ! ユーク様」


声をかけてきたのは、この店の主人でカーンと言いエルフ族のおじさんだ。


「今日は片手剣と、こっちの娘に装備を買いたい」


「片手剣からお出ししましょう」


そう言うと、奥から数本の剣を持って来た。


ユークは、エストックを使っているだが、魔法で討伐しているので、新品同様だっだ。

出された剣を眺めていく、同じエストックは無かったのだが、レイピアは有った。


この店は、王宮騎士の御用達で、両手剣と槍に力を入れているので、片手剣は良いとこエストック止まりなのだが、今日は置いてなかった。


「ミーシャ! レイピアでいい?」


聞きながら ミーシャにレイピアを渡す。


「あ あの ご主人様のお古でいいのですが・・・」


「今使っているエストック以外だと、ダガーしか持ってないから」


「でしたらダガーで十分です。 服とかたくさん買っていただいたばかりですし」


またかと口実を考えるユークと、主人の懐具合も考えて、断ろうとするミーシャだが、別のところからユークの応援が入った。


「お嬢ちゃん ユークの言う通りにしておきな!」


声の主は、この店の鍛冶師でワイルス ドワーフ族 52歳独身 花嫁募集中 だ


「ユークの懐を気にしてるんだろうけど、こいつはしっかりしてるからな。 買っていいって、言うなら大丈夫だぞ」


「ですが・・・」


言葉につまるミーシャだが、ユークが頷いたのを見て、それ以上何も言わなかった。


「後は防具ですね」


カーンが言うとワイルスが奥から数点の防具を持ってくる。


「女の子だし、ユークと同じジャケットがいいだろ」


ワイルスがカウンターに幾つか並べていく。


「今日は良いのが入ってるぞ」


そう言って最初に見せたのは、竜皮のセットとティアラだった。 竜革のセットは、以前にも見たのだが、ティアラは初めてだ。 竜革の帽子より防御力は劣るのだが、魔法耐性が付いていて、希少品で女性専用防具なのだそうだ。


ユークの硬革のジャやケットと靴を、ミーシャに回すことにして、竜革のセット(靴・ジャケット・篭手・帽子)と、ティアラを買う事にした。


そこである事に気がついた。


「ミーシャって、装備の下に着る服ってどうなるの?」


普段着として、ワンピースは買ったが、返り血とかで汚れやすい、依頼に着ていくとは思えなかった。


「はい、奴隷商の服を着ようかと」


その手が有ったかと、納得もしそうに成るのだが、先程、この服は着せたくないと言ったばかりだったので、他の女性冒険者はどうしてるのか、カーンに尋ねると、Tシャツにスカートかズボンが一般的と教えられた。


今度こそ納得して、頷いた。


レイピアと、竜革のセットと、ティアラを買うべく料金を確認する。


竜皮のセットが各1万・ティアラが10万・レイピアが1万5千で、合計15万5千か高額だが仕方ない。

見栄も有るのだが、別に困る金額では無いのも事実なので、金貨16枚で支払い、銀貨5枚のお釣りを貰った。


武器屋を出て市場に向かい、ミーシャのTシャツとスカートを3着づつ購入して、税金を払う為に、商人ギルドに向かった。


商人ギルドで、税金の納付だと伝えて、自分の分10万Gを支払った。 代わりに納税証明書なるものを受け取って、パーンの宿屋に戻っていった。


部屋に着いて、ミーシャが服をクローゼットやタンスに仕舞っていく。 ミーシャのカバンの中には、貴族の侍女が着る服が入っていた。 俗に言うメイド服なのだがこの世界では、侍女服と言うらしい。


小物等の整理をし終わり、そろそろ飯でもと思い、食べに行こうと誘う。


「私は、装備のお手入れをしておきますので、ご主人様は、お食事に行って下さい」


「ミーシャも一緒に」


「宿屋の食事は、高いですから私は、外で何か食べてきますから」


宿屋の料金は、食事代込みなので、断られても困る。

ミーシャは、それならと納得してくれて、一緒に食事に行った。 食事を頼む時に、シャイト(ここの主人)が、えらい別嬪さんだな~!とか今度一緒にお茶しよう!とか何か欲しい物は無いのか?とか言って、ミーシャを口説いていたが、食後、受付にいるリーンに、しっかり告げ口しておいた。


部屋に戻ると、装備の手入れをするといい出したので、それは明日でいいからとやめさせる。


ミーシャに風呂を入れてもらい、入る事にした。


「ご主人様!お背中をお流しします」


そう言うと、裸にタオル姿でミーシャが入ってきた。


「えっ・・・」


緊張の余り、声が続かない。


「もしかして、ご迷惑でしたか?」


もちろん迷惑なはずがない。


「そんな事はないんだけど・・・」


言い淀む


「良かったです。 ご主人様は、余り私のことを見て下さいませんので、私を買って後悔されてるのではと・・」


「そんな事、有る訳無いじゃないか」


思わず、大声で怒鳴ってしまった。後悔なんてするはずがない。 むしろ嬉しいばかりだ。


「ありがとう御座います! リオさんと迷われてましたから、最初の奴隷はリオさんの方が良かったと、思ってらっしゃるのかと考えておりました。 私が、ご主人様のお世話をさせて頂いても、よろしいのですね」


「良いも悪いもないよ、ミーシャが綺麗だから、緊張してただけで」


「ご主人様に気に入っていただけて、私は、幸せです」



「ミーシャだから言うけど、僕は、母以外の女性と、こんなに一緒に居た事が今までないんだよ。 独り立ちしてから、1年と少し経つけど、知り合いの女性も、極僅かしか居ないんだ。 だから商館で、ミーシャを見た時、心臓が飛び出るほど、ドキドキした。」


「よかったです! 私も、ご主人様を見た時からドキドキしてました。 こんな素敵な方に仕えたい、私のご主人様になって貰いたいと思っておりました。」


自分をさらけ出し、ミーシャの気持ちを聞いて、一層ドキドキはしているのだが、気持ちは落ち着いてきた。


こんな時に聞くことでは無いのだけど、と前置きしてから、リオの事も聞いてみた。


「ミーシャは、リオの事を聞いて、嫌じゃ無かったの?」


「リオさんの事ですか?」


「うん 2人共買いたいって、聞いたとき」


「それでしたら、何とも思ってません。 冒険者の方が、複数の奴隷を手に入れるのは当たり前ですし、リオさんは可愛くて、素敵な女性ですから・・・」


「ご主人様だから話しますけど、最初に皆さんと並んで、ご主人様とお目見えさせて頂いたあと、部屋の女性達で、ご主人様が誰を選ぶのかで、盛り上がっていたんですよ。 皆さん、ご主人様の事を格好良いとか、素敵な方だとか、絶賛されてました。 もちろん私も、思ってました。 お顔もそうですが、金髪の御髪も、とても綺麗です。」


気恥ずかしくて、ありがとうとしか言えなかった。


「ミーシャはリオが来ても大丈夫なんだね」


「はい! ご主人様が、お決めに成る事に、私は反対などしません」


「そうじゃなくて、ミーシャが気を使うんじゃないかとか・・・」


「それなら大丈夫です。 リオさんは、素晴らしい女性です。 先程も、おっしゃっていたでは有りませんか、ご主人様を信じて、迎えに来てくださるのを待ってますと、リオさんもきっと、私と同じだと思います。」


「ん? 同じ?」


ミーシャは顔を真っ赤にして、俯きながら小声でこたえる。


「わ 私も、リオさんも、初めてご主人様を見た時から・・あ あの・・・お 」


「お???」


何かを決意したように顔を上げ


「お慕いしております!」


浴槽以外からも、大量の湯気が上がったようで、室温も急上昇した。


嬉しさ半分、恥ずかしさ半分で


「ありがとう、そこまで僕を、気に入ってくれて嬉しいよ、 ミーシャに嫌われないように、頑張るから、これからよろしくね」


「嫌うなんてありえません!!」


はっきりと宣言して、こちらこそよろしくと頭を下げてきた。


その後ミーシャは、ユークの躰を丁寧に洗い ユークもミーシャの躰を丁寧に洗ってあげた。


最初は、自分でと言っていたのだが、自分だけ洗って貰うのも、悪いと思い、触りたいとか、触りたいとか、触りたいとか考えて、洗ったわけでは無い。   たぶん


一緒に湯船に入るのも、ミーシャは最初、ご主人様と同じ扱いはいけません! と遠慮していたのだが、僕が一緒に入りたいからと言って、一緒に入った。 これからも一緒にと宣言するのも忘れていない。


さすが ハーデスの子だ。


その後ベッドに入り心地よい汗をかいた・・・



       


         

   

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ