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仮面のない空へ:常闇編  作者: R


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第15話

【八将撃破】


黒い大地。


巨大なクレーターの中央。


Rとグラドが向き合っていた。


風が止まっている。


空気が張り詰めていた。


グラドが言う。


「剣神」


Rが答える。


「八将」


グラドは剣を握り直す。


仮面が黒く光っている。


大地が震える。


「終わりだ」


巨大な剣を構える。


「剛破」


仮面が輝く。


「崩天」


その瞬間。


グラドが踏み込んだ。


ドォォォン!!!


地面が爆発する。


巨大な剣が振り下ろされる。


カナタが叫ぶ。


「R!!」


だが


Rは動かなかった。


静かに


剣を構える。


剣神の仮面が


淡く光る。


Rが言う。


「重いだけだ」


次の瞬間。


剣が動いた。


シュン。


音すらない一閃。


ザンッ――


世界が


止まった。


グラドの剣が


空中で止まる。


そして


ゆっくりと


割れた。


バキィン。


巨大な剣が


真っ二つになった。


グラドの目が開く。


「……何」


Rの剣は


すでに振り抜かれていた。


その刃は


グラドの鎧を


深く斬っていた。


黒い力が


噴き出す。


グラドが膝をつく。


ドン――


大地が揺れる。


レナが呟く。


「……勝った」


ガルムが笑う。


「すげぇな」


カナタは


息を呑んでいた。


Rは剣を下ろす。


グラドが笑った。


「……見事だ」


Rは言う。


「お前も強かった」


グラドは空を見る。


黒い空。


そして呟く。


「王よ」


「申し訳ない」


Rが聞く。


「後悔してるか」


グラドは首を振る。


「いや」


仮面に手を触れる。


「誇りだ」


そして言う。


「アルカディア様は」


「世界を救う」


レナが叫ぶ。


「違う!」


グラドは笑う。


「お前たちは」


「まだ知らない」


その目がカナタを見る。


「少年」


カナタが固まる。


グラドが言う。


「八将は」


「俺だけじゃない」


Rが言う。


「知ってる」


グラドは笑う。


「そうか」


そして最後に言った。


「だが」


「次の奴は」


「俺より強い」


仮面が砕ける。


パキン――


黒い光が消える。


グラドの身体は


ゆっくりと崩れた。


静寂。


風が吹く。


ガルムが言う。


「終わったか」


レナが息を吐く。


「八将……」


カナタは


まだ動けなかった。


今の戦い。


あまりにも


次元が違う。


Rが剣を収める。


「一人」


ガルムが笑う。


「あと七人か」


その時だった。


シオンが言った。


「……違う」


全員が見る。


シオンは遠くを見ている。


常闇の城の方向。


シオンが言う。


「八将は」


「八人じゃない」


カナタが聞く。


「どういう意味だ?」


シオンは言った。


「空席がある」


レナが目を見開く。


「まさか……」


その時だった。


風が吹く。


黒い空が揺れる。


どこからか


声が聞こえた。


「グラドがやられたか」


静かな声。


だが


恐ろしく冷たい。


全員が振り向く。


瓦礫の丘の上。


一人の男が立っていた。


細身の身体。


黒い外套。


そして


仮面。


男はゆっくり言う。


「弱いな」


Rが目を細める。


男は続ける。


「第一席がこの程度とは」


レナが震える。


「……嘘」


ガルムが笑う。


「おいおい」


カナタが聞く。


「誰だ」


男はゆっくり言う。


「八将」


空気が凍る。


「第二席」


仮面が光る。


「幻影の仮面 ヴェイル」


男はRを見る。


そして言った。


「剣神」


「次は私だ」


黒い空の下。


新たな戦いが


始まろうとしていた。

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