女だけの世界18
アスカ:「やっぱり王様に会うしかないと思います‥」
かぐや:「まあ、それしかないわよね」
羅夢:「‥‥」
アスカ:「‥‥」
かぐや:「‥‥」
3人の間に沈黙が流れる。すると突然アスカが騒ぎ出した。
アスカ:「あ、あの!!」
かぐや:「な、何?」
アスカ:「わ、私はやっぱり行ってきます!!」
かぐや:「え?ちょっと‥」
拘束されてるため羅夢の肩の上でもがき暴れている。しかしそれでもアスカは必死だった。人形の元に行きたがっているのである。
羅夢:「こら!暴れんじゃない!」落とさないように必死だ。
アスカ:「くっ‥離してください‥」
かぐや:「あんたねえ‥何考えてるのよ?正気なの?ダメに決まってるでしょ!」
アスカ:「わ、私は‥‥私は‥‥」
羅夢:「‥‥はぁ、まったく世話のかかる‥」
仕方ないので解放するとアスカはすぐさま人形の元に飛んでいき抱き着いてしまった。そして顔を押し付け深呼吸をしている。
アスカ:「すぅー‥はぁ‥はぁ‥はぁ‥」
かぐや:「ちょ、ちょっと!馬鹿羅夢なに拘束といてんのよ!?」
羅夢:「まあ、この場合はしょうがないだろう‥放っておくしかない‥」
アスカ:「すぅーはぁーすぅーはぁー(吸って吐いて)」
鼻息が荒くなり恍惚とした表情をしている‥。
アスカ:「ああ、幸せですぅ~」
かぐや:「ちょっと、あんた何してるの!?」
羅夢:「小便たれめ‥」
かぐや:「アスカ!離れるのよ!」
アスカ:「い、嫌です!もう少しだけこのままでいたいんです‥‥」
羅夢:「全く‥」
かぐや:「はぁ‥どうしたらいいのかしら?」
羅夢:「とりあえず王宮に向かおう」
かぐや:「それしかないわね‥」
かぐやが仕方なくアスカと人形を担いで運んでいる。
ちなみにアスカはまだ恍惚とした状態のままだ。
かぐや:「ねぇ、そろそろ離してくれないかしら?」
アスカ:「‥‥もう少しだけ‥‥」
かぐや:「‥‥はぁ」
仕方なくそのまま城の入り口に運んだ。入り口の近くには衛兵がいた。
どうやら門番のようだ。
門兵1:「なんだ君たちは?ここは立ち入り禁止区域だぞ!」
かぐや:「はぁ‥」
仕方なく人形を門兵に手渡したがアスカに奪われてしまった。
門兵1:「それは‥俺と同じ顔の人形だな‥あんたたち何者だ?」
かぐや:「私はその‥この国の事情をよく知らないので教えて頂けませんか?」
門兵1:「え?あんた‥本当にここの国民じゃないのか?」
かぐや:「ええ、そうよ、ここの王様にお会いしたいのだけれど」
門兵1:「‥‥それは難しいな‥」
かぐや:「どうして?」
門兵1:「実は最近国王様が行方不明になってしまってな‥」
かぐや:「え?どういうこと?」
門兵1:「3年前の祭りの日に突然いなくなってな‥今も見つかっていないんだよ‥」
かぐや:「‥‥そうだったの‥それで今は代わりの者が王を務めているのかしら?」
門兵1:「いいや、今この国を治めているのは女王陛下だよ」
かぐや:「‥‥女王?男がいないのにどうやって国を治めているというの?」
門兵1:「それは‥わからないが‥なんでも魔法を使って国を管理しているらしい‥」
かぐや:「魔法ね‥それでその女王様の名前は?」
門兵1:「アデルというんだ」
かぐや:「‥そう、わかったわ」
どうやらここはまだ地獄ではないようだ。それならまだやりようはあるだろう。
アスカ:「はあ、はぁ、はあ、あぁん‥ああ、もっと強く抱き締めて下さいぃ‥」
まだトリップしたままだ。
かぐや:「ちょっとあんた!いい加減にしなさい!!」
アスカ:「ああ!いやぁぁん!だめぇ!やめてぇぇぇぇぇ!!」
人形を奪い取り壁に向かって投げつけた。
アスカ:「ああ!!そんなぁ!」
人形の頭が砕け散り首が取れ胴体が折れ曲がってバラバラになっている‥
かぐや:「はぁ‥」
これで少しは冷静になったかしら?
アスカ:「あぁああ!人形さんが!!!」
かぐや:「いい加減にして!しっかりなさい!あんたそれでも冒険者なの!?」
アスカ:「うう‥ごめんなさい‥」
羅夢:「やれやれだな‥‥」
門兵1:「え?え?一体何が起こってるんだ?」
混乱しているようだ。
しかし平和だったには一瞬。アスカは今度は門兵に歩み寄っていった。同じ顔なのだから当たり前と言えば当たり前なのだが…
。
そして当然のように抱きつく。
かぐや:「ちょっとあんた!また始まったわよ!」
羅夢:「またか‥」
かぐや:「もういい加減にして!」
アスカ:「すぅーはぁー(吸って吐いて)ああ、幸せ‥‥」
やはりトリップしているようだ‥。
門兵1:「え?ちょ‥やめてくれ‥」
困惑しているようだ。
かぐや:「ねぇ、あんたも早く逃げて!じゃないと大変なことに‥」
門兵1:「え?わ、わかった!」
そう言って門兵は逃げていった。
アスカ:「え?どこに行くんですか?私を置いてかないで下さいよぉ~」
追いかけていく‥。火事場の馬鹿力なのかあっという間に捕まえてしまった。
かぐや:「ねぇ、あんた!いつまで遊んでるつもりよ!?」
アスカ:「ごめんなさい!でも私はこの人に惹かれているんです!」
かぐや:「はぁ‥もういいわ‥好きにしなさい‥」
仕方なく放置することにした。とにかく今は城の中に入ることが重要なのである。
かぐや:「ねぇ、あんた!早く行きましょう!」
羅夢:「ああ、そうだな」
2人はアスカを置いて城の中に入っていった。そして長い廊下を抜け玉座の間に入るとそこには女性の姿があった。年齢は20代後半だろうか?長い金髪をなびかせ美しいドレスを身にまとっている。そして胸元を大きく開けて谷間を見せつけるような服装をしている‥。
女性:「あら?お客様なんて珍しいわね?どこから来たのかしら?」
妖艶な笑みを浮かべ尋ねてきた。
かぐや:「‥‥あなたは誰?」
女性:「私はこの国を支配している女王よ」
かぐや:「‥‥女王?冗談でしょ?あなたのような小娘がこの国を統治できるとは思えないわ」
女性:「あら?それはどういう意味かしら?」
かぐや:「そのままの意味だけど?あなたにはこの国の国民をまとめ上げる器量があるとは思えないわ」
女性:「へぇ~随分と舐めたことを言うじゃない?」
かぐや:「事実を述べただけよ」
女性:「生意気な口を聞く子ね‥その言葉、後悔させてあげるわ!」
そう言って女性はかぐやに殴り掛かってきた。
が、羅夢が割り込んできた。
羅夢:「私にまかせろ!」
女性:「‥‥ほう?中々やるようね?でもね‥」
女性は指先から魔法陣を出現させ巨大な炎を発生させた。
しかし羅夢の腕の一振りで掻き消されてしまう。
女性:「え?なんで?私の炎を消したの?ありえない‥一体何者!?」
驚愕の表情を浮かべる。
羅夢:「そんなものは通用せぬ」
女性:「くっ‥!」
羅夢:「大人しく降伏したらどうだ?」
女性:「冗談!誰がそんなことするもんですか!」
女性は再び魔法陣を作り出し巨大な氷塊を羅夢に向けて放ったが素手で握りつぶした。羅夢:「次はこちらの番だ」
そう言うと女性の背後を取り両腕を拘束し動きを封じた。
女性:「ああ!いや!離して!」
羅夢:「だめだな!またキューとすればおとなしくなるかな?」そう言いながら首に手をかけた。
女性:「ああ!ダメぇ!死んじゃう!もうやめて!許して!お願い!なんでも言うこと聞くから!」
羅夢:「だめだな!こいつも小便たれにしとくか」手に力を入れ始めた。
女性:「ああ!ダメぇ!苦しい!息ができない!お願いだから放してぇ!」
かぐや:「ちょっと待ちなさい!そこまでよ!」
羅夢:「なんだ?邪魔をするなよ?」
かぐや:「この人を殺すつもりなの!?やめなさい!」
羅夢:「殺すつもりはないぞ、アスカのように小便たれにするだけだ」
かぐや:「それもダメに決まってるでしょ!?早くその人を放してあげなさい!」
羅夢:「まあいい、一旦離すとするか」
そう言って女性を解放すると彼女は地面に倒れ込み激しく咳き込んだ。




