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女だけの世界17

どうやらこの王都は、巨大な城塞都市であるようだ。

門の前には多くの人々が行き来しており賑わっていた。検問は行われていないようで、出入りも自由となっている。

中に入ると、ここもまた大勢の人々で溢れかえっている。

まず目に留まったのは中央広場であろうか、そこでは様々な露店が出店していた。

食べ物はもちろんのこと武器や防具等の装備品などを売っている商人達もおり、まさに活気に溢れている光景であった。

そして道行く人たちの会話から推測するにどうやら今は祭りの最中であり、皆浮かれている様子が伺えた。

他にも様々なお店があり、中には酒場のような所もあるようだった。


羅夢:「なんだここは?騒がしい場所だな‥」

かぐや:「まあ、祭りって言ってたし、しょうがないんじゃないの?」

アスカ:「うう‥目隠しされたら何も見えない‥怖いよぉぉ」


かぐや:「はいはい、あとでちゃんと外してあげるから我慢しなさい」

アスカ:「はい‥‥」


羅夢:「ふむ、では私たちはどうする?」


かぐや:「とりあえず王宮にでも行ってみる?ここを統治している者の居場所が分かれば色々と聞き込みできるしね」

アスカ:「はい!」


かぐや:「あとは……そこにいる女性?たちに声をかけてみる?この国の事を知らないわけでもないでしょうし」

アスカ:「私、何にも見えない…」


羅夢:「なんだ?臆病風に吹かれたか?」

かぐや:「まあ、そうかもね」

アスカ:「すみません‥」


かぐや:「仕方がないわね。私が代表で聞いてみるからあなた達は待機していてちょうだい」


羅夢:「小便たれ!お前はそこで大人しくしているんだぞ!」


アスカ:「はい‥でも、本当に恥ずかしいのでその呼び方やめてほしい…です」

羅夢:「ふん、知らん!」


かぐや:「それじゃ、行きますか」


羅夢:「おい小便たれ!」

かぐや:「ほら!呼ばれてるわよ?返事ぐらいしなさい!」

アスカ:「うぅ‥はい‥」

かぐや:「それじゃあ、私は聞いてくるわ。あなたはここで待ってて」

アスカ:「わかりました‥」


かぐやがその女性の下に向かった。

男性に恋焦がれているだろう熱い視線を送っているのが印象的だ。かぐやに気づいていないようにも見える。


かぐや:「こんにちは、少しお聞きしたいことがあるんですけど、いいですか?」

女性1:「ああ、なんだ?用事なら後にしてくれよ‥こっちは忙しいんだ」

かぐや:「えっ?そうなんですけど、今急ぎなんですよ」

女性1:「そうかい、それで聞きたいことってなんなんだ?」


かぐや:「はい、この国で一番偉い人の所に案内して欲しいんですけれど‥」


女性1:「‥‥そいつは王様の事だね。残念だけど会うことは不可能だよ‥」


かぐや:「王様?王様って事は男性なの?」


女性1:「当たり前だろう‥それがどうかしたのか?」


かぐや:「いえ、なんでもないわ‥」


女性1:「王様は今、城の奥に篭っていて出てこないんだよ‥国民たちの顔も見ずに自分の部屋に引きこもりっぱなしなんだよ‥だから無理なんだよ」


かぐや:「‥そう、じゃあ別の質問をしてもいいかしら?」


女性1:「いいよ‥答えられることだったらね」

かぐや:「ありがとう。早速なんだけど、この王都はとても活気に満ちているわよね?」


女性1:「ああ、そうだね‥‥」

かぐや:「ここでは祭りを開催してるって聞いたのだけど本当なの?」

女性1:「ああ、それは毎年の恒例行事だね‥今年は特に盛大に開催してるよ‥」


かぐや:「それは何故なの?」


女性1:「それは国王様が生誕した記念日だからだよ」


かぐや:「国王が生まれた?それはいつのこと?」


女性1:「今日だよ」

かぐや:「‥そう、そうだったのね‥」

女性1:「‥‥ところで君はどこから来たんだい?」

かぐや:「私はこの国に用があって来たのよ」


女性1:「ふむ‥‥」

かぐや:「どうかしたの?」

女性1:「いや、なんでもないよ‥ただ、君みたいな美人は見たことがないなと思っただけさ」

かぐや:「あら?嬉しいことを言ってくれるのね」

女性1:「いや、事実を言ったまでだよ」


かぐや:「そう?ふふ、あなた面白い方ね。そう言えばあそこでずっと抱き着いている男女もそうなの?あれは何をしているの?」


女性1:「ん?ああ、あれは恋人たちが仲睦まじく愛し合っている姿だよ」

かぐや:「恋人たちが‥ああいう事をするものなの?」


女性1:「そうだよ。あれは恋人同士がお互いの愛情を確認し合う儀式みたいなものだね」

かぐや:「‥そう、そうなのね‥」

女性1:「どうかしたのかい?」

かぐや:「いえ、なんでもないわ、ありがとうございました」

女性1:「ああ、さようなら」そう言って女性は去っていった。

 

かぐや:「ねえ!聞いたでしょ!早速手がかりが見つかったわ。ここの王様が神人という事とここに住んでいる男性たちは王様が具現化した人形だということね。」


羅夢:「それは本当なのか?」

かぐや:「ええ、多分だけど、おそらくそういうことになるわね」


アスカ:「そ、それはつまり‥王様さえ攻略できれば『階段』の結界が解かれる可能性が高いってことですね!?」


羅夢:「うむ、そうなるであろうな」

かぐや:「ええ、そういうことになるわね。それでアスカ、あなたはさっきから何を泣いているのよ?」

アスカ:「え‥?な、なんでもないです‥」

かぐや:「どうせまた男性のことでも考えていたんでしょう?」

アスカ:「そ、それは‥」

羅夢:「小便たれめ‥」


かぐや:「やっぱりね‥」


アスカ:「だ、だって‥仕方ないじゃないですか‥‥私はもう恋をしちゃったんですから‥‥」


羅夢:「はぁ‥全く‥お前という奴は‥」

かぐや:「あーもう、そんな顔するんじゃないの!恋をしたって‥誰によ!人形しかいないじゃない!」


アスカ:「えっと‥その‥目の前の人に‥」


かぐや:「はあ?そ目の前の人?でも、人形じゃない?それに人形は喋れないし意思もないのよ?」

アスカ:「で、でも‥‥」


羅夢:「やれやれ、やはり小便たれは小便たれだな‥」

かぐや:「まあ、仕方ないわね。この子、変態だもんね」

アスカ:「ち、違います!私は変態なんかじゃありません!」


かぐや:「それよりあなた見えてるの?目隠しをしてるのに?」



アスカ:「はい‥‥なんか見えるようになりました‥」


かぐや:「すごいわね。あなたも超能力が使えるようになったのかしら?」


アスカ:「‥‥多分違うと思います‥でも‥‥」


かぐや:「何か言いたいことでもあるの?」


アスカ:「‥‥いや、何でもないです‥」


かぐや:「そう?じゃあ、行くわよ?」


アスカ:「あっ、待ってください!私にもその人形を見せてください!」


かぐや:「いいわよ」

かぐやはアスカに人形を見せた。

アスカ:「か、かっこいいです‥‥」

かぐや:「そう?別に普通の人形にしか見えないわよ」


アスカ:「い、いえ‥すごく素敵な方だと思いますよ」


かぐや:「へぇーそう、よかったじゃない。あんたがそんなに言うならこの人形も喜んでるんじゃないかしら?」

アスカ:「え?あ、そ、そうですよね‥」

かぐや:「‥‥ねえ、もういい加減にしない?いい加減にしてもらえないかしら?」


アスカ:「あっ!ご、ごめんなさい!つい我を忘れてました‥」


かぐや:「はあ‥」と呆れながらも再び目隠しをした。もう少し大人しくしてほしいものだ‥。

かぐや:「で、これからどうする?あの人形は全員人形だという事が分かったわけだし‥」

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