剣と魔法の世界編②
時雄:「そんなこと言われても……」
かぐや:「もういいわ。とにかく倒したモンスターを持ってギルドに行きましょう」
時雄:「へいへい……」
二人は倒したモンスターを担いでギルドへと向かった。
ギルドに戻ると、受付嬢が驚いた顔で迎えた。
受付嬢:「え、えっと……これは……?」
時雄:「倒したモンスターだよ」
受付嬢:「そ、そうですか……すごいですね……」
受付嬢は冷や汗をかきながらモンスターを受け取った。
受付嬢:「こちらを鑑定させていただきますので少々お待ちください」
受付嬢はモンスターを持って奥の部屋へと入っていった。
時雄:「よし!これで報酬ゲットだな!」
かぐや:「油断するんじゃないわよ」
そう言いかけたその時!
受付嬢:「きゃー!助けてー!」
奥の部屋から女性の悲鳴が聞こえた。
時雄:「なんだ!?誰かが襲われてるのか!?」
かぐや:「行くわよ!」
時雄とカグヤは急いで奥の部屋へと向かった。
そこには巨大な狼の魔物がいた。
時雄:「なんだこいつは!?」
かぐや:「サーベルウルフね。かなり危険な魔物よ」
時雄:「マジかよ……こんな奴まで出るのかよ……」
サーベルウルフが時雄に向かって飛び掛かる!
かぐや:「避けなさい!」
時雄:「うわっ!」
時雄はまともに攻撃を喰らったが全然ダメージを食わない。そして攻撃態勢に移ったが、
かぐや:「攻撃しないで!この町ごと吹き飛ばしてしまうわよ。」
時雄:「じゃあどうすればいいんだよ」
かぐや:「仕方ないわ。私がやるしかないわね」そう言ってサーベルウルフに向かっていった。
時雄:「お、おい!大丈夫なのか!?」
時雄の問いかけに答えることなくかぐやはサーベルウルフと戦闘が始まった。
サーベルウルフは鋭い爪と牙で攻撃をしてきたが、かぐやはそれを華麗に躱していく。
かぐや:「凍てつく刃よ、我が敵を討て」
かぐやの手から冷気が放たれ、サーベルウルフの体を凍らせていく。
しかしサーベルウルフは凍り付きながらも暴れ出し、氷の塊を纏って突進してきた。
かぐや:「くっ……」
かぐやは咄嗟に横に跳んで避けるが、氷の破片が頬を掠めた。
かぐや:「思ったより手強いわね……」
時雄:「おい、大丈夫か?」
かぐや:「問題ないわよ」
時雄:「でもこのままだとジリ貧だぜ?」
かぐや:「そうね……」
時雄:「なぁ、俺に任せてくれないか?」
かぐや:「なに?」
時雄:「俺の力を使えば、一瞬で片付けられるかもしれねぇ」
かぐや:「……ダメよ」
時雄:「なんでだよ?」
かぐや:「あなたが制御できる保証はないわ」
時雄:「でもこのままじゃみんな死んじまうぞ?」
かぐや:「……」
時雄:「頼む!信じてくれ!」
かぐや:「……わかったわ」
時雄:「よっしゃあ!行くぜ!」
時雄は両手を前に突き出した。
時雄:「ファイヤーボール!」
時雄の掌から火球が放たれた!
ドカーン!
火球はサーベルウルフに直撃し消滅はさせたが勢い余って後ろの壁はおろか隣家すら穴を開けてしまった
大穴からは隣町が見えるほどだった。
かぐや:「……まったくあなたは」
時雄:「ご、ごめんって……」
時雄:「す、すみませんでした……」
受付嬢:「い、いえ……助かりました……」
受付嬢はまだ震えている。
かぐや:「大丈夫ですか?」
受付嬢:「は、はい……なんとか……」
時雄:「でもさっきのサーベルウルフってやつ、なんでギルドの中にいたんだ?」
受付嬢:「わかりません……突然現れたんです……」
かぐや:「外部犯の可能性もあるわね」
時雄:「外部犯?」
かぐや:「ええ。誰かが意図的にあの魔物を召喚した可能性もあるということよ」
時雄:「マジかよ……」
かぐや:「いずれにせよ、この件はギルドに報告するべきね」
受付嬢:「は、はい……」
時雄:「あ、そうだ。倒したモンスターの鑑定はどうなったんだ?」
かぐや:「それなら安心して。ほら」そう言って指を指す方向にモンスターが数匹横たわっている。サーベルウルフは跡形もなく消えたけど……
受付嬢:「そ、そうでした!鑑定結果ですが……」
時雄:「どうだったんだ?」
受付嬢:「こちらの三匹はスライムで、こちらの三匹はゴブリンです」
時雄:「スライムとゴブリンって……RPGでお馴染みの雑魚キャラじゃん」
かぐや:「雑魚キャラでも油断は禁物よ。特にゴブリンは狡猾だからね」
受付嬢:「それでですね……問題がひとつありまして……」
時雄:「問題?」
受付嬢:「はい……実はこの三匹のスライムなんですが……特殊個体の可能性が高いんです」
時雄:「特殊個体?」
かぐや:「珍しいわね。普通のスライムとは違う特性を持った個体のことよ」
受付嬢:「はい……通常のスライムよりも硬く、動きも素早いのです」
時雄:「へぇ〜そんなのもいるんだな」
かぐや:「そうね。でもあまり気にすることはないわ」
受付嬢:「あとはゴブリンですが、こちらは特に問題ありません」
時雄:「ふ〜ん、まぁいいや。とりあえず報酬もらって宿探そうぜ」
かぐや:「そうね」
受付嬢:「かしこまりました。こちらが報酬になります」
受付嬢は袋に入った金貨を二人に渡した。
時雄:「おおっ!結構あるじゃん!」
そのとき隣家の住人が怒鳴り込んできた。
住人:「だれだ!俺の家に穴を開けた奴は、弁償してもらおうか」
時雄:「ご、ごめんなさい……俺です……」
受付嬢:「申し訳ありません。ギルドから修繕費をお支払いいたします」
かぐや:「それにしても時雄、やり過ぎよ」
時雄:「いや、まさかこんなに強いとは思わなくて……」
住人:「強すぎるのも困りものだな。それにしても災難だぜ……今日はゆっくり寝たかったのに」
受付嬢:「お詫びとして今晩は当ギルドの宿泊施設をご利用ください」
住人:「そうか。ありがたい。でもその代わり明日からは真面目に働いてもらうからな」
かぐや:「承知しました。以後気をつけます」
時雄:「すみませんでした……」
受付嬢:「それではお部屋へご案内致します」
そう言われて時雄とカグヤは個室の部屋へ案内された。
個室に入った時雄:「ふぅー疲れたー」ベッドに倒れこむ
かぐや:「あなたがもっと慎重だったらこんなことにならなかったのに」
時雄:「まぁまぁ怒らないでよ。お詫びに飯でも奢るからさ」
かぐや:「まったく調子がいいんだから。でもありがと。遠慮なくいただくわ」
時雄:「えへへ。じゃあ何が食べたい?」
かぐや:「そうね……まずは風呂に入ってからにしましょう」
時雄:「あー確かに。汗臭くて仕方ないわ」
かぐや:「あなたと一緒にしないでちょうだい。私はそんなに汚れていないわ」
時雄:「そんなこと言わないでさ。一緒に入ろうよ」
かぐや:「冗談じゃないわ。私は一人で入りたいの」
時雄:「えーつれないなぁ」
かぐや:「当たり前でしょう。あなたみたいな変態と一緒にいたら命がいくつあっても足りないわ」
時雄:「酷い言い草だなぁ」
かぐや:「事実でしょうが。さっさと服を脱いで浴室へ行きなさい」
時雄:「はいはい分かりましたよ。お嬢様」
そう言うと時雄は服を脱ぎ始めた。
時雄:(相変わらずスレンダーな体型だな)
時雄は着替えているかぐやをチラ見する。かぐやは無表情だった。
かぐや:「何か用かしら?」
時雄:「いや別に。ただ美人だなと思って見ていただけだよ」
かぐや:「くだらない。私を女扱いしないで」
時雄:「でも顔は可愛いと思うけどね」
かぐや:「余計なお世話よ。ほら早く行きなさい」
時雄:「はいはい。仰せの通りに」
時雄は浴室へ向かった。
日が明けた次の日、当面の生活費を稼ぐためにギルドへ行くことに。神人は例え食事をしなくても数週間程度なら大丈夫なのだが娯楽の側面としておいしい物を食べたがるのだ。
時雄はまだギルドでの登録を完了していないため先に登録手続きを行った。
受付嬢:「それでは冒険者登録ですね。こちらに記入をお願いします」
時雄:「はい。お願いします」
時雄は書類に必要事項を書き込む。
受付嬢:「ありがとうございます。それでは水晶玉に手を置いてください」
時雄:「わかりました」
時雄は言われた通り水晶玉に手を置くと青白く光りだし氏名や性別、年齢などの個人情報が空中に浮かび上がった。
受付嬢:「お疲れ様でした。これで登録は完了です。こちらがあなたのカードになります」
そう言うと受付嬢はカードを渡してきた。
時雄:「ありがとうございます」
そのときかぐやも到着し行動に加わり一緒に説明を聞き始める
受付嬢:「それでは依頼について説明しますね」
受付嬢の説明によるとFランク冒険者の仕事は薬草採取や簡単なモンスター討伐などでDランク以上になると護衛任務や遺跡探索などもあるらしい。




