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公爵令嬢と講義契約 4

クロムウェスト公爵子息であるジェスタはとても忙しい。

公爵から気に入られたせいで、成人した実の息子達よりこき使われている。

まだ10代の少年なのに、交渉術が得意なところに目をつけられたようだ。

今も王都近郊の所領と王都内の邸宅を行ったり来たりしている最中だった。

クロムウェスト公爵は、近郊の所領にジェスタを呼び出した。

黒髪の無表情な青少年は、淡々と報告をした。

「ゼネフィスト公爵家が動きました。軍内部の不満を抑えることをやめました。」

「そうか。思ったより早い動きだな。」

公爵は、少し考えてからおもむろに口を開いた。

「以前に結んだフルーラとの契約の履行を求める。イスタ王妃の身の安全とヴィラの生命を最優先に守れ」

クロムウェスト家は、ジェスタを養子にする際、フルーラ商会と直接契約を結んだ。

さっと片膝をつき、大人びた表情を浮かべる。

「お受けいたします。御当主様。我ら「フルーラの娘」が履行いたします。」

フルーラ商会の家族が直接受けた仕事は必ず完遂する。失敗は許されないし、失敗したことは未だない。

「ヴィラには、準備をと伝えるように。娘の婚約者には、残念な結果になるかもしれん。」

「それで、お互いに婚約者であることを伝えていないんですね。」

「ああ、どちらに転ぶのか、先が読めないのだから致し方ない。出来は悪くないのだが、情に厚そうだからな。あの青年は。」

目の前の義息子ならば、よかったかもしれないのだが、残念ながら、彼が現れる以前の約束事だから違える事はできない。

「それと、アルバート様に連絡を取ろうとする者が少しずつ増えております。」

「それはそのままに。第一王妃の興味をこちら側に向けさせないように。」

「わかりました。お義父上。」

公爵とジェスタは領地の状況や予算計画を話し合った。




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