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灰色家族と育成契約 4


アルバートの寝室。体力が低下しすぎて、起き上がるのも少々時間がかかる。

「大丈夫だよ。身の回りの世話をしてくれる者を戻したけど、今のところ、とくに問題ないから。何より今回は、ウォルガの時間を奪ってしまった。」

「気にしなくていいよ。食事作りの合間を見て、久しぶりに学校に通って、友達と遊びに行って楽しかったし」

ウォルガは1か月ほどアルバートの看病と並行して真面目に学校に通って、友達と遊びまくった。

高等部になってから、ほぼ学校に顔を出していなかった彼だったが、いろんな地方の話や旅の話、美味しい店の情報など、話題も多く、人当たりのよい人気者だったので、常に誰かと楽しく過ごしていた。

この1か月、なぜかアルバートのお世話で呼び出されるので、旅行などの外出をする自由がなかった

今回、ウォルガは行きだけ父親の仕事に便乗するので、予定通り旅に出ることにした。今興味あるのは、本で見ただけで行ったことのない所へ行きたい。実際に見たい。という好奇心だ。

「父の領地視察にくっついて行って、途中から、この前の本に書かれていた南のエルムンダ島の遺跡を観に行ってくる予定」

ウォルガが持ってきた本の中に、「一度は行ってみたい王国絶景特集」があった。画家が描いた絵付きの旅行記だった。そのページを見せた。

「元気だったとしても外へ出る事が難しいから無理かもしれないけど、ウォルガの旅に一緒に出かけられたら、楽しいだろうな」

「絶対楽しいよ。でも、たとえ機会があっても一緒に行くんだったら、 最低限自分の身は守れるよう鍛えないと、連れて行けないよ。旅って、危ないこともあるし、思わぬことがいっぱい起きるんだ。それが楽しみの一つでもあるんだけどね。じゃあ、帰ってくるまでに元気になってね」

天真爛漫な笑顔でウォルガは旅立っていった。


かなりのお金と自由が与えられている5男のウォルガは、その権利をもぎ取るために、親からの課題をクリアして現在に至る。

ちなみにその内の一つ、ほぼ学園に行かなくても卒業できる方法は、ギルバードに教えてもらった。


ウォルガはギルバードを訪ねた。少し前に見せた「もうしばらくだけ側にいて欲しい 」と弱音を吐いたアルバートの様子が気になった。

「だから、僕がちょっと旅行に行く間、できるだけアルバートを見舞ってほしいんだ。忙しいことは重々承知してる。頼むよ。ギル」

「…」

ギルバードは黙り込んだ。ウォルガまで王位継承の件できたのかと身構えてしまったのだ。

「ジェスタにも頼みに行ったんだけど、これからしばらく忙しくなるからギルに頼めばって」

ー私も忙しくなるんだけど…と思ったのだが、ふらりといなくなることが多い彼が、わざわざお願いに来るのだからよほど気になったのだろう。それに、一度会いに行こうと思っていた。

「わかったよ。できるだけ見舞うことにするよ。気をつけて、行ってきなさい。」

「うん、行ってくる」

ウォルガは帰って行った。

「ここ最近の王宮絡みはいろいろあり過ぎて、考えるだけでも、とても疲れる」

ギルバードは、ため息をついた後、溜まっている書類を処理しはじめた。










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