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碩学の無能力者  作者: 髙津 央
第12章.引越し

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89.係争中

 オカンは結局、起訴されなかった。

 釈放後は、花隈(はなくま)の祖母ちゃんと義一(よしかず)伯父さんが、本家に連れて帰った。

 前科者の子にならなくて済むから、これはこれでよかったのかもしれない。


 クソ兄貴は公判中で、拘置所に移された。来月中には一審判決が出るらしい。


 父ちゃんは、会社に事情を話して、(しばら)くは帝都の本社で働けるようになった。

 七月一日付で、師国(しこく)田岐(たぬき)支社に転勤する。

 今月末には天神府(てんじんふ)の社宅を引き払って、会社が手配してくれた田岐市内のマンションに移ることになった。


 離婚調停は、不調に終わった。

 調停の最中にオカンが父ちゃんを殴って、止めに入った調停委員にも暴力を振るって、全く話にならなかったからだ。

 今は裁判をしていて、こちらは今月中にも判決が出る。


 俺は、父ちゃんが代理で、姉ちゃんは、自分で、改名の手続きをした。俺は「幸助(こうすけ)」、姉ちゃんは「幸枝(さちえ)」になる予定。


 虐待した親が付けた変な名前で、この名前を呼ばれるのも、名乗るのも苦痛だ、と言う証拠を書類に添えて提出した。今は結果待ちだ。


 DNA鑑定の結果は、先週届いた。

 クソ兄貴は浮気の子で、姉ちゃんと俺は、父ちゃんの子だった。

 父ちゃんは、姉ちゃんと俺を抱きしめて「これからもずっと家族だ」と言ってくれた。もし、俺たちが浮気の子でも、何とかして、オカンから引き離してくれると言っていた。


 この人は、離れて暮らしていても、ちゃんと俺たちの父親だった。


 クソ兄貴の親子関係不存在確認調停をして、「友田創歌瑠(ともだそうる)」は、父不詳の「花隈創歌瑠(はなくまそうる)」になった。


 父ちゃんは、創歌瑠に掛かった学費の返還をオカンに求め、オカンの実家の花隈家が一括で支払った。

 それから、バレンタイン事件で友田家が払った賠償金も返してくれた。


 父ちゃんは、そのお金で親戚に借金を返し、住宅ローンも一括で繰上げ返済して、家を売りに出した。

 まだ、買手はついてないけど、どうせ月末には、俺たち姉弟も父ちゃんと一緒に田岐市に引越す。

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用語は、大体ここで説明しています。

野茨の環シリーズ 設定資料(図やイラスト、地図も掲載)
地図などは「野茨の環シリーズ 設定資料『用語解説17.日之本帝国』
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