24回目 厄介者が役立った唯一の事
やりたい事をやる。
その為にやらねばならない事が多い。
とりあえず、処分した連中の家族を誤魔化さねばならない。
倒した連中の住んでる地域に出向き、消した者達についての記憶を操作する。
そういう存在はいなかったというように。
いない事が当たり前であるように。
でないと、騒ぎが大きくなる。
それでもいずれは露見するだろう。
記憶を操作しても、何かしら痕跡は残る。
例えば、名簿の名前。
これは簡単には消せない。
そういったものも、消し去るように指示を出すが。
だが、完全に全てを消すことは出来ない。
家族などの手元にあるものは消去出来てもだ。
戸籍などは残る。
他にも、様々な所に名前は残る。
この為、何年にもわたる隠蔽は不可能だろう。
どこかで必ず隠してる事が判明する。
それでも時間を稼ぐ為に隠蔽をさせていく。
とりあえず町の中の問題を処分するまでで良い。
それが終わるまで周囲に知られなければ良いのだ。
これらは地域全体に超能力を使う事で行う事が出来る。
能力の強化・成長のおかげだ。
それも吸収した霊魂が経験値になってくれたおかげである。
「それだけは感謝出来るのかな?」
さんざん虐げてきた連中である。
恨みや憎しみはあっても、感謝など出来るわけがない。
だが、養分という形で役立ってる事だけは素直に称賛できる。
「それしか価値がなかったけど」




