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音楽を聞きながら
女性ボーカルの歌が響く部屋で体を揺らしながらキーボードを叩く。
さっきまでぼーっとしながら天井を眺めていたのが嘘みたいに筆がすすむ。この場合は筆というよりは指が踊りだすというほうが正確かもしれない。どちらにしろ音楽に合わせて文章ができていることに変わりはない。
今なら散歩好きの犬の気持ちもわかりそうだ。
そういう明るい気持ちの反面で根暗な自分が顔を出す。
「やる気なんてないくせに」とか「そうやって状況が整わないとできないのか」とか我ながらに好き勝手に言ってくれる。
もちろん、幻聴が聞こえるわけではなくそう思っているだけだ。
ただ、いつもこいつに邪魔されている気もするしなんだかんだついていっている気もする。
かれこれ十数年の付き合いなのだ。もう、自分というよりも悪友に近い。
まあ、性質は誘惑してくるので悪魔そのものだが。
だが仲良くしたいとは思うし逆に連れ出してやりたいという気もする。
そしてすぐに、「いやでも・・・」と思ってしまう。
結局はああだこうだと考えるのが面倒くさくなって曲に合わせて体を揺らして指を鳴らすのだ。




