第0審
民主主義国家”カペナストーム”、敗戦国であり、旧帝国。名を”トーペルーチェ”と刻まれ、帝王シラクーザの元、世界征服を国是として掲げていた。侵攻開始当初、圧倒的な機甲戦力の突破により、周辺諸国を電撃戦で降伏に持ち込む。中には迎合を果たした国家も存在した。戦争開始から25年、国際的な大規模包囲網により、一世を風靡した機甲戦力は異能不全に陥った。そこでシラクーザは切り札の”魔女”を投入する。トーペルーチェや周辺諸国では魔女は数は少ないが、確かに存在していた。そして彼女たちの中でも表立って活動をしていた魔女は戦渦に巻き込まれることになる。敵の戦車、航空機。歩兵に至るまで、魔女はあらゆる魔法で蹂躙を開始した。機甲戦力とは違い、小規模だが被害は甚大で、徐々に、確実に増えて行った。
魔女の戦線投入から数年、対魔女戦闘が確立され、魔女は前ほど脅威ではなくなった。弱い魔女は魔法封じにより、簡単に捕縛され敵国の領内で火刑に処された。強大な魔力を持つ魔女も、あらゆる手で攻撃されては多勢に無勢。命を落としていった。そうして気が付けば世界連合軍は帝都”シーラトーニャ”まであと一歩のところまで迫っていた。最後に編成された魔女の兵団は見習いで魔法が使えないものも多く、役に立たなかったと言われている。
連合軍は帝都に侵攻し、帝王シラクーザの死亡を確認した後。帝国臨時政府から無条件降伏が申し出された。
カペナストームの新聞で、戦犯は魔女であり、我々から子供や愛する人を奪ったのも戦争に赴いた魔女だと、大々的に発表された。国民はそれを信じ、魔女狩りが始まる。民主主義国家の体裁を保つために、魔女と疑わしき人物は裁判にかけられる。裁判とはいえ形式だけでほぼ有罪が決まっている。
これは裁判にかけられてしまった少女たちを見る物語である。




