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第55話 ドノバン達の調査 ①

アーロン達と別れたドノバン達は数週間かけて(トット)の街の近くまで来ていた。



「ドノバンよ、中級精霊様ってのはあんなにも強いんだな災害そのものだ!」


「そうだな!イフリート様は温厚な方だったし、中級精霊様と触れ合う事なんて無かったからよく解らなかったがとんでもない存在だ。中級精霊様お一人でも城塞都市ぐらいなら壊滅させられそうだ」


「そんな中級精霊様が10人もここに集まってるなんて怖いんだが大丈夫かな?」



ドノバンと話しているドワーフが中級精霊達の怯えている。   

この数週間の旅はとにかく凄かった。

その理由はアーロンのクローンに宿った中級精霊達の強さがとんでもない事になっていたからである。

幾度となくモンスターと遭遇したのだがその度にオーバーキル状態の上に辺りの地形を変えてしまう程である。急激に力が増した弊害が出てしまったようで中級精霊達は自分の力を持て余しているようで、シルフィーの不安が当たった。



「普通なら何人もの冒険者で討伐するロックタートルやミスリルゴーレムを一人で倒していらっしゃったからな」


「ミスリルが手に入ったのは良かったが見てて怖くなったぜ」



ロックタートルを一撃で倒すことから、中級精霊の強さは最低でもカミラと同等ぐらいある。そんな精霊が10人も傍に居れば恐怖を感じてもおかしくない。


「でも、そんな中級精霊を成長させてたあの坊主はもっとヤバいって事だよな?人間なのか?」


「大精霊様と竜神様と一緒にいるって事は普通の子供って事は無いはずだから、あの方も神々のお一人だと思うがな・・触らぬ神に祟りなしって事だ。俺たちは黙ってお手伝いしてれば問題ないはずだ」


「そうだな。とにかく誠心誠意お使いしよう」



アーロンが神様に仲間入りした瞬間である。

数日後ドノバン達は親分が言っていた《食神の晩餐 ダレル&ドリル》の建物の前まで来ていた。

建物の入り口には鎖がかけられていて入れなくなっていた。ドノバンが周りをよく見ると立て看板があった。

《食神の晩餐 ダレル&ドリル》閉店のお知らせ!

資金不足により営業の継続が難しく閉店を余儀なくなりました。

今までのご利用ありがとうございました。

※二人の女フードファイター。覚えてろよ!

シルフィー達のせいで資金不足に陥って倒産したようだ。



「確かこの店で合っていると思うんだが、何で倒産してるんだ?一応アーロンさんに確認してみるかな。」



ドノバンがアーロンに繋がっている親分クローンに話しかける。



「確か、クローンに話しかけるとアーロンさんに連絡とれるってって言ってたけどどんな仕組みなのか全くわからねな」


「おーい!アーロンさんよ~」



ドノバンが親分クローンに向かって呼びかける



「・・・・・・」



反応が無い。



「おーい!聞こえてるか?」


「・・・あ、あ・・聞こえてるよ!ドノバンさんご苦労様、どうしたの?」



親分からアーロンの声が聞こえてきたのでドノバンが確認する。



「今、(トット)の街までやって来たんだがな目的の店は《食神の晩餐 ダレル&ドリル》で良かったんだよな?」


「そうそう、その店で合ってるよ。ドノバン達はいつ付いたの?」


「今着いたところだ!確認で店の前まで来てみたんだがよ、店が潰れてるみたいでよ!」


「えぇ!潰れてるの?この前僕達が立ち寄った時は大繁盛してたよ。」



ドノバンが看板の内容をアーロンに話して聞かせる。



「多分それ、シルフィーとドーラの仕業だよ」



ドノバンが少し前にシルフィーとドーラの所業を聞かされて豪快に笑い転げる。



「ガハハハッ!そりゃ凄いですな、さすがは神様達だ ガハハハッ・・!? でも店が無いってことは奴隷の首輪の調査はどうなるんだ?」


「そうだね・・・ひとまずドノバン達はどこかの宿に泊まって旅の疲れを癒しておいてよ。中級精霊達に建物の中を調べてもらうからさ。多分、奴隷業は継続してると思うから何か分かったら知らせるからさ」


「わかったぜ!ひとまず休ませてもらうかな何か分かったら知らせてくれや!」



ドノバンとの会話を終わらせたアーロンが意思を自分の身体に戻すと親分クローンは元に戻る。



「アーロンさんが操ると完全に人間の動きと話方になるな。これは誰もクローン何て思わないぜ。さぁー酒でも飲みに行くかな」



完璧なクローンを見てドノバンが驚愕した後、ドワーフ達と一緒に酒を飲みに繁華街の方に歩いていく。奴隷商に捕まっている設定を覚えている者は一人もいないようだ。


翌朝ドノバン達が酔いつぶれて馬車の中で寝ていると親分クローンが起こしに来た。



「ドノバン!起きて」


「・・?何だ、朝か?」



ドノバンがゆっくりと起き上がって親分クローンの方を見る。



「昨日の夜中級精霊に頼んで《食神の晩餐 ダリル&ドリル》の建物の中を調べてもらったら、やっぱり奴隷業の方は継続してるみたいなんだ。建物の裏側に奴らの仲間がいて親分たちを待っているみたいだから今から向かうから準備して」


「そっそうか、解ったぜすぐに準備するぜ。おい!みんな起きろ神様達のお手伝いだぞ」


「神様達って僕も入ってたりする?」


「当たり前だぜ!何ならアーロンさんが一番強いっておもってるぜ」


「・・・・・」



神様認定案件はいったん無視する事にして奴隷商と接触するために《食神の晩餐 ダリル&ドリル》の建物の裏に向かうことにする。


《食神の晩餐 ダレル&ドリル》の建物の裏は馬車が一台ギリギリ通れるくらいで人通りの少ない路地に面していて扉がある。攫ってきた奴隷を搬入するには丁度よさそうな場所だった。

早速、アーロンが操作する親分クローンが裏の扉を叩くと、中から小窓が開いて親分クローンの顔を確認すると扉が開いた。



「遅いぞパッキャオ!何か問題でも起こったのか?」


「いや、別になんでもねえよ。」


「そうか!中に入れや。お前の部下達も中で休ませてやれ!」


「おい!お前達パッキャオの部下に飯を用意しろ。それからドワーフどもは奥の部屋に連れていけ!」


「ヘイ!レオの兄貴。おい、お前らついてこい」



中級精霊達10人とドノバン達がそれぞれの部屋につてていかれる。

アーロンは問題なく潜入できそうで安心していると、門を開けた男が話し始める。



「こっちは大変でな、ひと月以上前にバケモンみたいな女が表れて全ての飲食店で賞金稼いでいきやがってよ~、ほとんどの店が資金難になったせいで《食神の晩餐 ダリル&ドリル》が潰れちまったんだよ。本業の方は今も出来ちゃいるがカモフラージュの店が無くなってやり辛くて仕方ないぜ。」


「そうか、大変だったんだな・・・・」



アーロンは軽く返事だけしている。



「しかもクーロ伯爵とも連絡が取れなくなっちまうし、|財務大臣(ダレル)様からの使いの方から状況説明しろと言われるしな」



レオという男が色々と情報を話し始めた。どうやら親分は奴隷商でそれなりの立場にいたらしく、ばれる事はなさそうである。








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