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神様候補の転生者は異世界のんびり生活を所望する  作者: sato
第五章 エシャット村発展編
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第三十九話 亜空間ゲートの噂、広まる

ニックさん達は、狩猟班だけあって狩りに慣れていた。


初めてサジ達を、ここに連れて来た時とは違った。


逃げ回るニーワトリを追い詰め、次々と狩っていった。


「よし、そっちに追い詰めるから、準備しとけ!」


「任せろ!」


「おらおら、待てー!」


「とりゃ-!」


「コケー!」


「やったぞー!」


「今回のドロップ品は、たまごか。やったな」


ニーワトリのたまごは美味しいと、エシャット村で人気が高かった。


「流石、狩猟班ですね」


「ははっ、森でもこれだけ狩りができてたら、ダンジョンに来る必要は無かったんだけどな」


ニックさんは、自虐を放ちながら謙遜していた。



五日目になり、僕達は一旦ダンジョンを出た。


いつまでも、狩りに付き合ってる訳にいかなかった。


「クルートとウェンディとミーリアは、元の仕事に戻るんだな」


「「「うん」」」


「それじゃ、お土産だ」


「やったー!」


「ありがとう、ニコルちゃん」


「兄ちゃん、ありがとう」


今回三人は、狩猟班の手伝いという事で来ていた。

その間の給料は村から支払われるので、僕からの報酬はドロップ品だけに留めておいた。



「ニコル。いろいろと、ありがとうな」


「ありがとうだぜー」


「ああ、明日からは僕はいないんだ。無茶をするなよ」


「分かってるよ」


「安全第一だぜー」


ダンジョンにいる間、これからの事を考えて、道具をいくつか提供した。


折り畳みテントと、《照明》と《結界》の魔道具。

それに、《生活属性魔法》の《清浄》機能の付いた、体と便器の汚れが消滅するという《個室トイレ》。


ダンジョンを先に進むには必要だと思い、宿泊に必要な物を選んだ。


質の悪い奴に知られると、襲われる危険性がある事も言い含めてある。


「それじゃ、みなさん。明日から、くれぐれも怪我をしないでください」


「ああ、ありがとう。ニコルのお陰で、何とかやって行けそうだ」


「「「「ありがとう、ニコル」」」」


ニックさん達狩猟班は、父さんへの報告と獲得したドロップ品を渡しに行った。



数日後、エシャット村ではプラーク街や《亜空間ゲート》の噂が広まった。


美味しい屋台が沢山あると聞いて、村人達は沸き上がっていた。

当然、そんな便利な物があるなら、プラーク街に行ってみたいという人が続出した。


この噂を広げたのはウェンディなのだが、内緒にした訳ではないので責めるつもりはない。


父さんはスーパーに集まった村人達に、説明する事になった。


「プラーク街のダンジョンのドロップ品は、スーパーの店先に並んでいるからみんな知ってるだろう」


「ええ、知ってるわ。あの美味しい野菜や果物や肉ね」


「そのダンジョンへ狩猟班が行きたいという事で、ニコルがいろいろと手を尽くしてくれた」


「また、ニコル君なのね」


「ああ、エシャット村とプラーク街を、一瞬で行き来できる魔道具を提供してくれた」


「何だそれ。そんな事が、本当にできるのか?」


「俺も一回、ニコルが買ったプラークの家に行って来た。狩猟班も既に使ってる」


「ウェンディちゃんの話だと、美味しい屋台がいっぱいあるって言ってた。私も行きたいわ!」


「私も!」


「俺もだ!」


「みんな行きたいのは分かる。だが、使用するにあたってルールを決める」


「そのルールって、何?」


「それは次の会合で、正式に伝えるから待ってくれ」


「「「「「えー!」」」」」


この場にいない人もいるので、父さんは全部を伝えず、会合で正式に伝える事にした。



後日、村の会合が開催された。


その会合はいつもより規模が大きく、各家庭の代表が集められた。


そこで伝えられた《亜空間ゲート》の使用ルールは、次のような内容だった。


第一に、《亜空間ゲート》の事は、他所で他言無用。

次に、ぞろぞろ行くとプラーク街で目立つので、一日の使用人数は八人まで。

最後に、使用時は帳簿に記帳し、当面は日帰りで、一往復するのに一人千マネーの料金を徴収する。


その後、質疑応答等があり、順番はくじで決める事となった。


「という訳で、ニコル。みんなの面倒を、見てくれないか?」


「やっぱり、そうなるよね」


「村から、出た事のない連中ばかりなんだ。お前がいれば、安心だろ」


「分かった。暫く、付き合うよ」


こうして僕は、ツアーコンダクターみたいな事を任せられた。

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