219 『初めまして』だね 章終わり
なんで陸たちの親がここに……あ、でも自分の家なんだから帰ってきたりするか。
優斗は、震えながら自分を指さす鏡に少々呆れていた。
するとリビングのドアが開いて、そこから陸と……誰? もう一人の少年、生鏡が入ってきた。
「――え?」
生鏡は優斗を見るなり、驚いた顔をして一歩後ろに下がった。
「あ、優斗さん、千代さんも。そういえば最近優斗さんあんまりうち来ませんでいたけど、どこ行ってたんですか?」
「え? あ、ああ、実は、最近は親戚の家に泊めてもらってたんだけど、その家も夏休みだから旅行に言っちゃってるのよね……」
千代は陸の問いに苦笑いで答えた。
それを陸は軽く流し、両親に駆け寄って千代と優斗に言った。
「優斗さん、千代さん、僕の両親です。母の凪と、父の鏡です」
「え!? あ、父親の鏡です。ドーモ」
「母親の凪です。ハジメマシテー」
棒読み……。
優斗は少し呆れた。だが呆れるだけで、自分の親と比べたりしなかった。『いまさら』だから。
そして優斗の後ろにいた千代も少し頭を下げた。
「……こんばんわ、千代です。こっちが、優斗」
「ハジメマシテー」
「ハ⤴ジメマシテ⤵」
少し警戒しながら名乗る千代に対し、凪と鏡は棒読みの「初めまして」を繰り返していた。
((ロボット……?))
と同時に思う千代と優斗。
そして二人が困惑してる間に、生鏡と凪寽が二人に近づき綺麗にお辞儀をした。
「初めまして、生鏡です」
「こんばんは、凪寽です」
だれ!? 顔が妙に陸と空に似てるけど……。
「ああ、隠し子らしいよ?」
「かッッ」
「か……?」
さらりと爆弾発言をした陸に千代と優斗は思わず声をあげた。
そして陸はさらに爆弾を投下。鏡に向かって
「こちら、半居候の優斗さんです」
と言った。
もう絶対どうにでもなれって思ってる。
「ちょっっっ……と待って?」
「何? 父さん」
「………………あの誕生日の日から、順を追って説明してくれるかな……?」
・・・
「………………」
すべての説明を終えた僕は、父さんの第一声が何か気になったので黙って待っていた。
そして数秒後・・・
「――不貞寝していい? 寝不足なんだと思う」
「ねっ、寝ないで!?」
その隣で優斗さんたちは兄さんに妖についての説明をされ、頭がパンク寸前状態。絵面カオスか?
すると突然、兄さんが何かを思い出したように聞いてきた。
「ねえ、そういえば桜さんは?」
「え? 桜子ちゃん? さっき説明が始まる前に『めんどくさそっ』ってつぶやいて階段駆け上がって行ったわよ? それで、空の部屋に入って行ったような……」
母さんがナギトくんを抱っこしながら言った。
「なんだと? 桜め、また俺の漫画を無断で読みやがって!!」
そう言って兄さんは、階段を駆け上がって行った。
ナ「イエーーーーイ!!!」
フウゥーーーーー!!!
白「パリピだぜーーーい!」
作「開幕カオスーーー!!」
という事で本日8月28日、世界の誰かの誕生日だゼイッ!!
作「この中にいる誰かの誕生日じゃないの!?」
そしてーー?
白「テーーーrrrrrrレビCМの日だぜ~イ!!」
作「巻き舌にした意味とは!!?」(いやダメだ私一人じゃツッコミ追いつかない)
ナ「え? なんか騒ぎすぎて引く……」
作「いまさら過ぎるよ最年長!」
裏切り者だ、捕らえろーーー!!
白「おおーーー!」
ナ「え? ちょ待っ――」




