↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
喫茶で小話集  作者: 愛組
PR
10/31

小話3 ボクは、オトナなんだ!3

 そう言ってランドセルを背負ったまま、カウンター席のイスによじ登る男の子。今にもずり落ちそうな彼の姿に、ハラハラする客達。


 ようやく登りきった瞬間は、当の本人だけでなく、周囲の客達も安堵の息をついた程だ。


 そのタイミングで、マスターが男の子の前に小さなマグカップを置く。中を覗き込めば、湯気を立たせた牛乳が注がれていた。


「……うう」


 男の子は見た途端に眉を寄せ、うなる。心底嫌そうなしかめ面に、「よほど嫌いなのか」と思う周囲の客達。やがて固唾を飲み、男の子の行動をチラチラ盗み見る。


 マスターの手際と、男の子の言葉でどうやら何度もこの店に来ているらしいとわかった。ただの小学生が、普通一人で喫茶店に来れる訳ないのだから。恐らく、彼の親と何かしら交流があるのだろう。


 勝手に想像を膨らます客を尻目に、男の子は緊張した面持ちでマグカップを手にした。生唾を飲み込み、手を震わせながら口元に近づけていく。


 ゆっくり、ゆっくりと。

 そして。



 バァン!


「ようやく、見つけたっ!」


「っ!?」



 突然の大声に、驚く男の子。持っていたマグカップをテーブルに落としてしまい、中身が全部流れてしまう。


「あ、あァァ!?」


 せっかく飲もうとした牛乳を、ダメにしまいショックを受ける男の子。原因をつくった来客に文句をぶつけようと、入り口へ向いた所で彼の体が硬直する。


 そこには、ブレザーの制服をキチンと着た少女。腰に手を当て、据わった目で男の子を見ていた。見るからに怒っているのがわかるほどに。



「げっ!? ねえーちゃん!?」

次回は、水曜の19時更新です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。