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【秘宝と契約の箱】NO3 砂シャチの恐怖

【秘宝と契約の箱】NO3 帆船と砂シャチ


「船長、た、大変だ。砂シャチに追いつかれる」


「来たか・・・おい、野郎ども魔石パワー全開、風使いは強風を帆に送るんだ。

船が止めれば、奴等、襲って来るぞ‼」


「我求む 精霊達よ、集え、大気を疾風とし帆に力を与えよ‼」


魔法師が精霊魔法で風を起こし帆に力を与えた。

突然、強風が吹き帆柱が力を受けて軋んだ。

風は帆に力を与え砂シャチを引き離すかに見えたが・・・。

ガクンと衝撃があり急に速度が減速する。


「わあー、魔石から煙が出たぞ‼

船長、火が、火が出ました」


「何だと、ツキがない。ああ、何てことだ。

くそ、もう限界か・・・?こうなったら冒険者の先生達に頼るしかない。

先生達、甲板に上がって砂シャチを退治してください。

ここぞという時の為に高い報酬を払っているんだ。

いいか、皆さん、砂シャチを殺した者には報酬に金貨1枚上乗せさせて貰う。

それに上等の酒も飲み放題だ‼」


「お~船長は物分かりがいい。

そう来なくっちゃ、分かった。

俺達に任せな、これでも俺達は殆どの者がランクBだ。

砂シャチなど、俺達の攻撃魔法に掛かればイチコロだ」


「炎を出でよ! 火炎弾となり、かの者を貫け‼」


「我が手に炎、火矢となり矢弾の雨を‼」


冒険者やハンターが、呪文を唱え一斉に攻撃魔法を放った。


だが、砂シャチは怯む様子さえ見せない。


「何だ。おい、どうなっている?

魔法が効かないぞ‼」


『ダメだ。やはりあの噂は本当だったんだ』


この時、船長のバハラは砂シャチが食物連鎖の頂点、竜族と並びS級魔物に匹敵するのではないかという話を思い出した。

それが本当なら中級魔法程度の攻撃では奴には殆ど通用しない。


『くそ・・・あぁ~終わりだ』


砂シャチは並行して一列に帆船を追いかけた後、集団で帆船の周囲を周り取り囲み、「ギギギ・・・」と不気味な鳴き声を上げた。

この砂シャチの一連の動きを例えるならば未開ジャングルに住む先住民族が、戦いの前に戦意を高めるため太鼓を打ち鳴らし踊り狂う儀式の様なものだ。

意図したかどうかは不明だが、砂シャチの鳴き声は聞いた者に恐怖心を与え、確実に戦意を削いだ。


「襲って来る。襲ってくるぞ‼」誰かが叫んだ。

「ぎー」ひと際、甲高い鳴き声が聞こえた後、砂シャチ達の狩りが始まった。


「ぎゃ~」 「うわ~、死にたくない‼」


砂シャチは見事に跳躍し船上に飛び上がる。

絶妙のタイミングで、逃げ惑う船員や冒険者を咥える。

そのまま砂の海に引きずり込んだ。

あちらこちらで断末魔の様な悲鳴が聞こえる。


「凛太朗、どうする?

オイラは、さっきから涎が止まらない。

丁度、腹が空いて来たところだ」


「ははは・・・タイガー、砂シャチは魔物だ。魚じゃないぞ‼

そうだな、未だ報酬を貰った訳でないが、船長には少し借りがある。

助けない訳にはいかないだろう」

船上での大騒ぎをよそに二人は余裕の会話を交わした。

よし、久しぶりに暴れてやる。

タイガーは闘気を高める。すると延髄からアドレナリンが分泌され戦える喜びを感じた。

「ガォー」獰猛な鳴き声をあげ戦闘モードに入る。

飛び上がり襲って来る砂シャチの攻撃を簡単に躱す。

逆に全長10mを越える巨体のシャチに強烈なタックルで攻撃する。

ウエイトの差は大きいが、強烈なタックルにより軌道を変え甲板に叩き落とした。

こうなると砂シャチは、まな板の鯉状態、タイガーは骨も砕く顎で肉を食いちぎった。


凛太朗は妖刀村正を次元の狭間から召喚し、造形能力により村正を幻想銃に変えた。

この銃の唯一の欠点だった魂の補給を淫魔の魂を弾倉に込める事で克服した幻想銃は無敵だ。

凛太朗は魂(たま)切れの心配をする事なく襲って来る砂シャチを必殺の死霊弾で次々に葬った。



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