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終わりなき川  作者: 田中(1.2.3.4.5.8.9)、師匠(6.7)
3/9

調和

在りし頃の情景が太陽の光に打ち砕かれていく。


邪な灰が雲に陰り刺々しい光が空を天球の端に追いやっていく。天上はヘドロと赤錆に侵されきってい た。

恥丘の如き山裾は押しつぶされ光が漏れ出し埋もれていく。母なる大地は澱んだ色に染まっていた。



この混沌に立ち尽くす者は夕日に導かれる。その円環の中の無を目指す。


ただ言えることは、「光と(たそがれ)」に我を失い勝利の栄光を掴む者はいない。



崇拝者はその肩を支え合った。

何かが空を包んで逃さぬ中でその先にある太陽をじっと見た。

風に吹かれたならその穂で拝み倒すしかない。



観測者は冷めた目で天地を見極める。

求めるように葉を伸ばすが日に当たることを常に嫌った。

だが照らされなければ枯れ果て、見られたものではない。



畜群はいつも地と共に生きた。

この惑星の地といえる全てを埋め尽くし沈黙していた。

とりとめのない流れに流されて時折波打たせるだけである。



黄金野原にあるのは光であり、残されたのは怒りであった。





人はこれに魅入られ美しいという――夜への恐れの為に。




ただ言えることは、「光と(たそがれ)」に我を失い、全てが望みの色に染まるだけであった。

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