前編
※BL要素を含みます。
※ブログにも掲載しています。
登場人物
<春原裕紀 高2 ♂>
<小鳥遊秋人 高1 ♂>
<姉貴 大2 ♀ 蒼が彼氏>
お題は牛乳です。
「……」
机の上に行儀よく整列した牛乳が俺を見ている。
その数27本。
「よし!部屋運ぶの手伝え!」
姉貴が俺の隣で喚く。
大声出さんでも聴こえるっつーの。
「……何を?」
「こいつら!」
「……何本?」
「全部!」
「……お前熱でもあんじゃね?」
ばしっと頭を叩かれる、いってーな!
「すぐ叩く……」
「愛だ、愛」
「てかどーすんだよこれ、一人で飲む気?」
あったりまえじゃーん!って言いながら、器用に牛乳を抱えてく。
頭にも乗せた。 お前ホントに女か。
「だいたいなんで今更牛乳なん? これ以上背ぇ伸ばしてどうすんの?」
「背はもういいよ、蒼とおんなじぐらいになったし」
「じゃなんで?」
ばごっと頭を叩かれる、牛乳パックで。 破れたらどーする気だ……。
「バカだなぁ……乳でっかくするために決まってんじゃん!」
「は!?」
え、あの話ってホントなの?
「あたしのことはいいからあんたは背伸ばしなさいよ。
いつまであたしに見下ろされてるつもり?」
173センチの女が、163センチの男を見下ろす図。
「うっさい、俺は大学入ったら伸びる予定なの!」
「バカ言ってないであんたもほら、一本あげるから、がんばんなさい。
蒼みたいにスッとしたらカッコよくなるよ!」
「もーいいから!」
結局運ばされる俺。
無理やり渡された牛乳は、とりあえず冷蔵庫にいれといた。
……そういえばあいつも背ぇ高かったっけ。
姉貴とおんなじぐらいかな。
……なんだろ、なんか腹立ってきた。
よく考えたら、俺いっつもあいつに見下ろされてるよな。
……よし。




