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牛乳  作者: 香坂裕之
1/2

前編


※BL要素を含みます。

※ブログにも掲載しています。


登場人物

<春原裕紀 高2 ♂>

<小鳥遊秋人 高1 ♂>

<姉貴 大2 ♀ 蒼が彼氏>


お題は牛乳です。



「……」


机の上に行儀よく整列した牛乳が俺を見ている。

その数27本。


「よし!部屋運ぶの手伝え!」


姉貴が俺の隣で喚く。

大声出さんでも聴こえるっつーの。


「……何を?」

「こいつら!」

「……何本?」

「全部!」

「……お前熱でもあんじゃね?」


ばしっと頭を叩かれる、いってーな!


「すぐ叩く……」

「愛だ、愛」

「てかどーすんだよこれ、一人で飲む気?」


あったりまえじゃーん!って言いながら、器用に牛乳を抱えてく。

頭にも乗せた。 お前ホントに女か。


「だいたいなんで今更牛乳なん? これ以上背ぇ伸ばしてどうすんの?」

「背はもういいよ、蒼とおんなじぐらいになったし」

「じゃなんで?」


ばごっと頭を叩かれる、牛乳パックで。 破れたらどーする気だ……。


「バカだなぁ……乳でっかくするために決まってんじゃん!」

「は!?」


え、あの話ってホントなの?


「あたしのことはいいからあんたは背伸ばしなさいよ。

 いつまであたしに見下ろされてるつもり?」


173センチの女が、163センチの男を見下ろす図。


「うっさい、俺は大学入ったら伸びる予定なの!」

「バカ言ってないであんたもほら、一本あげるから、がんばんなさい。

 蒼みたいにスッとしたらカッコよくなるよ!」

「もーいいから!」


結局運ばされる俺。

無理やり渡された牛乳は、とりあえず冷蔵庫にいれといた。


……そういえばあいつも背ぇ高かったっけ。

姉貴とおんなじぐらいかな。


……なんだろ、なんか腹立ってきた。

よく考えたら、俺いっつもあいつに見下ろされてるよな。


……よし。



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