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夢幻泡影 ─むげんほうよう─  作者: まみや ろも
7/17

胡散臭い

「都市伝説の、続き?」


 そもそも都市伝説の事を知らなかった流には、いまいちピンとこない答えでした。


 仕方なく津村は、


 アプリ、『アガスティアの葉』の質問に全て答えるとそのアプリに取り込まれてしまう。


 という都市伝説をざっくりと教えてくれたあと。



「問題はここからや。お前ここに来る前スマホ鳴らんかったか?」


「鳴った? ああ!! 鳴りました。スマホに着信来て。マナー忘れたと思って慌ててカバンから出したら」


「ここに来てた、そうやろ?」


「はい、そうです」


「夢をな、見せる機械っちゅうのがあるらしいのや」


 津村の話によると、人為的に脳に刺激を与え夢を見せる事が出来るというのです。

 原則的には、視覚への刺激と聴覚への刺激を組み合わせらしいのですが。

 それを、スマホの画面と音でやっているというのです。


 ……それだけでも充分胡散臭い話なのですが。


「しかもな、その夢をコントロールして同時に何人もの人間に同じ夢を見せているっちゅー話や」


 そこまで言われると疑うなという方が難しいでしょう。


「あの、正直に言っていいですか?」


「おう、ええよ」


「チュカパブラの方がまだ信憑性あるんですけど」


「あんなもん、宇宙人が連れてきた生物兵器に決まっとるやないかい」


「お、そっち派ですか」


「いや、なに嬉しそうにそっち派とか言うとんねん」


「俺は軍の遺伝子操作説を推してるんですけどね」


「だから、その話しはもうええって」


「では質問があるんですけど」


「なんや? UMA系の話しはもうお終いやからな」


「さっき、ここは初めてだなって言ってましたけど。津村さんは初めてじゃないって事ですよね?」



 度重なる流のUMA談義に辟易していた津村ですが。いきなりのその質問に、ふっと一瞬表情が消えました。



「お前、抜けてんだか鋭いんだかわからんやっちゃな」

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