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避難所到着しましたが・・。

更新が遅れてしまい申し訳ありません。

少しペースは落ちますが定期更新は続けたいと思います。

よろしくお願いします。

「ファイアアロー!」


「んっ!アイスボール!」


「ウキャゥッ!カマイタチ!」


ゴブリン3体が炎の矢に貫かれ、氷の球に頭を割られ、風の刃によって切り裂かれます!


「ふぅ。これで敵はいませんね。」


「・・んっ。でもどんどん増えてくる。」


現在、避難所に向かっています。

あれからリリィの索敵を頼りに少数なら各個撃破。5匹以上いる場合は迂回しながら避難所を目指していますが、避難所に近くなるにつれゴブリンの数が多くなっていきます。魔法を覚えたことにより、遠距離から一方的に攻撃できるとはいえ、魔力を使うことにより体力は確実に消耗していきます。

特にシオンが大技を使った影響が出ており、消耗の色が濃いです。


「シオン、リリィ。体力は大丈夫ですか?」


「・・むぅ。結構疲れたけどまだ大丈夫。頑張れる。」


「ウキャゥ。アタシゲンキ!シオンダイジョブ?」


「ん。リリィ大丈夫。避難所まであと少しだから」


「ウキュゥ。デモムリシチャダメダヨ!」


「リリィの言う通りですよ。いざという時動けないという事態になりかねませんから、この後は基本的に私とリリィで対応しましょうか。リリィお願いできますか?」


魔法を使えば体力をその分消耗してしまいます。

時間が経てば回復しますが、移動中ですので体力は温存しないといけないですね。どこでどんな事態になるかは全く分からないのですから。


「ウキャゥ!」


「むぅ。分かった。」


「後少しで避難所の中学校です。無理せず、安全を確認しながら行きましょう。」


リリィはいつものように元気一杯に、シオンはややむくれていますが、勘弁してもらいましょう。




◆◆◆◆


やっと避難所である中学校入口に到着しました。

門の外からそっと中を覗くと

どうやら避難民達はまだいるようなんですが、ゴブリン達が絶賛襲撃中なんですよ。それも数は約20体の大群です。

群れの中心に一際大きな個体がいます。

ホブゴブリンですね。ゴブリンの群れを統率する個体としてネット上でも情報は出ていました。


「これは・・。」


「んっ。カイトどうする?」


「ウキャゥッ!センメツ?センメツスル?」


「・・戦うにも数が多いですね。どうしたもんですか。」


中学校では窓は全て板で封鎖され、校舎の入口にはバリケードを組んでいますが、このままではいずれバリケードは崩され、中の人達は殺されてしまうでしょう。が、かと言って私達が突撃して対応するのもリスクが高すぎます。


「グギャァァァッ!」


「来るな化け物!」


パンッ!パンッ!


2階の窓からは時折、乾いた音が鳴り響いており、銃声が響いているのですが、弾薬も心もとないのでしょう。必要最低限しか発砲していないようです。


「んっ。カイトこのままだと皆殺されちゃう。・・見捨てたくない。」


「・・シオン。」


じっ、とシオンが見つめてきます。

私が助けるべきか悩んでいることに気が付いているのでしょう。


「助けに行くのは簡単です。ですが、私達も20体という数はさすがに厳しいです。」


「・・んっ。カイトの言ってることは分かる。でも私はもう誰かを見捨てて自分だけ生きるのは・・嫌。」


「ウキャゥッ。リリィモニンゲンタスケル!」


「・・ふぅ。仕方ないですね。ですが、私はシオンとリリィの命を優先します。ですからいよいよとなったら彼らを見捨てて逃げますのでそこだけは了承してください。それが私からの妥協点です。」


「・・んっ。分かった。でも皆は絶対助ける。・・誰も死なせない・・!」


「ウキャゥッ!リリィモガンバル、ダイジョブ!」


シオンもリリィも気合十分ですか。

これは私も腹を括らなければなりませんね。

ですが、仲間の命が最優先なのは絶対に譲れません。

どうしてもとなったら、彼らを見捨てる決断を下します。

それが仲間に恨まれることになってもです。

命に優先度は発生しないはずがないのですから。


まずは現状把握です。

彼を知り己を知れば百戦殆からず。

彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。

彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し


敵と味方の実情を熟知していれば、百回戦っても負けることはない。

という孫子の故事ですが、現状を知らなければ対策も打ちようはありません。

賭けるのは自分の命なのですから、最善を尽くさないといけません。


「分かりました。ではまず現状を確認します。敵はゴブリン20体。武器を持った個体が5体。ボスであるホブゴブリンの側を固めています。残りはバリケードの撤去と外壁を登り2階へ侵入しようという個体が半々と言ったところですね。避難民は銃を持っているようですが、射撃間隔があまりにも長い。弾薬はほとんどないと見ていいでしょう。次に私達の状況です。現在敵に気付かれていないのは僥倖です。突入すればすぐに気づかれてしまいますが。敵は空からの攻撃に対して迎撃方法はないでしょうからリリィの攻撃により制空権は確保できます。・・ここまではいいですか?」


「んっ。」


「ウキュゥ。ナントカ・・。」


シオンは幼いながらもしっかりと理解してくれていますね。リリィは・・まぁ、理解しようと頑張っている、と言ったところでしょう。


「次に目的です。最大目標は避難所を守り切ることです。」


「・・?ゴブリンを倒すのが目的じゃないの?」


「違います。今回の目的はこの避難所を守ることです。もちろん敵を全滅させるのが最良の結果ではありますが、それは手段の一つです。あくまでも避難所を守り切ることを考えます。」


目標と手段を取り違えてはいけません。

今回は避難所を守り切ればいいわけで、

無理をして全滅させる必要はないのですから。


「・・んっ。じゃあどうする?」


「まず一番勝率が高いのはは私達が内密に校舎に入り、そこから一方的に遠距離攻撃を行うことですが・・駄目で元々ですが。リリィ。例えば私達を担いで飛ぶなんてできますか?」


「ウキュゥ。サスガニムリ。オモクテトベナイ。」


「むぅ。女の子の体重に関する話はデリカシーがない。」


「ああ、すいません。ですが、これができれば安全な場所から攻撃できるので念の為、ですよ。そうすると後2つですね。」


「むぅ。今回は許す。どんな作戦?」


「1つは2人が言っているように正面から突撃して全滅させる。ですが、これはリスクが高すぎるのでできれば避けたいところです。もう一つは中学校の壁面までたどり着き、中の人に引き上げてもらうことですが・・。これもリスクとしては高めです。」


「どうして?引き上げてもらうならそんな危なくない。」


「それは中の人達が動いてくれたらということが最低条件となります。切羽詰まるとは平気で他人を見捨てることができる人間が現れます。避難所の人達がそう言った人達であれば私達はかなり危険になります。」


日本人の美徳である助け合いの精神も自分達の命が安全であればという前提がどうしてもつきまといます。私としても信用したいところですが、その可能性は持っていたほうがいいでしょう。


「・・むぅ。でももしそうならゴブリンを全滅させればいい。私達なら大丈夫。」


「ムズカシイコトワカラナイケド、リリィガンバル!」


ああ、もう微塵も自分達の負けを信じていませんね。これは私がいくら言っても無理でしょう。なら妥協点を見つけるしかないですね。


「・・分かりました。では作戦を決めます。まずリリィ。」


「ウキュゥッ!」


「ホブゴブリンと武器持ちの頭上に特大の魔法を放って下さい。何度か放ったら私達のところへ戻って壁を登る際の援護に回ってください。魔力をかなり使いますがお願いできますか?」


「ウキュゥッ!リリィガンバル!」


「続いてシオン。」


「んっ。」


「リリィが敵ボスと側近を混乱させた後、校舎壁面まで一気に私と駆けます。シオンには壁面に取り付いている敵へ攻撃をお願いします。」


「んっ!カイトはどうするの?」


「私は壁面までのシオンの援護を行います。壁面に付いたら、壁を登るまで私が守ります。」


「んっ。分かった。」


「ウキュゥッ!」


ブリーフィングはここまでです。

正直かなり危険ですが、私が二人を必ず守りましょう!


「では作戦開始です。リリィ準備はいいですか?」


「ウキャゥッ!イッテクル!」


リリィは元気よく返事をし、大空へ飛びあがって行きます。

まだ距離がある為、気付いていません。

どんどん彼我の距離が近づいていき、射程距離に入りました!


「ウキュゥゥゥゥゥゥゥッ!ソプラノ・ボイス!!」


ドゥンッ!


「グギャァッ!?」


ドゥンッ!


「ギャァァァッ!」


リリィの魔法が発動しました。

魔力の発動により淡く緑色に輝いたリリィから圧縮された風の塊が発射されました。この魔法は風の爆弾とも言うべきリリィの奥の手で着弾と同時に暴風が吹き荒れ対象を吹き飛ばす効果があります。直撃すればその爆発力と衝撃は無視できない威力となります。


「ウキュゥッ!ウキュゥッ!ウキュゥゥゥゥ!」


ドゥンッ!


ドゥンッ!


ドゥンッ!


リリィは空中を旋回しながらソプラノ・ボイスをホブゴブリンと側近に向けて何度も放ちます!ホブゴブリンにも当たりましたが、残念ながら倒しきる力はないようですが、それでも突然の奇襲に慌てふためき、衝撃で吹き飛んでいきます!


「よし!シオン行きますよ!」


「んっ!」


その隙を逃すことなく私達は駆け出しました!

目指すは校舎壁面です!


「邪魔です!ファイアーボール!」


ボウッ!


「ギャフッ!?」


私の火属性魔法ファイアーボールを頭に受けたゴブリンが生物が燃える匂いを放ちながら倒れていきます。壁面までの敵はこれでいません!一気に行きますよ!


「はぁっはぁっ・・んっ!邪魔!氷の五月雨よ。敵を穿け。貫け。アイスレイン

!」


ドスッ!ドスッ!ドスッ!ドスッ!ドスッ!ドスッ!


シオンが壁面に取り付いたゴブリンに向かい氷の礫を放ち一掃しました!

これで壁面の脅威を取り除けました!次は私ですね。


「リリィ!戻ってきてください!」


「ウキュゥッ!タダイマ!」


リリィが仕事を終え定位置の私の肩に止まりました。

後は敵と分断して時間を稼ぎます!


「はい。おかえりなさい!では私も大技行きますよ!」


イメージするのは炎の壁。敵を分断できるよう半円状をイメージして・・


「炎よ。壁となりて敵を退けよ!ファイアウォール!」


瞬間。地面より勢いよく炎が噴き出し続け敵と私達を分断します。

今できる私の奥の手の一つです。

シオンのアイスレイン、リリィのソプラノ・ボイス同様魔力消費が激しいのが難点なのですが、今は贅沢言ってる場合ではありません!


これで時間は稼ぎました。

後は一番の難関ですね!


「救助に来ました!私達は味方です!校舎から攻撃すれば敵を退けられます!開けて頂けませんか?」


そう私達が救助に来て、校舎の中から攻撃ができると説得することが必要となります。


「お前ら本当に人間かよ!?なんださっきの炎やら氷やらは!」


「そうよ!そんな人間がいて溜まるもんですか!」


「きっと悪魔の使いなんだわ。やっぱり私達は食べられてしまうのね・・。」


「私達は人間です!この力は魔法と言って、騒動が発生した後から使えるようになったんです。長くは持たないのでお願いします!」


予想はしてました。魔法を知らない人間から見れば手から炎や氷を出していれば十分人外に見えるでしょう。それにリリィのこともあります。


「信じられるか!大体その鳥の化け物はどう説明すんだ!お前もあいつらの仲間じゃないのか?」


「確かにこの子は人間ではありませんが味方です!私達はあなた達を助けに来たんです!」


「信用できるか!あいつらの仲間に決まってんだろ!」


くそっ!パニック状態になっています!

自分の理解の範疇にないものを排除しようという考えしかないのでしょう。

このまま撤退すべきですか・・?

そう考えていた矢先、冷静な声が響いてきました。

話が分かる人がいるのでしょうか?

・・これでダメなら撤退ですね。


「甲斐君。彼らはどう見ても人間だ。それに肩に止まっている鳥もゴブリンを攻撃していたので敵ではないだろう。」


「はぁ!?そんなん分からねえだろ!俺らを騙してるかもしれねえんだぞ!」


「いや、それはない。騙すなら少なくとも敵中突破をして救助に来る意味はない。・・それに私は警察の人間だ。市民を見捨てることはできない。」


「けっ!そうかよ!なら好きにしな!ただし俺等は手伝わねえぞ!化け物に手を貸すなんてごめんだ!」


「なら自分が動こう。それに2階に上がるだけなら大して手間もかからないだろうからな。・・聞いての通りだ!今からロープを垂らす!登ってきてくれ!」


警察の方ですか。何とか説得して頂いたということですね。

何はともあれこれで校舎内に入れます。


「シオンから登ってください。私が殿を務めます。」


「・・んっ。分かった。カイトもすぐ来てね。・・んしょっんしょっ。」


シオンが慎重に登っていきます。

正直ずっと炎の壁を維持して限界が近いです。

私もさっさと登らなければ・・。


「では私も登ります。その間、ファイアーウォールを展開できないので、援護をお願いしますね?」


「ウキュゥ!ワカッタ!」


さて、無事に校舎内に入ることはできましたが、

避難所も問題が多発していそうです。

いろいろと警戒したほうがよさそうですね。



拙い文章ですが読んでくださって感謝しております。

感想、誤字脱字、ご意見ありましたらなんでも賜ります。

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