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晴れた日の話し  作者: ゆかわ どり
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不具合

 先生は銀髪のロングで、眼の色が明るい茶色。若く見えるけど私よりは年上だと思う。怒ったらとても怖そうな人。



「皆さんは、今日から七年間この学校で沢山の事を学びます。各国の平均寿命以上生きて死国へ来た人は卒業後そのままここで暮らすか、生まれ変わるかの選択が出来きます。平均寿命はその都度変わりますが、皆さんが死国へ来た時点での平均寿命になります。学生証の死亡年月日の横に小さく書いてある数字が皆さんの平均寿命です」


 クラスのほぼ全員が学生証を取り出し、自分の国の平均寿命を確かめている。


 日本の平均寿命が20代だとは思っていないがもちろん私も確かめると、85と書かれていた。


「平均寿命以下のみなさんは卒業後の選択はなく、生国に生まれて新しい人生が始まります。

もし、生まれ変わりたいモノの希望がある場合は、試験を受ける事になります。試験は六年生から受ける事が可能です。適性検査、試験に合格するば希望のモノとして生まれる事が出来ます。

もし不合格でも、学校を卒業するまでは、再試験を何度も受ける事が可能ですし、希望を変える事も可能です。しかし、卒業迄に落ち続けた場合は、希望のモノで生まれる事は出来ず、今と同じ国籍、同じ性の人間として生まれます」


 ジンさんが性転換したのは試験に落ちたのかな?もしかして男の人になりたくて試験を受けたけど、生まれたらやっぱり女の人になりたくなったのかな?


「さっそくですが、今日は学校見学と死国についての説明を行います。今週一週間は必修授業行い、明日は生まれ変わった時の為の選択授業を選んでもらいます。来週の月曜日は三学年合同の見学学習で地獄に行くので、選択した授業はその次の日の火曜日から始まります」


地獄の見学だなんて、死国ならではって感じ。スワン達と一緒ならちょっと楽しみだな。見学学習ってお菓子持って行っていいんだっけ。写真も撮っておきたいな。

「では、今から学校や周辺施設の案内をします。実際に歩いては行きませんので、席は立たずに座ったままでいて下さい」


 先生が窓際の壁にあるボタンを押すと、自動で窓のシャッターが下り教室が真っ暗になった。


 クラスメイトがざわざわし始める。小学生の時、学習発表会の劇を披露する時、体育館のカーテンが閉められた時の事を思い出しわくわくした。


「こちらは学食です」


 先生がそういうと、狭かった教室が、今朝みんなといた学食に変わった。横を見ても後ろを見ても上も下も斜めも全部学食だ。学食の賑やかな音や食器のぶつかる音も聞こえるし、匂いまでしている…気がする。


「ほとんどの方がもう行っていると思いますが、学食は学校の隣の建物にあります。基本無料で…」


 学食の説明が終わった後は、音楽室、実験室、医務室等の見学と説明が行われた。場所が分かるようにと自分で歩いているかのように映像が動いていて不思議な感覚になる。しかし、教室が多すぎて行き方なんてもう覚えていない。


「ここも必要がないと思うのですが、一応決まりなので。見ての通り寮です。次。図書館に向かいます」


 さっきまでスムーズに動いていた映像がフリーズして動かなくなった。と思ったが、急に映像が乱れ、一瞬薄暗い映像になりまた寮に戻った。


「どうしたんですか?」


 クラスメイトが尋ねた。


「生国と繋がってしまいました。最近、死国と何処かが扉や映像で繋がってしまう事があるんです。早くこの問題をどうにかしないといけないのですが、みなさんには関係のない事なので気にする必要はありません」


 その後、なんの問題も起きず学校の隣にある図書館、運動場、実習が行われる場所等の案内が終わり、窓を塞いで暗くしていたシャッターが開き、明るい教室に戻った。


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