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【紅】“城”


キャロルフーケ2は既に街の中心へと着陸していた。

真っ白な街並みに、真っ黒な修道服を身に纏った少女が足を踏み出す。

ルーシィと呼ばれた少女はどこか上機嫌そうだった。


「先ほど魔剣が一騎奪取され、船の壁を突き破って逃走を図りました。追撃部隊を出しますか?」

「ああいいよ、バルナバスさん。兄貴はどのみちここまで来ると思うし、今更正規軍の援軍を呼んでも間に合わない」


そこにやってきたバルナバスと呼ばれた修道服を身に纏った青年男性が、ルーシィの言葉にうやうやしく頭を下げた。

がっしりした巨漢である彼が小柄な少女に頭を垂れる姿は、ともすれば滑稽なものに見えた。


ちら、とルーシィは後ろを振り返る。

キャロルフーケ2はクレイユが強引に逃走したことで煙を上げている。

元よりかなりの老朽船だったので、今更あれを再度修理して使うかはかなり微妙なところだ。

此度の計画において、あの船は既に役割を完全に果たし終えたといってもいい。


そう思い船への興味をなくしたルーシィは、バルナバスを置いて再び歩き出した。


「じゃあ、私は行ってくるから“城”へ……」

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