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04---可愛いは正義
ぎゅう。強い力で抱きしめられて数秒。その背中を叩いてギブアップの合図を出せば、名残惜しそうに体を離す彼。
今日は甘えたい気分だったのだろう、下がった眉は子犬を彷彿させた。
「なんか嫌なことでもあった?」
「ん、ちょっと凹んだ」
「話聞くよ?」
そう言うと、彼はあたしの肩にグリグリと頭を押しやる。慰めて欲しいけれど、男としてのプライドが、それを口に出すまいと阻むらしい。ならばこちらが歩み寄らなければ。
と、意気込んだのに。
「シュークリームのクリームが下の方から全部飛び出しちゃった」
思わず「うん? それだけ?」と聞き返したが、彼は頷くだけ。
あぁ、もう。なんでそんなに可愛いこと言うかなぁ。
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