記憶③ 王女の記憶
私は魔族の王女の話を聞きました。
子供の頃の話です。
王女が6歳になった時、彼女は人間の学校に通うようにと言われました。誰もが驚きました。村人は困惑し、村の中に魔族を入れることなどできないと言い、魔族たちも人間と付き合うことを望まないと反発していました。
ただ、魔王に逆らうことはできませんでした。
王女は学校に通うことになります。
しかし、彼女は孤独でした。
毎日、学校に行きたくないと言いました。しかし、女王はそれを許してはくれません。人間の教養が必要になる、と女王は言うのでした。
泣きながら、彼女は学校に通いました。
そんなある日のことです。
1人の男の子が話しかけてきました。
それは勇者でした。
転移者である彼も孤独だったのか、それとも魔族について興味があったのか、詳しいことはわかりません。話しかけてくる勇者を見ると、最初、王女は面倒な奴と思いました。馴れ馴れしく接する態度を不快にすら思いました。
しかし、勇者が王女を助けてくれる出来事があり、その日から、2人は打ち解けるようになりました。友達になったのです。魔法の話をしたり、夢の話をして日々を過ごしていました。ただ、そんな日も戦争が全てを変えてしまいました。ある日の朝、学校に行くと学校が焼け野原に変わっていました。
戦争で村がなくなっていました。
さらに、勇者の行方がわからなくなりました。
そのことに驚き、王女は物思いに耽るようになりました。毎日、生きているかすらわからない勇者のことばかり考え、お付きの魔族は王女のことを心配していました。
その時、他の魔族たちは別のことで苦慮していました。
それは地龍のことです。
彼らは地龍の魔力が増していることに気が付き、懸念すべき問題であると考えていたのでした。何かしらの手を講じる必要があると議論をしていました。
同時に、地龍の研究をしていました。それは「地龍のモグラ化計画」と呼ばれていました。長い年月、魔族たちは地龍の研究をすることになるのです。
それから長い月日が経ちました。
王女は大人になりました。
ある日、魔族たちの会議のため、王女はお付きの魔族と旅へ出ていました。その途中、王女は勇者との再会をすることになったのです。毎夜、王女は勇者と話をして過ごしました。それはとても楽しい時間でした。
そう言うと、女性は話を止めました。
「きっと、勇者との話が長くなるのよね。今は無理みたい。時間がある時、勇者の話をしても良いわよ」と女性は笑っていました。
次に、女性は別のことを話しました。
地龍のことです。
長い年月、魔族たちは地龍の研究をしてきました。その結果、彼らは封印の石を創造しました。彼らは封印の石で地龍の力を封印することにしたのです。ただ、魔王は年老いてしまい、地龍の相手をすることはできません。そのため、側近の魔族と王女、さらに勇者で地龍を封印することになりました。
ただ、それは上手くいきませんでした。
地龍は魔力を持つ生物を食べることにより、更に莫大な魔力を得ていたのでした。王女が封印の石を使用しましたが、地龍を封印することはできませんでした。
ただ、地龍をモグラの姿に変えただけでした。
モグラの姿を見ると地龍は腹を立てました。魔族と異世界人に呪いをかけたのです。魔族は魔力を失い、異世界人は永遠の眠りにつくことになりました。
そこで話は終わりました。
ただ、女性は悲しい顔をすることはありませんでした。
女性は私に依頼をしました。
地龍は人間の魔力を得たことにより、体を入れ替える必要がある、と女性は言いました。その器が王女の私であるとも。だから、私が消えてしまったら、全てのことが解決すると思うの、と女性が言いました。
「封印の石を使用してください。私を封印して、世界を元に戻してほしいのです!!」
女性の声が聞こえました。
それを聞いて、私は返事をすることができませんでした。
ありがとうございます!!




