第1章あらすじ・登場人物紹介
【あらすじ】
サンサール王国王太子エイリークの婚約者であり、いずれは王妃となるべく国政の実務にも携わってきたマレス侯爵家の令嬢、アリアレイン。
だが、アリアレインは謂れのない罪により婚約を解消され、追放を宣告された。アリアレインは追放までの3日の猶予のみを条件に、その処断をあっさりと受け入れる。しかし、それは王太子への服従でも、自らの敗北を認めたからでもなかった。
3日間の猶予と、国政に携わる中で築いた人脈、自らに与えられた権限。それら全てを使い、アリアレインは自らの護衛兼補佐役の従士アーヴェイルとともに、王室への叛逆のための行動を始めた。
彼女の動きに呼応する者、王家への忠誠を貫こうとする者、そして事態の深刻さを理解できず判断を誤る者。
それぞれの思惑が交錯するなか、アリアレインの策によって王太子は次第に追い詰められる。しかし王太子はあくまでもアリアレインへの処断を取り下げることはなく、ついには軍を動かした。
王太子の命によって動かされた軍の先遣隊との衝突は、アリアレインの策によってマレス側の完全な勝利に終わる。だが、同時に放たれた暗殺者たちは、侯爵家に犠牲をもたらした。幾人もの従士が命を落とし、アリアレインが最も信頼を置く従士アーヴェイルも消えることのない傷を負う。
それでも彼女は計略を完遂し、マレス侯爵家とそれに従う諸家による独立した国を成立させる。
追放を宣告された一人の令嬢の決断は、王国の勢力図を塗り替え、王室と国そのものの行く末をも左右することになったのだった。
【登場人物紹介・第1章】
web版の登場人物のほか、書籍版での登場人物も併せてご紹介しております。
名前の末尾に「※」を付した登場人物は、web版の第1章には登場しません(書籍版のみの登場です)が、第2章において登場する(又は言及される)場合があるため、こちらでご紹介いたします。そういう人がいるんだ、程度に思っておいていただければ問題ありません。
●マレス侯爵領
アリアレイン・ハーゼン
完璧な淑女として名高いマレス侯爵家の令嬢で、王太子エイリークの元婚約者。謂れのない罪を着せられて婚約を一方的に解消されたうえ、追放を宣告された。苛烈な行動で周囲を翻弄する。
アーヴェイル・メイロス
アリアレイン付きの従士で、護衛兼補佐役。常にアリアレインのために動き、行動を共にしてきた。
クルツフリート・ハーゼン
アリアレインの弟であり、よき理解者。マレス侯爵家の〝味方〟を増やすため、レダン子爵とある協力を行う。
ランドルフ・ハーゼン
東方国境の要とされているマレス侯爵領の現領主。アリアレインとクルツフリートの父。
ラドミール・ハシェック
執政府の奏任書記官。人員不足で回らなかった職場の苦境をアリアレインに解消してもらった恩がある。
●レダン子爵領
ルーラント・ストラウケン
レダン子爵。アリアレインが立てた計画の鍵となる位置に領地を持つ。
レーナ・ストラウケン ※
ルーラントを父にもつ、レダン子爵令嬢。
●サンサール王国
エイリーク・ナダール
サンサール王国王太子。床に臥した王の代わりに執務を行っている。アリアレインの元婚約者で、クラウディアの現婚約者。
●ノール侯爵領
クラウディア・フォスカール
ノール侯爵令嬢、エイリークの新たな婚約者。
ルドヴィーコ・フォスカール
ノール伯爵、クラウディアの父。息女クラウディアの婚約により侯爵・内大臣となった。
●ブロスナー侯爵領
クレール・レグステア ※
ブロスナー侯爵。王国有数の穀倉地帯を領する大貴族家の当主。王太子エイリークの要請に従い、マレス侯爵領への討伐軍に従士や兵を送り込んだ。
ロザリエ・レグステア ※
ブロスナー侯爵夫人。サンサール王国の社交界において、圧倒的な影響力をもつ。




