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075⚫️オトコって並行処理が苦手
「バルハイン、この報告はなんだ!」
玉座の間に王の怒声が響いた。
「はい・・・誠に怖れながら、不埒な輩が反乱を企てたということでございます。」
王都ヴァルディーン、選ばれし都。
国名は変われど、その名だけは不変である。
さらに政令ひとつで改めれば、混乱に拍車がかかるからだ。
その王都から最も離れた辺境都市、ヤット・ラレンからの急報であった。
「予はこのようなことは聞いておらんぞ。」
「陛下、急使でございます。未だ王都では誰も知りません。」
レグナスは薄く笑った。
「’王の耳’、’王の目’からは、大陸領内はすこぶる平穏とある。誤報ではないのか?」
良からぬ噂、あるいは悪意ある流言。彼はそう考えている。
「し、しかし陛下。これに何も対応しないということは・・・。」
語尾が消え入りそうな声で、バルハインは言葉を継いだ。
短い沈黙ののち、王は命じた。
「では、適切に軍を派遣せよ。詳細は任せる。」
その声音には、反乱への関心はほとんどなかった。
彼の脳裏は、次なる公国への攻略案で満たされていたのだ。
ーオトコって、ひとつのことに夢中になると、他が見えなくなるのよ。そういうのって、よくあることなのよ。




