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世界は裏でまわってる  作者: 最上 品
25/60

25.オヤツから料理へ

1/3

が、頑張ります

ストックは、もう無いのです(笑)


 乾物屋さんの前で私が作ったものは無い無い尽くしのもんじゃ。ボウルにくっついていた屑野菜、メリケン粉、水に揚げ玉と青のり、そして出汁になる鰹節と焼きそば屋さんのソースが決め手。


「こーやって、こう。ね?簡単でしょ?」


 ハガシ(ヘラ)を上手く使って食べ方をやって見せると、かなり驚いた顔で二人……だけではなく、こちらを見ていたまわりの人達も驚いた顔。


「ほら、端っこの方焦げちゃいますよ!」

「あ、ああ」

「え、ええ。こう……かしら?」


 真似をして先に食べてくれたのは乾物屋のお姉さん。ぺりぺりっといい感じにセンベイになった状態の所をハガシで集めて、ぱくりと一口。

 口に入れるまでは大丈夫かしら?という顔でしたが、口に入れてからは大きく目を開いて、すぐに別の場所を器用に伸ばしながらハガシを使ってセンベイを作ります。

 その動きを怪しいと思いながらも、若い男も反対側の焦げそうな部分を大きくペロンとハガシで持ち上げてそのまま口の中へ。


「あっつぅぅ」


 まだ微妙に上の方がぐつぐついっているような所まで一気に口に放り込んだみたいで、はふはふと口を言わせながら、足元はじたばたと何とも落ち着きがない状態ですが、口に入れたことを確認したので、後はもう大丈夫でしょう。私も二人とは違う場所にハガシを使って伸ばしながらセンベイを作りつつ丁度いい感じに火が通った辺りを狙ってクイクイッと器用にハガシにくっつけてそのまま口の中へ。


「んー。やっぱりいいですね」

「別嬪さんの作るモンってだけで十分イケるだろ?」

「なんだありゃ?ただ、旨そうだな?」


 周りの人達も興味津々みたいな空気はありますが、遠目に様子を見るだけの模様。


 本音を言えば、ソースだけではなくちょっと醤油を足して後は野菜ももう少し入っていた方がいいですし何よりもくっつきにくい今の状態をもう少しくっつきやすくなる様に卵を一つ入れられるといいのですが、まだまだこの時代卵は高級品。周りの人達からしてもこんなものに卵を入れると言われても、勿体ないと言われることは目に見えているので多分入れなくて正解でしょう。


「食べたならわかったでしょう?ここの乾物……いえ、鰹節は美味しいでしょう?」

「あ、ああ。にしたって……なんだこりゃぁ」

「子供達が食べる菓子の一つを料理風に仕立てただけですよ。十円洋食だって旨味が入れば、もっと美味しく出来るってことです」


 私の言葉にハッと息を呑む様子を見せた若い男は悔しそうにしながらも下を向きます。

 今はまだ物がない時代。その中で何でもやりくりしないといけないわけですが、諦めなければいくらでも美味しく、そして安くも済ませられます。


「カスなんかじゃないでしょう?あなたがただ美味しく使えなかっただけという事です」


 確かに踊り節の発想はいいモノですが、あくまでそれは見た目だけ。屋台という調理舞台は見栄えも大事ですが、結局最後は美味しさがモノを言うわけで。


「す、すまなかった」

「私に言ってどうするんです?そうじゃないでしょう?」


 下を向いたまま私に向けて言葉を放ったので、左右に首を振りながら否定をすると、男は頷いて、乾物屋さんのお姉さんにしっかりと頭を下げます。


「騒がしくしてすまなかった。御宅の鰹節は最高に旨かった」

「分かってくれりゃあいいんだよ。で、どうするんだい?さっきの金額じゃ踊り節は難しいよ?」

「カス……じゃなくて削り節の木っ端でいいから売ってくれ。ガキのおやつにこれっぽちしか入れなくてもコレだけ美味かったんだ。うちの十円洋食に足したら……バカ売れ間違いなしだ。後は……もっと稼げたら、質のいい削り節も貰うよ」

「わかったよ」


 そう言うと、乾物屋のお姉さんが削り節をごっそりと袋に入れるのですが、どうみてもカスと言っていた部分と奇麗な削り節の部分の量は半々。


「分かってくれるならいいんだよ。今後ともご贔屓にね?」


 その言葉に若い男が少しだけ目頭を熱くしているように見えたのですが……二人の様子を見ながら残りのもんじゃを大きく伸ばしてセンベイを広げた状態にしたらペロッとめくって、一気に口の中へ。素早く食べたら、鉄板にフッと強めに息を吹きかけてから何処からともなく取り出した手拭いを持って鉄板をひょいっと取り出したときと一緒のポケットに仕舞います。


「恩に着るっ」


 若い男は乾物屋のお姉さんと和解が成立したみたいですが、ちょっとしたお昼とも言えない食事は終わったので、そろそろ私は退散しますかね。

 周りのお客さん達の視線もお二人の方に向いているので、これ幸いとお片付けも終わったのでそそくさとこの場を後にしようとしたのですが、バチッと目が一人の男と合います。


「……タエさんだっけ?」

「えーっと、そちらは……双葉さん?」


 朝に詩を書いていた男の人がそこに居ました。





大安日を選んでいるのですが……間隔が短い時もね。。。あれ?六回ない??十月、六回!?

ナンデ!?コウナッタ―!?!?


話数が減ったら、頭から煙がぷしゅーってなっていると思って下さい。


いや、頭の中に書きたい事は色々とあるのですが、文字に上手く出力出来ていないんです。

やる気はあるんです(やれない人の良い訳にしか見えないなー(笑))


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