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ダンジョン攻略ーーー焔龍②

「アレス!避けろ!!」

「ッ!?」

あ、やばい。

ガルドを運びながらじゃ避ける事も出来ない。

そもそも運んでいなくても、気付くのが遅すぎた。

どう足掻いても、この運命からは逃れられない。


これはーー死ッ!?・・・・


「うおおおお!!」

ドン!

っと腕に衝撃が走り、ガルドを掴んだまま横に吹っ飛ばされる。

ドゴオオオオン!

直後、轟音が鳴り響く。

「!?・・・・なんで、生きて・・・・?いっ、、!」

痛い。

衝撃が走った方の腕がジンジンと悲鳴をあげている。

何が、起こったんだ・・・・?


「グレン!・・・グレン!嫌ッ!お願い!死なないで!」

「グレン。・・・・ぁぁぁ...」

カナが声を荒げ、リーナの声が掠れて何時もの元気な声は聞こえない。

なんだ?

どうして、そんなに叫んで・・・・・ッッ!?

「グレンさん!?」

グレンが壁に叩きつけられ、全身が血だらけになっている。

足が、ありえない方向に曲がっており、腕はグチャグチャになっていて、原型が無くなっている。


「グレンさん・・・・!」

もしかして、俺とガルドを助けてくれたのがグレンだったのか!?

あの時腕に走った衝撃はグレンに飛ばされたからか!?

俺が・・・・遅かったせいでッ!

「グレン!お願い!死なないで!」

カナがグレンにありったけの回復用ポーションを使用している。

が、グレンはあまりに重症で手持ちのポーションでは全く足りない。


普段物静かなで落ち着いた彼女の声

が、ダンジョン内では索敵を任せられ、ガルド達に危険を知らせるかっこいい声が。

今は、とても弱々しく、今目の前で起きた現実を受け止めきれないでいる。


・・・・ああ、終わった。

俺達だけじゃ、焔龍には勝てない・・・・

このまま全滅する・・・・

せっかく異世界に来たってのに、もう死ぬってのか。

・・・・こっちに来てから、クラウスに会えてよかった。

この1ヶ月で、前世よりも充実した日々を過ごせた気がする。

まだまだやり残した事はあるけれど、もう・・・・・


「深淵を覗き、闇を超えし者よ....」


クラウスの低く、静かな声が響く。

瞬間、空気が変わった。

ゾクリ、と背筋が凍る。

・・・?

クラウス?

何を言って・・・・?


「鉄を砕く爪、炎を穿つ牙、天を裂く翼…」


「これは・・・・詠唱っ!?クラウスさんが!?でも魔法は・・・・」

使えない筈じゃ。と続くはずだった言葉は掠れて聞こえない。

リーナがクラウスを凝視し驚きを隠せないでいる。

・・・・クラウスは魔法は使えないって言ってたのに、これは・・・・・本当に魔法なのか・・・・?


「血に刻め、絶望の先に眠る竜王の咆哮!」


クラウスの目が紅く染まっていく。

・・・・ああ、俺でもわかる。

クラウスの魔力が、渦を巻いて巨大に膨れ上がっている!

・・・・は?何だあれ?

クラウスの背後に竜が見えた。

はは、ついにおかしくなったか。幻覚が見えるようになってしまった・・・・・


焔龍の赤い瞳が細くなる。

本能的に察したのか。

1歩、後ずさる。


直後、詠唱が完了する!

「目覚めろ!竜の血脈(ドラゴン・ブラッド))!"」


うおおおおお!!!

盛り上がってきたあああ!!!!!!

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